雑記

現状の日本の住宅事情で在宅看取りを強いる問題点とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 あなたは事故物件に住みたいだろうか?ボクは家賃が安くあがるなら大歓迎ってタイプだけど、絶対無理って人も居るかもしれない。

 しかし、その事故物件。実は定義が曖昧なのだ。

 話は変わって、2025年問題の一つとして挙げられるのが死亡者数と病床数が合わないという事。つまり、死に場所が無いって事なのだ。そういう問題があるから訪問看護では看取り件数も評価の要件に含まれている。

参考エントリー:いまさら聞けない!2025年問題と地域包括ケアシステムの概要

 さて、今回は現状の住宅事情で在宅死することの問題について言及してみたい。

事故物件の定義

 もしあなたが事故物件ということを知らずに、今の家に住んでいたらどういう気持ちになるだろうか。ボクは単純に金銭面で値下げ交渉及び返金交渉ができると思うのでメッチャ喜ぶ。

 しかし、一言で事故物件と言っても事故物件の定義をご存知だろうか。実は非常に曖昧で定義は存在しないのが実情なのだ。賃貸住宅管理会社に言わせると「その部屋で人が死んでいたら事故物件」なのだそう。

 事故後半年誰かが過ごしたら大丈夫とか、事故物件に半年間住むバイトがあるなんて話も聞いたことがあるが、単に期間を置いているだけで、判例もないようだ。故にトラブルを避けるためには最初から契約書に明記し、説明しないといけないとのこと。

 つまるところ、これからの時代は事故物件が増え続けることになる。

日本における持ち家比率と今後

 まずは下の図をご覧頂きたい。

画像引用元:世代別の持ち家と借家の割合をグラフ化してみる(2015年)(最新)
画像引用元:世代別の持ち家と借家の割合をグラフ化してみる(2015年)(最新)

 賃貸で生活している方が少数派。そして当然持ち家比率は年齢が上がるに連れて高い。

画像引用元:世代別の持ち家と借家の割合をグラフ化してみる(2015年)(最新)
画像引用元:世代別の持ち家と借家の割合をグラフ化してみる(2015年)(最新)

 このデータだけ見ると、持ち家で過ごしている高齢者が多いんだから在宅死でも問題起きないんじゃないかなぁとも思うんだけど、持ち家だからと言って死んでもなお、その家が存在し続けるケースってのは減っていくんじゃないかなぁと思う。

 最近では子どもが独立した後、夫婦二人になり大きな家を手放してマンションに移り住むとか、二人で過ごしていたけど、どちらかが死んで子ども夫婦の元で暮らしたりとかになる。

 仮に独居で暮らしていても、亡くなった時点で売りに出されることも増えるだろう。

 事故物件の問題はなにも賃貸に限ったことではなく、持ち家にも関連する。建て替えるってなると売りに出すメリットも少なくなる。そして、空き家が増えて別の問題が増えるかもしれない。

 だからと言って、じゃあ今までの日本の状況を継続し、病院死できる状況を整えるべきかといえばそうじゃない。

画像引用元:在宅医療の現状(PDFファイル)
画像引用元:在宅医療の現状(PDFファイル)

 半数以上の人が在宅死を希望しているし、現状でも少しずつ在宅死が増え、今後更に増えなければならない状況だ。

 在宅で安心して暮らせる制度の整備や、看取り環境の整備というの喫緊の問題で対応すべきことだ。だけど、それだけでなく、亡くなった後の家の問題や、今後の日本全体のことを考えると、関連する制度なども整えていかなければならないと感じた。

おわりに

 今後のことを考えると看取りや在宅医療の推進を考えていかなければならないし、一医療従事者として出来る限りの努力をしていかなければならない。

 しかし、一生活者として在宅看取りの問題は医療だけではない。

 今回はたまたま聞いた事故物件の話から、住宅問題ってのも在宅死を促進する上で弊害になるなぁと感じたからブログにしただけで、もっと多くの問題があるんだろうなぁと感じた。

 ボク達がどうにかできる問題ではないかも知れないが、今後在宅死が増えるという前提に立ち、情報を仕入れ生活全体、地域全体を見ることができる準備をしておく必要があるのではないかと思う。今回はその一例ってことで。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします