生活行為向上マネジメント

生活行為向上マネジメントを使用する上で知っておくべき理論

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 少なくとも作業療法士は全ての実践を生活行為向上マネジメント(以下、MTDLP)をベースに行っていくべきだと個人的には考えている。

 色々問題もあると思うが、そういうものは使ってく中で改善していくものだと思うし、使われなければ成熟もしない。

 なので、自分で行う事例報告は全てMTDLPで行っていこうと考えている。

 MTDLPは、新人作業療法士でもベテラン作業療法士と遜色ない実践を行えるというコンセプトを持っている。

 これってどういうことか?っていうと、素人でも作業療法っぽいことができるっていうことだ。その上で、作業療法士はその専門性を発揮する必要がある。

 その為にはただ淡々とMTDLPベースで実践を行うだけではいけない。今回は、作業療法士がMTDLPを使う上で知っておくべき理論についてシェアしたいと思う。

「生活行為」とはあくまで一般的認知を促すための用語で作業療法士にとっては「作業」であると認識すべき!

 「生活行為」とすると、作業療法士以外の多職種にとってもクライエントにとっても分かりやすい。「作業」という用語には作業療法士以外にとって数多くのイメージが想起されるからだ。いや、作業療法士の中でも統一されていないというのが現状である。

 MTDLPを例えばカナダ作業遂行モデルの考えを用いて表現するならば『作業遂行力』向上マネジメントとなるだろう。じゃあ、そこで作業ってなんなの?っていう多職種の疑問を解決しなければ使い物にならないのが目に見えている。

 生活行為と表現すれば何となくではあるが統一見解が持てそうだ。

 MTDLPを標準化する段階において色々な表現案があったそうだが、ボクは「生活行為」という表現は良かったんじゃないかなと思っている。

 何せかPOSTだけが利用するシートではない。医師もナースもケアマネも介護士も。また、ボクが働く小児分野であれば、児童デイの指導員や保育士、学校の先生なんかにも理解してもらう必要がある。

 そんな中で使用されるべきものなので、多職種で何となく統一のイメージを想起される必要があるだろう。「生活行為」という表現はそれに成功したのではないかと個人的には思っている。

 しかし、作業療法士は「生活行為」を明確に「作業」であると認識している必要がある。生活行為向上マネジメントの目的の1つは作業療法士の頭の中の見える化であるから、作業療法士がクライエントの作業についてしっかりと評価できている前提が存在していることも十分承知しておく必要がある。

MTDLPはマネジメントツールである

 MTDLはその名の通り「マネジメントツール」である。

 何をマネジメントするか?それは、

  1. クライエントの作業
  2. 多職種連携
  3. 作業療法の実践

−である。

 医療・介護・福祉はチームで対応するものである。その各職種とクライエント、そしてクライエント自身の作業についてマネジメントするためにMTDLPは存在する。

 だから、MTDLPを勉強したからといって作業療法が理解できるわけではないし、作業療法士としての能力が上がるわけではない。

 作業療法を理解するためには、作業療法を、また作業について勉強する必要があるし、その実践を通じて作業療法士としての能力が上がる。また、その実践を管理することで作業療法士としての能力が上がりやすくなるのは言うまでもないだろう。

作業療法を学ぶなら作業療法理論を学ぶべし!

 MTDLPを的確に用いるためには、その大前提となる作業療法の実践が的確である必要がある。完全な実践など存在しないかもしれないが、常により良い実践を求め続けるのがボク達に課せられた責任だろう。

 その作業療法実践の質を高めるためには、作業療法をトコトン学ぶしかない。作業療法を学ぶというのは、作業療法理論を学ぶということだ。

 人間作業モデルカナダ作業遂行モデルは作業療法士として最低限学んでおきたい内容だし、作業科学という分野にも精通しておきたい。

 ボクはOBP2.0という寺岡睦さんと京極真先生が執筆中の理論書を早く読みたいと思っているところ。出る出る詐欺ではないことを祈る。笑

参考:

作業療法理論は作業療法士以外に理解されにくいのが問題

 作業療法実践の質を高めるためには作業療法理論を学ぶべきである。しかし、それをそのまま多職種に伝えたところでポカーンである。

 これはある種仕方がない。作業療法業界に限った問題ではなく、どんな業界でもその専門的な話を聞かされてもポカーンだろう。

 それをわかりやすく、馴染みのある形で解説されたり、商品化されるから一般に受け入れられる。

参考エントリー:

 つまり、難しい内容をわかりやすく伝える池上さんのようなツールがMTDLPなのだ。

 池上さんは難しい経済・歴史・宗教・政治など様々な用語や概念をわかり易く解説してくれるから、大変重宝されている。MTDLPの存在価値ってのもそういうところじゃないかなぁと思うのだ。

おわりに

 このブログで作業療法士以外の読者さんに質問なんだけど、読んだついでにMTDLPに関する実態調査をしたいんだけどご協力頂けませんでしょうか。

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 実際作業療法士以外がMTDLPについてどこまで知っているか、実践しているか?ってのは作業療法士の広報活動にかかっていると思うので、現状どんな感じかが知りたいなぁと思って。

 もちろん当エントリーを読んだ人が答えてくれているので、知っている人が多いのは当然なんだろうけどね。ちょっと偏った母集団ではあるけど良かったら。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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