子育て支援

教える前に褒めていますか?褒め方一つで子育ては変わる!

 こんにちは。大阪こどもリハ訪問看護ステーションの中野です。

 先程、3歳の娘をがっつり褒めてあげました。

 すると、小さいながらにとても嬉しかったようで「褒められるの、とぉっても嬉しいぃ」とはにかんでいました。

 改めて褒めることの重要性を感じました。

 子育てをしていると、イライラしたり、思い通りにならず悔しかったり、そんな自分に自己嫌悪したり…。上手くいかないことが多いと思います。

 でも、それはもしかしたら褒めることが上手くいってないだけなのかもしれません。

 今回は褒めることの重要性についてお伝えしたいと思います。

褒めることは子どもにとっての栄養素

 糖質、タンパク質、脂質は言わずと知れた三大栄養素です。更にビタミンとミネラルを加え五大栄養素と言われます。また、更に食物繊維が加わって六大栄養素とも言われたりします。

 もちろん、子どもが健全に育っていく上で、それら栄養素をバランス良く摂取することは非常に重要です。

 私はそこに「褒めること」も栄養の一つだと捉えています。子どもは褒める事によって育っていきます。私が学んでいる子育て法『コモンセンスペアレンティング』では、その大切さを説いています。

 これは非常興味深いことです。原文は英語ですので簡単に読めないのですが、コモンセンス・ペアレンティングが生まれたボーイズタウンでは豊富な研究結果を元に褒めることの重要性について科学的に証明しています。英語が読める方は是非原文でご確認下さい。

参考:BoysTown

教える前に褒める事が大切

 私達は子どもに色んな事をできるようになって欲しいと願っています。子どもは当然ながら無知な存在ですから、大人にとっての当たり前も通用しません。ですから、前もって教えることが重要です。

 しかも、教えることが重要なのではなく、理解させることが重要なのです。私達はついつい一度教えたら子どもは理解したものだと捉え、次にできないと「前に言ったやん!」なんて思ってしまいます。

 ですが、子どもが理解していなかったり、覚えていなかったりということは往々にしてあります。というより、理解していないことが大半で一度で理解できるなんて奇跡なのです。ですから、私達親や支援者は何度も何度も根気強く教える事が大切です。

 そこで、私達が子ども達に何かを教える時の事を振り返ってみましょう。子どもはあなたの教えを受け入れる準備が整っているでしょうか。

 これまた往々にして大人の都合で、子どもに色々教えようとしていることが大半だと思います。子どもはその理由を理解していませんから、あなたの教えを受け入れる準備が整っていません。基本的に整っていないことが当たり前だと思ったほうが良いでしょう。

 では、子どもにとっての準備とは?

 それが、褒められた回数に比例するとコモンセンスペアレンティングでは言っています。

 幼児期の子どもは一つの事を教えるのに8回、学齢期・思春期の子どもでも4回、発達障がいを持つ幼児であれば14回は褒めましょうとされています。14回です。まぁ、大半の人がそんなに褒めていないでしょう。

 子どもがあなたの教えを受け入れないのも当然です。子ども達が走り回ったり、色んなことを学習する為に糖質は重要ですし、筋力をつけていく上でタンパク質は重要な役割を果たします。褒めることは、子ども達があなたの教えを受け入れる為に必要な栄養素なのです。

子どもが理解できるように褒める!

 今しがた、教えたか?が大切だが、それ以上に理解したか?がもっと大切だとお伝えしました。そして、その為には褒めることが大切だとも。

 でもですね、子どもは簡単に理解してくれない生き物です。それが当たり前。大人の側に立った教えなど到底理解してくれませんし、同じ理由で子どもは何故褒められたのか、というかそもそも今の親の反応は褒められたのか?怒られたのか?を判断することもできていない場合があります。

 親が無表情で声のトーンも変えずに褒めた場合、子どもは怒られたと感じるかもしれません。

 また、笑顔で大げさに褒めたとしても親が褒めたのか、単に喜んでいるのか、あるいは機嫌がいいのか?それさえも理解していない事があります。うちの子はそんなにバカじゃない!なんてお思いかもしれませんが、実は多くの子どもは理解していません。

 何なら大人でも理解していない人もいるくらいです。え?なに?それ褒めてるの?それとも嫌味?みたいないことありませんか?

