評価と治療

クライアントを運のいい人に仕立て上げる療法士の役割とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 あなたは運が良い人か悪い人のどちらになりたいだろうか?

 まぁ、もちろん恐らく全員が運の良い人になりたいだろう。

 そしてまた、ボク達のクライアントも運が良いと思える生活を送りたいはずだ。

 人生の質と運の良し悪しは切っても切り離せない要素であり、運も含めてボク達は管理する必要があるのだ。

運が良いとは?

 スタンフォード大学のクランボルツ教授は「計画的偶発性(planned happenstance)理論」を提唱している。

 世の中のいわゆる成功者を研究対象とし、その結果成功の要因は『予期せぬ偶然』によるものが大半だったのだとか。

 この理論では以下の3つの事を定義付けている。

  1. 人生の成功は予期せぬ偶然によって8割が形成されている
  2. この偶然は、自分の行動によって起こし、キャッチすることができる
  3. その偶然を活用し、努力することが必要

 つまり運が良いというのは、自らの努力によって偶然の出来事を起こし、つかみ、その出来事を元に結果にするということが求められるということだ。

運をつかむ要素

 じゃあ、具体的にどうやったら偶然を起こし、つかみ、結果に繋げられるのか?

 それには行動を起こすことが重要なんだけど、無闇矢鱈に行動していても(いや、もちろん行動しないよりは、無闇矢鱈に行動したほうが良いけど)意味がない。

 行動は、感情によって生まれるが、感情は心構えによって作られる。

 なので、行動をコントロールするためには心構えをコントロールする必要がある。

 どのような心構えで生きるかによって運がコントロールできるということ。

 では、どのような心構えで生きれば良いか。それは以下の5つが重要だと言われている。

  1. 好奇心
  2. 粘り強さ
  3. 柔軟性
  4. 楽観主義
  5. 冒険心

 例え、障害があったとしてもこれらを持つことで、運を引き寄せ、人生を豊かにする。

 好奇心とは、何事にも興味を持ってやってみる姿勢。

 MTDLPの中にも興味チェックリストというのがあるが、そのリストを見せるだけでワクワクできる人。

 好奇心を持って生きているだけで人生を豊かになる可能性が大幅に広がる。好奇心の大きさがそのまま行動の大きさに繋がる。

 粘り強さは、忍耐力・継続力のこと。何事もちょっと噛みで結果は出せない。結果出るまで、そして結果が出ないという結果が見えるまで食らいつく粘り強さが重要だ。

 柔軟性は、粘り強さとは一見反対だけど、「二律背反」という言葉があるように、目標や計画を如何に柔軟に変える必要がある。停滞しない事が重要。目標達成の為に間違った方法を選んでいたらいつまで経っても結果は出ない。結果がでないという結果が出た時には柔軟に方向転換する必要がある。

 楽観主義というのは、諦め力、反応しない力、スルー力。偶然おこる色んな出来事は必ずしも好意的な出来事ばかりとは限らない。そんな時に反応しないという方法を選べる人は次の行動が早い。必然的に行動量が増える。人はいちいち反応するから行動が滞り、そのまま行動量が減る。

 冒険心というのは、リスクを取る行動に躊躇しない心。無闇矢鱈にリスクを背負うのはバカ。だけど、結果を得るためにはリスクを負う必要もある。もちろん極力リスクヘッジし、成功率を極限まで上げて行動すべきだけど、最終的にはリスクを背負うことになる。

 そのリスクを楽しめるのは、行動の幅を広げることにつながる。リスクを背負って行動できる人こそ、その後のリターンも当然大きくなるのだ。

クライアントを運の良い人に仕立てる為には?

 クライアントが運の良い人になるためには、まずセラピスト本人が運の良い人でなければならない。

 クライアントの行動を変えるだけなら、一次的なモチベーションで可能であるし、運動の質という意味では徒手療法でも可能。

 だけど、心構えを変えるにはコーチングが必要。

 例えば興味チェックリストを見せてもワクワクしないクライアントっていうのは大半だと思う。つまり、ボク達のクライアントっていうのは運が悪くなってしまっている。運が悪くなっている事が幸せになるためには大きなハンディキャップなのだ。

 クライアントの好奇心、粘り強さ、柔軟性、楽観主義、冒険心を引き出す為には、セラピストがそれらを持っている必要がある。ボクはクライアントの人生に明かりを灯すという役割もあると考えている。

 その明かりを持っていなければ灯すことはできない。

 まずはボク達が運の良い人生を歩んでいる必要があるだろう。

おわりに

 運が良いとは、人生を豊かにする要素である。

 そして、クライアントが抱える障害は運を悪くする要素になっている場合が多い。

 だけど、実際は抱える障害と運の善し悪しは関係しない。だから、その(クライアントの中の)因果関係を切り離すお手伝いをする必要があるだろう。

 是非、まずはご自身の運を良くしてみてほしい。

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