3学会合同呼吸療法認定士

3学会合同呼吸療法士認定試験に必ず出る感染症の基本

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 呼吸療法認定士の勉強をしていると、感染症関連の問題が多数出題されていることが分かる。

 ちなみに、この辺の事テキストには一切載っていない。テキストに掲載されていない内容が試験に出題されるなんてもはや講習会の意味は一切ないように思ってしまう。

 さておき、そんな文句言っていても始まらないから勉強しているのだけれど、感染症について調べて知れば知る程、ボク達も最低限の知識は持っておかなければならないなぁとしみじみと感じたので、今回は理学・作業療法士も最低限知っておきたい感染症の事についてまとめておこうと思う。

感染症とは?

 そもそも感染症とは何か?詳しく書き始めると終わらないので簡単に解説する。

 感染症とは、環境(大気、水、土、カビ、動物など)に存在する病原性の微生物(ウイルス、カビ、寄生虫など)が体内に侵入することで引き起こされる疾患の総称である。

感染症に関する法律

 現在日本においては、1999年4月に施行された感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)により感染症予防と対策が行われている。

 かつては明治30年に制定された「伝染病予防法」が、1999年に感染症法へと改定され、その感染症法が2002年、世界的に広がったSARSの影響で2003年に改定され、更に2007年に「結核予防法」統合された。

 その後2008年に「新型インフルエンザ等感染症」という分類が追加され、2013年に感染が拡大していたH7N9鳥インフルエンザを感染症法に基づく「指定感染症」とし、強制入院や就業制限などを可能にする法律へと改定した。

感染症の分類

 感染症はその特質によって、感染症法により分類されている。

  • 一類感染症:感染力や症状の程度から危険性が極めて高い感染症
  • 二類感染症:感染力や症状の程度から危険性が高い感染症
  • 三類感染症:感染症や症状の程度から危険性は高くないものの、特定の職業に就くことで集団感染しうる感染症
  • 四類感染症:人から人への感染は殆どないが、動物。飲食物などを介して感染し、健康に害を及ぼしうる感染症
  • 五類感染症:国が感染症発生動向調査を行い、その結果に基づき国民や医療機関に必要な情報提供を行い、発生・拡大を予防すべき感染症
  • 新型インフルエンザ等感染症:新たに発生した人から人に伝染する能力を有することとなったインフルエンザや、過去世界規模で流行したが、その後収束したものの再び流行した感染症
  • 指定感染症:一〜三類及び新型インフルエンザ等感染症に分類されない既知の感染症の中で、一〜三類に準じた対応の必要が生じた感染症(1年限定で政令で指定)
  • 新感染症:新たな感染症。当初は都道府県知事が厚労省の指導のもと対応し、その後政令で指定し一類感染症に準じた対応を行うもの。

 以下、これら分類に関する付属事項をまとめておく。(3学会合同呼吸療法認定士試験の対策になるよ)

  • 一類〜四類感染症は、発見次第直ちに保健所へ報告する義務がある。
  • 五類感染症の全数把握対象疾患(バイコマイシン・)は、7日以内に保健所へ報告する義務がある。
  • なお、麻薬中毒者を発見したら直ちに都道府県知事へ、食中毒を発見したら直ちに保険所長へ報告する義務がある。
  • 異常死体は24時間以内に警察署へ報告しなければならない。

 これからの季節、毎週発表されるであろうインフルエンザや夏場、特に子どもに多い感染症として有名な手足口病やヘルパンギーナは五類感染症に分類され定点把握がされるべき感染症として分類されているし、風しんや麻しんなどは五類感染症の全数把握疾患に分類されていて、国によりその流行度合いが把握され、流行しているとなれば、メディア等を通じて注意喚起がされる。

 ボク達医療専門職は、こういう情報に関して正確に情報収集・発信していく必要があるので正確に知っておく必要があるだろう。

 ちなみに、2015年に西アフリカで大流行して多くの命が奪われたエボラ出血熱は一類感染症、2015年、韓国ではやったMERSや近年日本で増えてきている結核は二類感染症に分類されている。

 各分類に当てはまる疾患は『感染症法における感染症の分類』を参照されたし。

各感染症に分類される疾患群

一類感染症 エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、天然痘(痘瘡)、南米出血熱、ペスト、ラッサ熱、マールブルグ熱
二類感染症 急性灰白髄炎、結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS:コロナウイルスによるものに限る)、H5N1鳥インフルエンザ
三類感染症 コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症(O-157など)、腸チフス、パラチフス
四類感染症 A型・E型肝炎、ウエストナイル熱、エキノコックス症、黄熱、オウム病、鳥インフルエンザ(H5N1以外)等41種類
五類感染症 (全数把握)アメーバ赤痢、クロイツフェルト・ヤコブ病、バイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症等(定点把握)インフルエンザ、手足口病等

 正露丸でおなじみ大幸製薬の『日本における感染症対策-感染症法-』に全ての疾患が分類された表があるのでご参考までに。

おわりに

 療法士が関わる感染症って殆どなくて、流行の疾患を知って、クライアントに注意する程度だけど、せめてこの基本くらいは抑えておいた方が良いのかなって思った。

 試験に関しては、疾患の分類を暗記するのが大変だけど、こういう仕組みで日本の感染症対策は行われているっていう基本だから知ってて損はない内容かと思う。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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