訪問看護・リハ

上手くいく看護師採用と上手くいかない看護師採用の違いは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 訪問看護ステーションを開設して1ヵ月で看護師が辞めて止む無く休止の現在。

 それでも求人の問合せ、希望は結構あって「求人にお金をかけず」採用にこぎつけているボクは結構恵まれていると思う。

 4月再開を目処がついた。

 もちろん4月以降まだどうなるか分からないが、今度は経験もスキルも問題ない方々からの就職希望があり万々歳だ。

 10月に始めた時は、ぶっちゃけ間に合わせだった。大阪市は「指定前申請」というのを指定月の3ヵ月前に受け、そこから約2ヵ月の間に条件を揃え、且つ持続させなければならない。

 訪問看護事業所は年々増えているから(廃業しているところも増えているけどw)、特に都市部では指定を受ける条件も難しくなってきている。

 ま、そんな感じで看護師採用の酸いも甘いも体験したボクだからこそ語れる看護師採用のポイントについてシェアしたいと思う。

開業前の看護師採用〜大阪市のケース〜

 先程お伝えした通り大阪市の場合、開業月を決め、その月の開業を目指して指定前研修を受け、審査料(35,000円)を支払う。一旦審査を開始した後、看護師不足やその他の理由で開設条件を逸した場合、「申請取り下げ」となり、再度挑戦する際は指定前申請を受け、更に審査料を支払う必要がある。

 だから看護師採用を良い人が現れるまでのんびりやる余裕がないのだ。

 ある一定期間を目処にして指定を受ける必要がある。となると、必然的にボクのように間に合わせの採用をするか、何度も(審査料を支払って)チャレンジすることだ。

 どっちが良いか?

 うーん、どちらとも言えないけど間に合わせ採用してしまったら、辞めさせる事は難しい。今回のボクのケースのように看護師さんの方から辞めて下さる保証はない。

 審査料なんてたかだか35.000円だから、看護師の人件費に比べたら安い。

 ってことで、多少の損を捨てきれずに大損するくらいなら、看護師採用こそ訪問看護事業立ち上げにおいて一番重要なことだと言える。

看護師採用の絶対条件!これは絶対譲れない…

 看護師採用は、一般企業における社員採用に比べかなり慎重になるべき事だ。

 何故なら同年齢の人間を採用するとしても人件費が高い。事務員さん一人を雇うのと、看護師一人を雇うのとでは会社負担コストが違いすぎる。もちろん、これは看護師一人で得られる売上が違うから当然である。

 だから、慎重に選ぶべき。

 で、その上で何を基準にするか?ってのは重要な要素だ。

 ボクはその要素が2つあると考える。それが以下の2つ。

  1. 理念に共感する人
  2. 経営者が好きになれる人

 これらについて、ちょっと詳細に解説しようと思う。

1.理念に共感する人の見つけ方

 まず一つ目は、お金や休日などを条件とするのではなく、理念に共感して就職希望をしてくれる人であること。

 もちろん、面接では(見た目の上では)理念に共感してくれるだろう。

 だから、採用側は「理念に(本当に)共感してくれているかどうか?」を確かめる質問を用意しておくべきだろう。

 例えば以下のような質問が考えられる。

  • あなたが当ステーションに貢献できる事は何ですか?
  • あなたが利用者さんに対して貢献できることは何ですか?
  • あなたの目標は何ですか?その目標に対してのプランを教えてください

 理念に本当の意味で共感してくれている看護師さんの答えは、これら質問が経営者であるあなたと同じか、同等の意味合いの答えになるはずである。

 この答えが逸れるのであれば、せっかく面接に来てもらった看護師さんだけどお帰り頂くしか無い。

 もちろん、こういう誰でもが考えつく質問だけしていたなら嘘をつくことが可能。

 だから、誰にも考えつかないあなたの理念を代弁できるような、あなただけのオリジナルの質問を考えておく必要があるだろう。

2.好きになれる人の見つけ方

 そしてもう一つ。

 あなたが、その面接に来た看護師さんを好きになれるかどうか?である。

 当たり前だけど好きってのは恋愛とかじゃなくて、人として好きになれるかどうか?この看護師さんのために自分は人生をかけて応援したい、守りたい、幸せになって欲しいと思うかどうか?である。

 これは非常に重要なファクターなのだ。

 人は他人を動かせない。「人を動かす」なんて本や成功哲学の考えもあるが、実際に動かすのであれば恐怖政治しかない。要するにブラック化するしかない。逆に言うとブラック化すれば人を動かせるかもしれないが、ブラック化して動く人間のレベルというのはたかだか知れている。

 ボクもブラック化によって動かされた、つまり社畜化された経験があるからよく分かる。ボクは当時弱かった。弱い人間はブラックに打ち勝つことが出来ない。弱い人間だけを従えてある程度組織力をつけることはできるが、さぁ、それが健全な企業経営といえるだろうか。無理、無理。笑

 だから、経営者が動きたい方向に一緒に走ってくれる人、いや、従業員が走りたい方向へ経営者が伴走したいと思っていることが重要。ボクは伴走したくない人の伴走をできるタイプじゃない。だから、一回目の採用活動は失敗した。でも今回は伴走したいと思えている。大成功。笑

 気をつけるべきは、理念に共感してくれたら「好き」だと勘違いしてしまいやすい。人は同じ臭いのする人を好きになりがちだ。

 でも、ダメ。それだけでは好きとは言い切れない。

 その人の嫌な部分も「かわいい」と思えたり、「その悪い部分を活かす事」を考えられたりする必要がある。

 経営者であるあなたと、従業員である看護師さんの意識に相違があるのは当然。それでも、我が子のように成長を見つめてあげられるような人柄が重要。

その他の要素

 この2つをクリアしたら基本的に大丈夫だよ。

 でも、それだけでも不十分な場合もある。人は嘘をつく生き物だからね。

 面接だけで嘘を見抜けるもんじゃない。

 いくつか補足で確認すると良いと思うことを列挙する。

  • 生活水準(金遣い荒い人は給料で転職する)
  • 健康状態(頻繁に休んだら嫌いになっちゃう)
  • 社会人としての基本(挨拶、ホウレンソウは当たり前)

 これらはもしかしたら、好きになれるかどうか?の構成要素かもしれないけど、合わせて見ておいた方が良いね。

 スーツを着慣れない看護師さんのスーツ姿ってのは質素だけど、私服は派手なんてこともあるから、面接は私服で来てもらうとか、好きな食べ物、オススメの飲食店、睡眠時間、運動してるかどうか?なんて質問も有効だと思うよ。

 これらも考えるとより良い採用活動ができるかもね。

おわりに

 もちろん、これら採用テクニックは看護師採用に通用する話ではない。

 だけど、「他に代わりはいくらでも居る」なんてドラマでよくあるシーンが当てはまらないのが看護師。

 訪問看護ステーションにいくら事務員やセラピストが沢山居ても、看護師が常勤換算2.5人を割ったら休止になっちゃう。看護師の採用というのは訪問看護ステーションの生命線である。

 だからこそ慎重になるべきだし、採用コストを損と考えるべきではない。

 当ステーションは、求人応募数は恐らく広告をバンバン出しているステーションさんと比べて少なくない。だからこそできる殿様採用術かもね。

 でも、応募数を増やすのは別のエントリーで紹介した通り。

参考エントリー:経費をかけずに訪問看護ステーションで看護師を雇用する方法

 ま、ここで書いているように「独自性(オリジナリティ)」が重要。オリジナリティがあれば、理念に共感する看護師さんの応募率も高くなると思うよ。

 是非参考にしてみて欲しい。ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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