医療・介護・福祉

地域包括ケアシステムに対する療法士の関わり方と今後の課題

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 先週末、大阪のPOST協会共催の地域包括ケア推進リーダーの研修を受けてきた。

 ボクは小児領域のセラピストだし、高齢者支援に強い興味もないが、行ってきた。

 理由は、このシステムは早急に小児分野に活かしていかなければいけないと思ったからだ。

 さすがに数年間練られてきたシステムだけあってよく出来ていると思う。もちろん課題は山積だが、ボク達リハ職種が貢献していく分野だろう。

 今回は、研修を受けて感じた課題と今後の取組み方について検討したのでシェアしたいと思う。

お金の出処について

 少子高齢の煽りを受け、今後日本はトンデモな時代に突入する。

 介護保険料も値上げの一途を辿る様相だし、支払い年齢の引き下げも大いにありうるだろう。

 そんな中、介護保険のそもそもの理念に立ち返り、利用者の自立支援に取り組むこと、その為にケアマネに適切なケアプランを立てさせるというのは非常に重要なことだと思う。

 ボクも掛け持ちで働いていた時、介護保険領域での訪問リハや訪問看護ステーションからのリハビリテーション、デイケアなんかの経験があるから色んなケアプランを見てきたが、確かに自立支援を目指したケアプランなど皆無に等しい。

 どうしても、自立生活が困難な要介護者の生活のお手伝いがメインとなっている。

 今後そんな事をしていたら日本の財政は破綻してしまうからどうにかしようという考えに基づいている。

 例えば個別の地域ケア会議は一つのケースの検討を行い、ケアプランをどのように立てればそのケースの自立支援になるか?という目的で行われる。

 でね、共通の問題が現れれば、それを吸い上げ地域の課題として、その課題に対する対策が検討されるというのが地域ケア会議のあり方である。

 その地域ケア会議は行政の担当者、地域包括支援センターの担当者、ケアマネ、事業所、アドバイザーなど多くの人が参加することになる。

 行政側がこのケア会議に取り組むことは重要である。しょうもない仕事ではなく、現場に即した仕事で税金が使われるのには非常に納得が行く。

 じゃあ、ケアマネやサービス提供事業所の担当者の時給は誰が負担するのか?

 今回質問したかったんだけど時間がなくてできなかった部分なのだけど、きっと各事業所の負担だよね。じゃあ、地域ケア会議に出席している事業所には加算があるのか?ってなるときっと今のところ無いんだよね?

 これって将来国が負担する介護保険料を各事業所に負担させるって事?ちょっと乱暴な言い方かもしれないけど、お金の出処を民間に投げ過ぎじゃない?これでは普及しないよねぇ…。

療法士の立ち位置について

 療法士は地域ケア会議にアドバイザーとしての役割を期待されている。

 アドバイザーとは、ケアマネの作成したケアプランにもっとこうすれば良くなるよ?って助言する立場の人間を言う。

 でも、これって地域ケア会議がなければ出来ないことなのか?

 ケアマネの多くは既に療法士に限らず他職種と連携を図っているはずだ。そういうアドバイスもケアマネにその気があれば既に受けてきていたことだろう。しかし、それを怠ってきた。これはケアマネの問題ではなく、療法士の問題でもある。

 利用者の自立を目指す療法士が、これまでケアプランを放置してきた結果がこれだろう。

 だから、それを形式的に行おうとしているのが地域ケア会議なのだとしたら失敗しそうだなぁと思う。担当者会議の延長でできるんじゃないかなぁと。

 地域連携の不手際を、別の仕組みで何とかしようとだめなんじゃないかな。

 療法士はまず担当者会議の質を高める努力をする必要があると思う。もちろん、既に動き出しているシステムを止めることなど出来ない。

 でも、なぜこういう仕組みが必要になったかを理解した上で取り組まなければ結局また一緒になるよ。

小児領域への応用

 そんな問題をはらんでいるシステムだが、小児領域には有用なシステムだと思っている。

 何故なら、小児領域にはこれまでこういう仕組みがなかったからだ。病院Aと施設Bの各セラピストに板挟みになって大変な思いをされているお母様も少なくはない。

 だから、こういう顔を突き合わせた付き合いってのをやっていく必要がある。

 お母さん経由の情報では、うまく伝わらない事も大いにあるだろう。

 中学校圏域という幅は少々強引で難しいかもしれないけど、この仕組は小児領域に取り入れるべきものだと考える。

おわりに

 小児領域で働く人間が、地域包括ケアシステムの勉強会に出るケースってのは少ないかもしれない。

 ボクはスペシャリストよりもジェネラリストを目指す人間なので色んな所に興味があって、色んな知識を吸収したいと思っている。

 でも、だからこそ思いつくアイデアもあるかもしれないので、そういう事がボクの役割かなぁと思いながら活動しているところである。

 大阪で、発達障害児、医療ケア児と関わって働く方々へ…。是非連携していきましょう。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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