卒後教育

ボバースCPイントロダクトリー講習会(アテトーゼ型)の感想

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 先週末はボバースのCPイントロダクトリー講習会に参加してきた。今回もとても勉強になったのでシェアしたいと思う。

治療のベースは姿勢制御

 人が作業できる理由は姿勢制御機能が働いているからである。正しく運動を学習ができるのも姿勢制御機能が働いているから。

 課題の遂行度合いは姿勢制御とのバランスで決まるから、より難易度の高い課題にはより高い姿勢制御機能が必要となる。

 例えば野球におけるダイビングキャッチやバレーボールのアタック、サッカーのダイビングヘッドなどなど。

 これらの動作には支持基底面が存在せず、滞空での運動となるし、勢いである程度の加速度がつき、一定の運動は可能となるが、その状況で自由に動くのは非常に困難を極める。正常な姿勢制御機能をもった人でも難しいだろう。

 アスリートというのは健常者以上に姿勢制御機能を高めることができた人間なのだ。

 このように、ボク達の生活は姿勢制御系によって支えられている。もちろん、それだけではないが、大きな役割を占めていることはおわかり頂けただろう。

 ボバースの講習会では必ず姿勢制御系の内容から講習会が始まる。理由はそれだけ姿勢制御が重要だからだ。

大脳基底核の障害

 アテトーゼ型脳性まひは大脳基底核の障害である。

 なので、大脳基底核の理解を深める必要がある。

 今回の講習会で知った一番の内容は、大脳基底核が運動における調整・学習に関与しているということ。

 特に以下の3つの働きが重要だ。

  1. 運動の始まりを決める
  2. 運動の終わりを決める
  3. 目的とする運動以外の運動を抑制する

 どのタイミングで運動を行い、目的とする運動以外の運動を出させず適切に運動を遂行するのに必要なのが大脳基底核であり、その間感覚によるフィードバックは受けない。

 だから、学習するのは結果による報酬である。

 大脳基底核による学習を促進するにはアメとムチのような明確な報酬を与えること。つまり、子どもであれば褒めること、点数を加えることなどがそれに当たると考えられる。

アテトーゼ型脳性まひ児の病因と臨床像

 治療を行う上ではアテトーゼ型の病因や臨床像を知っておく必要があることは言うまでもない。

 ボクは現状臨床にいないので、こういう情報は非常にありがたい。

 最近はPVLを伴ったアテトーゼ型が増えているよう。また、以前はdiskinetic型のアテトーゼのお子様は知的に高い事が多かったが今はそうでもないようだ。

 そして筋緊張の特徴。

 これは誰もが知っていることだが、ベースに低緊張があり、アップダウンが激しい。また、その緊張の変動も非対称だ。その為中間位保持や両手での動作が困難である。

 このような特徴を知った上で治療を行う必要がある。

アテトーゼ型脳性まひ児に対する治療

 アテトーゼ型のタイプにもよるから一概にも言えないが、まず大きなチェック事項は、ターゲットとする症状・状態がアテトーゼ由来のものなのか、それとも痙性によるものなのか?を見極める必要がある。

 痙性によるものだとすれば痙直型CP児に対する治療に近くなってくるが、アテトーゼ型は真逆である。

 アテトーゼ型の非対称性は突発的に変動する。屈筋―伸筋どちらかが優位に緊張が高くなるかもしれないが、次の瞬間それが反転する可能性がある。

 だから、セラピストがクライアントに接触する際はその両側に触る必要がある。

 乱暴な言い方をすればパックする必要があるということ。腹筋にコンタクトするなら背筋も。大胸筋にコンタクトするなら広背筋も。両側にコンタクトすることでアテトーゼの非対称に対応できる。

おわりに

 森ノ宮病院の木野本先生の講義は本当に分かりやすい。とてもロジカルである。

 小児に携わるセラピストであれば一度は木野本先生の講義を聞いたほうが良いと思うよ。

 めっちゃ分かりやすいし、とても丁寧。

 今回も勉強になりました。感謝。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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