3学会合同呼吸療法認定士

理学・作業療法士が知っておくべき肺炎の基本について

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 先日、3学会合同呼吸療法認定士の不合格通知が届いた。ま、2日間しか勉強してないから当然だよね。笑

 ってことで勉強を再開するのでこういうエントリーが増えていくとおもいま。

 さて、このエントリーでは「肺炎」の基本についてまとめたい。

 これがこのまま3学会合同呼吸療法認定士の試験勉強にも繋がるので是非とも参考にしていただきたい。

 また、その他3学会合同呼吸療法認定士の講習会受講から合格までについて必要事項をまとめたエントリーも書いているので合わせて参考にして頂ければと思う。

参考エントリー:3学会合同呼吸療法認定士の「申込,講習会,試験」関連まとめ

 呼吸不全を起こす疾患群のまとめについては以下のエントリーを参考にしてほしい。

参考エントリー:理学・作業療法士が知っておくべき呼吸不全を起こす病態

肺炎とは?

 肺炎とは、肺の炎症性疾患の総称である。呼吸器感染症の中でも発症率・死亡率共に高い疾患で、日本における死亡原因の第3位で年間12万人以上亡くなっている。(2015年度厚生労働省調べ)

分類・病態生理

 以下、肺炎の分類、病態生理について解説する。

肺炎の分類

 肺炎は罹患場所などにより以下のように分類されている。

  1. 市中肺炎(Community-acquired pneumonia:CAP)
  2. 院内肺炎(hospital-acquired pneumonia:HAP)
  3. 医療・介護関連肺炎(Nursing and Healthcare-associated pneumonia)

 下の図は原因菌別に分類されており分かりやすかったので拝借。

 画像引用元:ヒュミラ情報ネット

画像引用元:ヒュミラ情報ネット

 院内肺炎は入院後48時間以内以上経過して発症した肺炎の事で、上の図で示した細菌、真菌、ウイルスなどを原因とする他、誤嚥(嚥下性肺炎)、人工呼吸器(人工呼吸器関連肺炎)、日和見感染などが原因となる場合もある。

 医療・介護関連肺炎は以下の4つの条件を満たす「集団肺炎」になった場合をさす。

  1. 長期療養型病床群、介護施設に入所中
  2. 90日以内に病院を退院
  3. 介護を必要とする高齢者、身障者
  4. 通院にて継続的に血管内治療を受けている

 その他の肺炎が市中肺炎で、上図で示しているように「細菌性」「ウイルス性」「非定型肺炎」に分類され、最も多いのが肺炎球菌による肺炎である。(下図参照)

画像引用元:全国健康保険協会
画像引用元:全国健康保険協会

肺炎の重症度分類

 肺炎の重症度分類は日本呼吸学会の呼吸器感染症に関するガイドラインで示されているA-DROPが用いられて以下のように分類している。

画像引用元:ヒュミラ情報ネット
画像引用元:ヒュミラ情報ネット

肺炎の病態生理

 Nurse-moというサイトに分かりやすい表現があったので引用する。

 病原体の侵入により局所の肺血管が拡張し、白血球、赤血球、マクロファージ、フィブリンを含む滲出液が局所の肺胞腔、末梢気管支を満たす。この結果、肺胞腔は無気的状態となる。そして、肺活量、肺コンプライアンス、機能的残気量、全肺気量が正常よりも低下し、換気血流不均衡と肺内シャントが起こり、低酸素血症をきたす。

症状と診断

 肺炎の症状は、発熱などの全身症状、咳と痰(特に膿性痰)が主。

肺炎の診断

 聴診では、病変部に一致して「coarse crackles」が聴取されることが多い。

 胸部単純X線では、下図のようにスリガラス様の陰影を認める。

画像引用元:町医者の「家庭の医学」
画像引用元:町医者の「家庭の医学」

 その他、白血球の増加、CRPの上昇などが見られる。

 肺炎診断後、原因菌を選定する。原因菌を選定するためには以下の方法が用いられる。

  • 喀痰の塗抹:培養検査で菌を検出
  • 迅速検査:尿中抗原や血清特異的IgM抗体キットなど
  • 血清学的診断
  • 遺伝子診断

治療

 治療は重症度により通院か、入院か、あるいはICU対応かが決められる。(下図参照)

画像引用元:肺炎診療ガイドライン
画像引用元:肺炎診療ガイドライン

 まず開始される治療が「抗微生物薬」である。原因微生物を同定して行うことが原則だが、同定までには数日要する為、症状などから推定しガイドラインに準じて用いる。(エンペリック治療)

 また、低酸素血症の状態に応じて酸素療法を用いる。

おわりに

 肺炎は非常に幅広い概念であり疾患であるため、簡単にまとめるのが難しかったがこのエントリーで肺炎の概要は掴んで頂けるのではないかと思う。

 この内容をベースに過去問を解き進めれば、三学会合同呼吸療法認定士合格に近づけるだろう。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

参考・引用元

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