哲学・科学・理論

自閉症スペクトラム児の易刺激性に対する薬物治療効果が米紙に掲載!

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 今回はCareNetさんの記事の『日本人自閉スペクトラム症に対するアリピプラゾールの効果は』にて新たな研究結果が紹介されていたのでシェアしたいと思う。

自閉症スペクトラム児(6歳〜17歳)の易刺激性に対してアリピリプラゾールが効果的且つ安全

 前出の記事によると、東京都立小児総合医療センターの市川宏伸先生らの研究で自閉症スペクトラム児(6〜17歳)の易刺激性に対して、アリピリプラゾールの使用が効果的且つ安全だという研究報告がされたとの事。

 論文は『Child psychiatry and human development』のオンライン版に昨年末報告されているので、研究方法の詳細や結果の詳細を知りたい人はそちらを参照していただきたい。

参考:Aripiprazole in the Treatment of Irritability in Children and Adolescents with Autism Spectrum Disorder in Japan: A Randomized, Double-blind, Placebo-controlled Study.

自閉症スペクトラム児の易刺激性とは

 全ての自閉症スペクトラム児に見られる中核症状ではないものの、『易刺激性』を持つ子どもはよく出会い、且つ易刺激性を持つ子の親はより苦しい想いをしているように感じる。

 易刺激性とは、自他への攻撃性の高さを良い、自傷行為、他者への暴力的行動として表出されるものである。イライラしてすぐに手が出ちゃうって感じのこと。

アリピリプラゾールというお薬について

 お薬110番では、アリピリプラゾールについて以下のように解説されている。

心の不具合を調整し、気持ちをおだやかにするお薬です。心の病気の治療に用います。

 自閉症児への易刺激性に対し処方される他は統合失調症の対症療法で処方されている薬のようだ。

他の治療法は?

 自閉症スペクトラム児の易刺激性に対して他の治療法がないかも併せて調べてみた。

 同じような効能がある薬に『リスペリドン』というものがあり、こちらは2015年4月に自閉症スペクトラム児への適応申請がされている。(アリピリプラゾールは2015年12月)

 そして、適応が取得されたのはどちらも2016年の2月で、どちらも同時期に処方できるようになっている。

 ちなみにアメリカではリスペリドンが2006年、アリピリプラゾールが2009年に適応が取得されているとのこと。

 リスペリドンについて、お薬110番の解説はアリピリプラゾールと全く同じものだった。

 探してみたところ、どちらが効果的という研究は見つからなかった。作用機序が違うことや副作用の出現の有無などを確認した上でどちらがより効果的か調整する様子。

 ちなみに、今回の研究論文の内容の臨床試験を受けて認可されているので、新たに分かった効果や安全性ではないってこと。だけど、査読を受けて先に認可されているアメリカの雑誌に掲載されたわけだから、アメリカでも価値のある研究だって認められたわけで、効果や安全性の信憑性がより高まったと理解できる。

おわりに

 既に処方されている薬なので、新薬の可能性とかではないが、その効果や安全性について広く認められるっていうことも価値のあることだと思う。

 リハでも経験的な当たり前をしっかり論文にして、広く認められる努力をしないといけないよね。

 ってことで、ボクはまず統計の初歩から勉強中でござんす。ほな、また。

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