こんにちは。大阪こどもリハ訪問看護ステーションの中野です。
私は個人的に理学・作業療法士向けのブログも運営しております。
療法士向けの情報提供を目的にしておりますが、このブログを媒体として、療法士同士の横の繋がりを強化しようという目的があります。
小児リハビリテーションから遠ざかっていた私を業界に復帰しやすくしてくれたのもブログがきっかけだったりします。
そして、そのブログを通じて多くの療法士や学生さん、はたまたクライアントであるお子様の親御さんや、学生の親御さんまで幅広い方々からのご相談をお受けする機会があります。
で、大きなテーマの一つが療育園と訪問の担当者の言うことが違う。どっちを信用すれば良いの?ということです。
また、もう一つがリハビリ担当者や保育園や小学校の先生と言う事が違うという事が頻繁にあります。
この問題をどう解決すべきか?についてシェアしたいと思います。
第一はお母様やお子様の感覚を優先して下さい
私達支援者は、お子様やご家族様の幸せな人生を最優先にして考えています。それは間違いありません。どうかご理解下さい。
しかしながら、所属や保身、その他様々な要因を元に意見が食い違うことが多々あります。
私は、以前お子様方の座位保持装置の制作業者に所属していました。私達はお子様の人生を最優先に考え椅子づくりをしておりました。しかし、お子様の担当療法士との意見の食い違いは多々ありました。恐らくこれは現在も続いていることでしょう。
私がブログを通じて全国各地の療法士から相談を受ける内容を考えても、これは慢性的に起こっている事実なのでしょう。
どちらの担当者もお子様の人生を最優先して考えています。どちらを信ずるべきか…。悩ましい問題です。
私が親だとしても、担当者だとしても、本当に悩ましい問題です。
ここで大事なこと。それはお母様やお子様の感覚を一番大切にして考えて欲しいということです。
間違った内容を伝えた担当者も別に悪気があったわけではありません。明らかな知識や技術の不足がある場合は別ですが、同じ国家試験を合格した担当者ですから、大した差など存在しないのです。
ポイントは、お子様の「どこ」を見ているか?の違いです。
どちらもお子様の人生を豊かにしようと関わっていますが、どちらかの担当者がお子様やお母様、ご家族様が望む方向と少しずれてしまっていただけなのです。
お食事かお着替え、どっちが大事??
例えばの話ですが、お子様にとってお食事をご自身で食べられるようになること、あるいはお着替えをご自身でできるようになること。どちらが重要ですか?
どちらも重要ですよね。
また、お母様自身もどちらが大切か?決めかねる事だと思います。
ですが、お子様にとってより優先順位が高い項目があります。そして、それをお子様ご自身が発信することができない以上、お子様の思いを言語化できるのはお母様・ご家族様しかいらっしゃらないのです。
お母様自身が分からなくても、お子様の気持ちを一番汲んであげれるのはお母様です。それが確信でなくても、感覚でも構いません。お子様が望んでいる担当者はどちらでしょうか。そえれを感じ取ったお母様こそこの問題の答えを持っておられます。
ですから、まずはお母様・ご家族様の感覚を最優先にして下さい。
その上でどうすべきか??
真っ当な担当者ならお母様・ご家族様のご意見を尊重してくれます
例えば意見の食い違いがある場合、お母様やご家族様の感覚に従って一人の担当者の言うことを尊重するとしましょう。
そうした場合、お子様にとってより良い支援を提供するには首尾一貫した関わりが重要になりますから、もう一人の担当者にも理解してもらう必要があります。
お母様、ご家族様はサービスを受ける側の人間ですから、本来は遠慮などする必要はないのですが、日本人の悪いところで先生に申し訳ないとかって思っちゃいますよね。私自身複数人からサービスを受ける時には思ってしまいます。
ですが、遠慮なく仰って下さい。あなたは間違っていると。
いや、別に間違っているわけではないのですが、あなたの考えは最優先事項ではないと、はっきりとお伝えいただくことがお子様にとって最善の方法です。
真っ当な担当者であれば、その言葉を真摯に受け取ります。
一部プライドの高い専門家が受け止めきれない場合があります。別の担当者が若い担当者である場合特にそうなりがちです。経験の浅いあいつに何が分かる?ってな話です。ですが、経験年数ではなく、どれだけお子様とお母様、ご家族様のことを考えたか?が結果に現れる世界です。
私達専門家にとっては、所詮他人の子どもです。もちろん、だれよりも身内に近い他人でいようとしていることは疑いのない事なのですが。
お母様・ご家族様のご意見を受け入れられない担当者は、所詮エゴイストです。所属長にお話を通して担当を変えてもらう、あるいは所属自体に問題がある態勢なら、療育園や訪問事業所自体を変える事も視野に入れて動かれると良いかと思います。
おわりに
最後は最悪の場合について書きましたが、多くの専門家は最も身内に近い他人ですから、気軽に受け入れてくれるはずです。
専門家の方も気付かずにごめんなさい。という態度を示される事が多いはずです。
ご家族様の為に思ってやったことが、為になっていなかったっていうのは専門家によるサービス以外にも色々あるのが現実です。
「ありがた迷惑」なんて言葉が存在しているので、一般的なことなのでしょう。
勇気を出して、お子様の為に一言物申してくださいね。
大阪にご在住の方で、お母様からどうしてもお伝えしにくい場合、私からこそっとお伝えすることもできますのでお問合せフォームからご相談くださいね。