特別支援教育

放課後等デイサービスにおける理学・作業療法士の役割とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 先日、外部委託を受け放課後等デイサービスへ支援へ行った。

 ボクからしたら久々の臨床現場が自分所のお客さんではないというのが複雑な気分でしたが、ありがたい機会なので楽しんできた。

 で、放課後等デイサービスでの理学・作業療法士の役割について考えたのでシェアしたいと思う。

施設のあり方を知っておく

 理学・作業療法士が開設した放課後等デイサービスはリハビリテーション目的のクライアントが増えるのだろうけど、そうではない放課後等デイサービスにおいて基本的に理学・作業療法を求められていない。

 お母様が求められているのは『安心・安全』であることが多い。せいぜい『他の利用者と交流の機会を』とか『環境の変化に慣れられれば…』とかくらいのもの。

 だから、いわゆる訓練は求められていて無い。

 また、施設側も無理に動かして後からクレームが来たら困るというスタンスなので(※もちろんこれは当然なのだが)、激しい運動などは求めていない。

 じゃあ、別に必要ないじゃない…って思うかもしれないが全くそんなことはない。

 先日数時間関わるだけでもやれることは沢山あるなぁと感じた。

放課後等デイサービスにおける理学・作業療法士の役割

 以下、ボクがこういう役割を担えるなぁと感じた点を列挙する。

  1. 姿勢の管理・指導
  2. 食事方法の管理・指導
  3. 介助方法の管理・指導
  4. 身体の仕組み、動きの仕組みの指導
  5. 活動内容の提案

 これらについて詳細を書く。

1.姿勢の管理・指導

 重度のお子さんが多いデイサービスでは、姿勢が画一的になりやすい。学校(又は通園施設など)と家に座位保持装置を置いている場合、デイサービスには本人の座位保持装置は存在しない。

 だから、限られた環境の中で子ども達が快適に過ごせるような姿勢を管理してあげる必要がある。

 また、呼吸状態の良くないお子様に対して腹臥位で過ごすことが有効なことはよく知られているが、重度のお子さんを腹臥位にするのは簡単ではない。簡単に腹臥位を取れる方法、取り方などを指導することも重要な役割だと思う。

2.食事方法の管理・指導

 放課後等デイサービスでは、昼食後から夕食までの時間なので、食事はしないがおやつは食べることが多いと思われる。先日の施設ではおやつも提供されていた。

 その時の食べさせ方を見ていると、お子様もスタッフもしんどそうにしている光景があった。

 この時間を快適にするだけでも、お互い楽になるだろうと感じる。ここに専門性を活かしてまず姿勢、食べさせ方などを指導する事は有効だろう。

3.介助方法の管理・指導

 抱っこの仕方から、関わり方までを含めての話。

 重度のお子さんってスタッフはやっぱり怖い。当然だ。弱い、脆いというイメージがあるし、実際健常児と比べたらそうだろう。

 だからと言ってやんわり、問題が起こらないような関わり方ばかりしていても本人は満足しないだろう。

 お母様のご希望は『安心・安全』が第一なので当然なのだけれど、その中でも子どもたちには有意義な時間を過ごして欲しいと思う。

 なので、子どもとの関わり方、触り方、抱っこの仕方から移乗の仕方までを専門職の目から見てお伝えすることは重要だろう。

4.身体の仕組み、動きの仕組みの指導

 介助の方法、関わり方とも通ずる部分だけど、スタッフさんは解剖学や運動学に精通しているわけではない。

 こうやった方が良いとか、こうやると楽になるとかってだけを伝えるのではなく、何故そうなのか?という部分までお伝えすることでスタッフさんの成長に寄与できると考えられる。

5.活動内容の提案

 『来所→(トイレやオムツ交換など)→おやつ→DVD鑑賞→寝転がる』という一連の流れを毎回繰り返していたのではスタッフの方も楽しくないのではないだろうか。

 このルーティンこそ安心・安全の為には必要かもしれないが、特色を出して放課後等デイサービス乱立時代を生き残る為には、このルーティン打破が良いんじゃないかなと思う。

 子どももスタッフも楽しく過ごして、且つ子どもの心身機能にいい影響を与える活動内容の提案は療法士ならではの支援ではないだろうか。

おわりに

 多くの放課後等デイサービスはリハビリテーションの場ではない。リハビリテーションは他で受けている。

 だから、放課後等デイサービスに関わる療法士は、担当のセラピストの意見を汲んだ関わりが求められると思う。

 もちろん連携を取れることがベスト。でも、全く情報がないのであれば、きっとこういう事をやっているだろうなと考え、そのリハを促進する関わり方をスタッフ指導で行う必要がある。

 包括的にお子様の状態を考え、有意義な時間を過ごしてもらえるようするため、ボク達の仕事はいくらでもあるだろう。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします