子育て支援

発達障がいを持つ子どもの集中力は学習環境で大きく変わる!

 こんにちは。大阪こどもリハ訪問看護ステーションの中野です。

 当ステーションでは、自閉症スペクトラム障がいやその他発達障がいをお持ちのお子様に対しての訪問看護・リハも行っています。

 『自閉症・発達障がいでも訪問看護・リハは利用できますか?』でも書きましたが、看護師と作業療法士で支援の内容は殆ど同じです。作業療法士の方が少し運動よりの内容もカバーすると思って頂ければ間違いではないと思っています。

 では、運動以外何をするか?前出のエントリーでも書いていますが、当ステーションでは家庭教師的な役割だと捉えています。ただし、学校で習う教科に限らず、多くの子どもが自然に身につけると思われている社会スキル全般についてもご家族と共に支援していくという形です。

 ですが、学齢期のお子様の親御さんの大きな関心事はやはりお勉強・成績であることも事実です。

 私は、放課後等デイサービスでの支援業務も請け負っておりますが、多くの学齢期のお子様がデイで宿題をされています。しかし、デイには誘惑も多く、また他のお友達に気を取られ集中できないというシーンを多く見ています。やはり、宿題は自宅で集中できる環境でやるのが一番良いなぁと思っています。

 集中できるということもそうですが、先の長いお勉強人生を考えても自宅で宿題・勉強をする癖を付けるのは非常に重要な習慣だと思うからです。

 さて今回は、自宅で宿題・学習をする際、如何にして集中力を保ってる環境を作ってあげるか?についていくつかのアイデアを紹介したいと思います。

学習姿勢は集中力を保つ上で非常に重要!

 発達障がいを持つお子様に限らず、学習中の姿勢が崩れているお子様は多いです。

 椅子からお尻がはみ出ていたり、肘を付いて寝そべるような姿勢で読み書きしていたりというのは高い頻度で観察されますし、放課後等デイサービスへ支援に行ってもスタッフさんから相談されます。

 私がお子様の姿勢に対してアドバイスを行う際、まず確認するのが机と椅子の高さです。所謂学習机は長年に渡って利用することを前提に作られていますから、特に低学年のお子様にとっては大きすぎます。改めてサイズのあった机と椅子を購入する必要はありませんが、少しの工夫で姿勢を保ちやすくすることもできます。

 あるいは、食卓なら姿勢保持し易いのであれば食卓で勉強されるのもいいでしょう。まずは、姿勢を保ちやすい環境を作ります。ポイントは以下の2つ。

  • 机は高すぎないか?高すぎるなら椅子を高くする。
  • 足は床に付いているか?付いていないなら足台を用意する。
  •  これだけ整えるだけでも姿勢が良くなる可能性があります。

     そして更に良くするために、私は課題を提供する位置を考えます。身体に対して遠すぎないか?近すぎないか、あるいは右や左に偏っていないか?です。

     子どもは課題に対して身体を動かすということをあまりしませんから、遠すぎると突っ伏し、近すぎると身体を丸めて対応します。また課題が左右に偏っていると、身体も左右に偏りやすいです。

    課題の難易度は適切か?

     多くの子どもはより大きな数字の計算、つまり筆算が必要になるタイミングで算数に躓きます。文字の書き取りも量が増えれば増えるほど躓きやすくなります。

     これは問題自体の難易度もそうなのですが、終えるまでに必要な時間が長くなることに関連していると言われています。

     時間がかかると集中力が切れてミスしやすくなりますし、ミスして間違うとモチベーションの低下に繋がります。

     身体の発達に個人差があるように、学習面の発達にも個人差が当然あります。学校の授業は学習指導要領に乗っ取り全ての児童に対し同じ内容を提供しますが、自宅学習は自分の子どもにあった課題を選択することができます。

     難易度のあった問題を数多く経験すると、計算速度、文字を書く速度が上がり、次の難易度へ進むことができます。

     難易度のあった課題を提供することで子どもの集中力を保てる可能性があるでしょう。

     また、同じく課題を終えるまでのスピードに関する部分ですが、お子様の筆圧にも左右されます。筆圧が強いと一字一字を書くスピードが遅くなりますし、字が濃くなりやすいので、消しゴムで消えづらく、最悪の場合ノートやプリントを破ってしまうことに繋がります。

     筆圧の問題は姿勢の問題とも関連していますし、鉛筆の持ち方の問題、運筆動作の問題、道具と手の適合の問題、書いている時の感覚の問題など様々な要因が考えられますが、お子様にとって何が問題かを見極めることで、対処することができます。

    学習環境は集中しやすい状態にあるか?

     姿勢良く勉強するために机や椅子の高さを調整したり、持ちやすい鉛筆を使ったり、課題を掲示する位置を工夫したりというのも学習環境の設定の一つです。

     それら以外では、音や光の程度、机の上が整理されているかどうか、兄弟は邪魔になっていないか?など様々な環境が集中力を切らせる要因となります。

     当然、テレビは消えていた方が良いですし、誘惑するおもちゃ等は目の見えるところに無い方が良いでしょう。

     また、次の問題、次のページが気になって一つの問題に集中できないお子様がいらっしゃいます。そういう時は、問題を隠して、少しずつ見せてあげるなどの工夫も良いかもしれません。

     お子様が机に向かって、学習することを阻害する因子を極力排除し、更に集中できる工夫をしてあげるだけでも集中力が変わる可能性があります。

    おわりに

     そもそも障がいの有無に関わらず子どもという生き物は集中力が持ちません。

     振り返ってみると大人も中々集中を保つことは困難なのではないでしょうか。「乗ってきたら続くけど、それまでが…」なんて人も少なくないでしょう。大人も姿勢を正して、自分の能力に見合った仕事をしている時が一番集中力高く生産性も高くなりますし、事務所の外で工事なんてされたら中々集中モードに突入できません。

     子どもが悪い、障がいが悪いと考える前に、まず子どもが集中しやすい環境になっているかを考えることが非常に重要です。

     当ステーションでは、お子様の学習環境や課題の選定などのお手伝いもさせて頂いておりますので、大阪市内にご在住の方で興味のある方は一度ご相談ください。

     それでは、また。

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