 私達も否定されることが大半で褒められ慣れていませんから、感情のこもっていない褒め方では、その人から快ではなく不快を感じ取るかもしれません。

 私達は子どもに対してはもちろん、大人に対しても相手に伝わるよう褒める必要があるのです。

子どもの栄養素になりうる褒め方とは?

 では、具体的にどのように褒めるべきかについて書いていきたいと思います。

1.承認する

 まず最初に行うべきは『承認』です。

 「わぁ、すご〜い!」「えらいねぇ〜!」「やったぁ!できたねぇ〜!」など、子どもの行動を承認する声かけをしてあげて下さい。

 この時のポイントは子どもに快の感情として伝わる努力をすることです。満面の笑みで、1オクターブ高い声、元気の良い声で伝えることで、子どもは気持ちよくなります。

2.行動を明確に話す

 次に、何を持って承認されたのか『行動を明確に話す』ことが必要になります。

 承認されたは良いけど、それで放置されたら子どもにとってはジェットコースターのようなもので、今の出来事が何だったのか理解できません。子どもの行動が何が良かったのかを話してあげる必要があります。

 「今、ドアをガチャンと音がするまで閉めることができたね。」「ママがお風呂入りなさいって言ったらすぐにテレビを消してお風呂の準備をはじめましたね」などが当てはまります。

 子どもが褒られた元となる行動を明確に話してあげることで、子どもは自分のどの行動が良かったのかを認識することができます。

 その際、子どもにとって分かりやすい表現を使いましょう。「こそあど言葉(この、その等)」や「ちゃんと」「しっかり」という表現は曖昧ですから子どもは理解しづらいです。

 「見えたことは見たまま、聞こえたことは聞こえたまま、測れること(時間や量)は明確に」が子どもに明確に話すポイントです。

3.理由を話す

 次に、褒めた『理由』を話します。何故その行動が良かったのかです。

 理由を伝えることは、多くのご両親が意識されていることかと思います。ですが、多くの理由が親の側に立った理由になっていることに気付いておられない方が多いのが現状です。

 例えば、「そうやってくれたら、ママとても嬉しいよ」「そうやってくれたら、ママとっても助かるわ」等はお母様が嬉しかったり、助かったりという親側の理由です。

 子どもの側に立った理由とは、子どもにどのようなメリットがあるか?です。

 例えば、「そうやってくれたら、信頼されてお友達が増えるかもね」「そうやってママを助けてくれたら、ママもあなたのことをもっと助けたいと思うわ」等は子どもにとってのメリットが明確ですから、当該行動が強化される可能性が高まります。

 先程紹介したコモンセンス・ペアレンティングでは、2歳の子どもに対しても理由は用いるべきだとされていますから、理解しているのかな?と不安に思わずどんどん理由を伝えていってあげると良いでしょう。

4.良い結果を使う

 そして、最後に伝えるべきは「良い結果」を使うことです。良い結果とは、例えばご褒美であり、特権が増えたりといったものです。

 子どもにとって褒めることだけで十分「良い結果」として成り立ちますが、子どもが初めて成功した行動や、いつもは文句ばかり言うのに今日はすんなりやった等と言う時にはその行動をより強めてあげたいと願います。

 その時に効果的なのが良い結果を用いることです。

 例えば、いつも読んでいる絵本を2冊にすることや、今日のおやつを大好きなものにしてあげること、ゲームの時間を30分増やしえあげることなど、年齢や環境、子どもの特徴に合わせて提供すると効果的でしょう。

おわりに

 このような方法で褒めることで親と子ども、支援者と子どもの関係は強いものになります。この関係の強まりが、子どもに何かを教える準備となるのです。

 「褒める事がない」と言われるかもしれませんが、「既にできている事」や「成功せずともチャレンジしたこと」「普段はやらない事を少しだけでもやった」等、見方を変えれば褒めたくなる所は沢山あります。

 私も色んなお母様や施設のスタッフさんとお話する機会がありますが、どうしても悪いところ、問題行動に目が行きがちです。親や支援者が困るのは子どもの悪いところで、問題行動だから当然なのです。

 ですから、私は極力、お子様に対する記述をポジティブなものにするようにしています。「うちの子〇〇なんです。」「そうですか。大変ですよね。でも、それって△△とも言えますから、見方を変えると良いことでもありますよね。」みたいな感じに。

 このように見方を変えることができれば、褒める所は沢山でてきます。そのいい部分を沢山褒めて、問題としている部分の改善に取り組むのです。

 皆さんもまずはお子様の良いところ探しからはじめてみてはいかがでしょうか。

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