特別支援教育

学力の正常発達を知るには学習指導要領を目安にすべし!

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 療育園や入所施設で働いている理学・作業療法士にとって子どもの学習面の正常発達について知る機会は少ない。

 また、重度の不自由さを持つ子どもにとって、学校の勉強を他の子どもたちと同等のレベルで学んでいくということが非常に困難であるから、重度の子どもたちに関わる支援者も知るよしはない。

 養成校においても、2年制で九九を習って、歴史は6年生からで…なんて教えてもらわない。鉛筆の握りがどうで、はさみを使い始めるのは何歳で…みたいな基本的な事項が中心で、年齢的には未就学児の発達が中心である。

 だから、学習面の発達について自らの子育てを経て経験のある療法士以外は実は知らないってことが多い。いや、我が子の子育てで経験していても、今はどうか?全ての学校でそうか?なんて質問には答えられないだろう。

 児童デイ、放課後等デイにて普通教室でみんなと一緒に授業を受ける子どもたちの学習支援もボク達にとって重要な仕事になりつつ昨今、ボク達は当然学習面の正常発達についても知っておく必要があるのだ。

 今回は、学習面の正常発達を知る指標として学習指導要領を参考にすることのススメについてシェアしたいと思う。

学習面の正常発達の指標

 学習面の発達を知る上で、どのような事を知っておくべきか以下に思いつく限り列挙したので、解説も合わせて書いてみる。

何をどのタイミングで学ぶか?

 どの学習項目をどのタイミングで学ぶか?というのは大前提だ。

 九九で躓く学習障がい児は多い。ボクの友人であるJ君も九九で躓き、その後他の教科への取り組みもどんどん低下していった。

 ちなみに九九は二年生で習うが、現状(年明けの2月)においては九九を逆から言う練習をしているというレベルだとか。

 ちなみに一年生の算数だったら、現状では足し算を大きな数(答えが100以上になる)でやっている。国語なら漢字を習い始めている。

 一年生と二年生の溝ってのはかなり深くて、その溝は学年が上がる毎に大きくなる。だからこの溝を理解する上でもどのタイミングで何を習うか?はボク達が知っておくべき内容である。

授業の進むスピード

 1時間で平均何ページ教科書が進むか?は学年によって全く違う。当然、学年が上がるにつれ授業の進むスピードはどんどん早くなる。

 授業の進むスピードが早くなれば、先生の話す言葉のスピードも上がるし、板書すべき事項も増え、且つスピードも要求されるようになる。

 「去年までは全く問題なかったのに…」という場合、授業のスピードが劇的に早くなっているケースもある。

 どの学年ではどの程度のスピードで進んでいるか?についても把握しておく必要があるだろう。

ノートのマスのサイズ

 マスのサイズに関しては実際に使われているノートで確認する必要があるのだけれど、1年生から2年生でもサイズが違って書けなくなる事が結構ある。

 どの学年で、どの程度のノートを使って勉強しているか?を知っておくことで子どもの巧緻性の評価の指標になるかもしれない。

学習面の正常発達の指標を知る方法

 学習面の正常発達を知るには文部科学省から出されている学習指導要領を参考にすれば良い。

参考:学習指導要領

 見ていると、へぇ、こんなこと目標にして授業しているんだなぁとかも分かる。これは学校への指導へ入る時にも参考になる。

参考エントリー:特別支援教育の中で理学・作業療法士に求められる役割や課題

 どういった内容をどの学年で習い、時間配分はどうで、時間配分が決まっている以上、教科書のページ数に応じて授業のスピードは決まってくる。

 ボクは歴史が得意だったけど、歴史って6年生でしか習わないんだね。(昔の学習指導要領では違ったのかもしれないけど…)具体的に教えるべき人物や内容まで記載されていて面白かった。

 ノートのマスのサイズに関しては学習指導要領に記載はないけど、小学生が使うノートとして恐らく最もポピュラーな「ジャポニカ学習帳」では、適用学年を一覧にして示されているので参考にしてみてほしい。

参考:ジャポニカ学習帳 適用学年一覧

 また、本屋で売られているドリルなんかも参考にできるし、大手の公文さんでは使用教材の一覧が示されていてこれも参考になる。

参考:教材内容一覧表

 便利な世の中だねぇ。ボクが臨床に出た当時だとこんな情報手に入れられなかったんじゃないかな。インターネット、マジすげー。

おわりに

 指導要領も学習環境も年々変わっている。

 当然自分たちの頃と当てはまらないことも多々あるだろう。

 ボクはギリギリ「ゆとり」じゃない世代。プレッシャー世代とかいうらしい。

 その後「ゆとり」、さらに「脱ゆとり」と学習要領の変更にともなって色んなレッテルが付けられる世の中だ。つまり、学習指導要領によって今の子ども達のレッテルが決まると言っても過言ではない。

 その良し悪しは置いといて、それくらい大きな意味を持つ学習指導要領を参考にしない手はないということ。

 小児に関わる療法士各人においては一度目を通しておいて欲しい。

 んで、その学習指導要領だけど以下のスケジュールで改定されるので、その内容にも注目しておくと良いかも。

kaiteisukejuru

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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