雑記

理学・作業療法士の質の担保は免許更新では無理だと思うよ

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 本日、Twitter界隈にて、PT協会の半田会長がPOST三士会の合意が取れているとのことで「免許更新制度」を実施する云々って話が流れていた。

 免許更新制度は質の担保、向上という意味で行われるものだと思うが、実際ケアマネのように数年に1回、講習を受けて試験を受けて合格すれば更新というプロセスに質を担保する働きがあるのか?という点において疑問が残る。

 実際、医師も看護師も免許の更新制度は取られていない。

 質の担保や向上って結局患者の為であり、患者の為って事を考えるなら更新制度ではなく、専門制度なんじゃね?って思ったので、この件についてのボクの意見を書いておこうと思う。

お腹が痛い時に外科へ行くか?

 資格更新制度の意義や有用性について述べる上で、まず現状の医師の制度について見てみることで、現状の問題を把握し、理学・作業療法業界がどうあるべきか見えてくるのではないかと思う。

 ってことで、まず医師の制度について見ていきたい。

 医師は6年の教育の後、国家試験を受験し、合格したものに医師国家資格が与えられる。そして、2年の研修医期間を経て、臨床医となる。その後は更新も定年もない。

 認定医や専門医は各学会等が認定しており、これはあくまで肩書だけであることが多く、「◯◯が専門」とか「◯◯の賢威」だとか言われたりもするが、能力と見合ってない場合も少なからずある。

 診療報酬を得る為に必要な学会などの認定もあり、肩書だけではなく認定の意味を持つ場合もある。

 病院の診療科目について、麻酔科だけが厚生労働省からの認可が必要であり、その他の科目は能力や設備の有無に関わらず表記すること自由だ。

 患者はお腹が痛ければ「内科」という診療科目のある病院や「消化器内科」って診療科目のある病院を受診するだろう。お腹が痛いのに「外科」を受診することはない。しかし、(多くの場合専門医を用意していると思うが)お腹が痛くて内科に行ったのに専門医が居ないなんて事もあり得るというのが現状。

 医師の制度上の問題は能力が担保されていないのに、診療科目として掲げられるということではないだろうか。ここに例えば消化器内科であれば消化器内科としての専門性の高さや質の保証がされていたとしたら、患者は安心してその消火器内科を受診することができるはずだ。

 あるいは診療報酬で区別するということも出来るだろう。専門医の診察・治療は診療報酬が高く設定されていたとしたら、高い方を選んででもしっかりと診察・治療してもらうという選択が可能になる。

 患者はお腹が痛い時には消化器内科へ行くし、消化器内科へ行ったらちゃんと診てもらえる事を期待している。そして、その期待に応えられる体制が整っている事を国に担保してもらえれば安心なわけだ。

理学・作業療法士免許の更新じゃなくて、どの患者の役に立てるか?で判断すべし

 医師の制度における現状とその問題を考えて、ボク達の業界に当てはめてみたいと思う。

 これもう専門性を担保して、診療報酬上げるっきゃないでしょ。

 この専門性を担保するって部分で理学・作業療法士協会の専門理学・作業療法士って制度を活用すれば良いよね。新たなシステムを作る必要はない。

 専門作業療法士って意外に大変で、臨床経験や研究実績、研修受講歴などなど色々条件があって一朝一夕でなれるものじゃないことは、調べたらすぐに分かる。理学療法士も大変なんだと思うけど、調べてないから実際は不明。

 例えば認知症の専門作業療法士が認知症の患者の作業療法を行えば3割増しみたいなね。

 で、医師もその辺理解して、あなたは専門理学・作業療法士にリハを受けた方が良いとかって医師から専門理学・作業療法士にリハを受けるべきか、専門を持ってない人でも大丈夫そうか判断を手伝ってもらえたら尚いいね。

 協会もそもそも専門理学・作業療法士制度を作ったのはこういう事をやろうと思っての土台作りの為なんじゃないのかな?

 現状ではまるでメリットがないけど、そんなメリットがないことをやるわけないよね?きっと…。

 え?協会の金儲けの為?だとしたら、腐敗しきっていてもはや業界を変えることなんて不可能だよね。苦笑

おわりに

 もちろん現状の専門理学・作業療法士の制度をそのまま持ってくることは難しいと思うよ。必要に合わせて変えなければいけない部分も沢山あるはずだ。

 でも、大事なのは国家試験に合格すれば誰でももらえる免許を更新することではなく、患者にとって有益な能力を持っているかどうか?の担保である。臨床経験が全くなくても免許は更新できるという制度になるだろう。でなければ、産休・育休中の療法士が更新できなくなってしまう。つまり、ブランクが何年あろうが更新できるような制度であれば更新制度なんて必要ない。

 患者にとっては、その道で頑張っていて、能力のある療法士に担当して欲しいというものだろう。

 現状、専門作業療法士はその分野での臨床経験(勤務年数や症例担当数など)が条件に組み込まれている。もちろん経験年数だけが沢山あるって人も居るだろうけど、これは質の担保の条件の一つに組み込むべきだろう。

 その他にも研究実績なども含まれ、現状考えうる質の担保の条件は結構満たしているんじゃないかなって思う。あとは、協会側が質の担保に見合うだけの講習会やテストを行うだけ。

 専門作業療法士の診療報酬を上げ、その分専門作業療法士の給与を上げ(逆に専門じゃない人の給料を下げたら財源は十分でしょう)、専門性を高める意義と価値を個々人にも与えてやれば業界として発展すると思うけどなぁ。

 ま、理想論かも知れないし、戯れ言かもしれないけど、免許更新制度で質の担保は絶対無理だから、別の案を提案してみた。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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