評価と治療

ボバースコンセプトに基づくハンドリングの方法と理論的背景

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 今日はボバースコンセプトに基づく治療において重要な役割を持つハンドリングについてまとめたいと思。

 治療おいて、重要な要素がfacilitation(促通)であり、促通した運動の学習である。

 最初はハンドリング(hands-on)して、徐々にハンドリングしなくても(hands-off)その運動が可能なように促していく。

 障害を持つ方々は生体力学的に理想的でない、非効率な運動パターンをとりがちである。ハンドリングでその代償パターンを絶ち、理想的で効率的な運動を促していく。

 今回はそんなハンドリングの(大まかな)方法と理論的背景についてボクが学んだことをシェアしようと思う。

ハンドリングの目的

 ハンドリングの目的は『感覚入力』である。療法士からクライアントへ感覚刺激を入れることで、クライアントの変化を促し、学習してもらう行為、プロセスを治療と言うならば、ハンドリングその大前提としての目的となる。

 そして、療法士によるハンドリング(感覚入力)により、クライアントに以下のような変化を求めていく。

  1. 重みを取る
  2. 筋の長さを作る
  3. 正しい運動方向を教える
  4. 筋紡錘・腱紡錘を刺激し、筋を活性化させる

 これら効果をもたらすことでクライアントが動作をやりやすくなり、正しい運動を学習することができるようになる。

 だから、正しい運動を促せていなかったらそのハンドリングは失敗である。ハンドリングを行うことでクライアントの運動が理想的で効率的な運動へと変化したか?についてしっかり評価する必要があるだろう。

ハンドリングの意義

 ハンドリングはあくまで、クライアントに理想的で効率的な運動を学習してもらうことが目的となる。決して意味のある動作(作業)の獲得が目的ではない。

 もちろん、日常生活動作の獲得など意味のある動作(作業)を獲得してもらう事が基本的に目標にはなってくるだろう。しかし、ハンドリング自体は意味のある動作の獲得というよりは、理想的で効率的な運動の学習が目的だから、その運動をクライアントが行ったとしても目的とする動作の獲得には繋がらないかもしれない。

 しかし、それでも理想的で効率的な運動を獲得したほうがクライアントの豊かな人生、今後の健康の為には必要な場合がある。

 その際に用いるのがハンドリングであり、この目的を忘れてはいけない。療法士が本来の目的である理学・作業療法を行うのではなくハンドリングを目的にし始めたら本末転倒だ。

 自らの、いやクライアントの目標とは何なのか?そこからハンドリングが必要なケースには使う。ハンドリングとはそういうものである。

ハンドリングの方法

 具体的に、○○の目的でこういうハンドリングをするというのは流石にブログでは説明しきれない。講習会に参加してもらうのが良いだろう。

 ここでは、大まかなハンドリングの方法…というか、基本原則のようなものをお伝えできればと思っている。

 ハンドリングの基本原則。それは『筋の把持』である。

 目的とする変化を促しうる筋を療法士が手でしっかりと把持し、目的の結果を促していく。

 例えば筋の活動性を上げ高ければ目的の筋をしっかりと把持し刺激をいれる。(単に強く握るということではない。クライアントの脳に信号が伝わるようにしっかりと把持するという意味)

 例えば、クライアントにとって負荷のかかりすぎている部位の重みを取るのであれば、本来働くはずの(その重みを支える為の)筋をしっかりと把持し療法士の力で重みを取る。

 ボク達がクライアントに求める結果とは運動の変化である。そして運動を変化させるのは筋だ。ボク達はその筋に対してアプローチするわけだから、筋に対してアプローチしているという意識、どの筋が目的の運動を行うのか?という知識をしっかりと持っておく必要がある。

おわりに

 ぶっちゃけハンドリングでもファシリテーションでもなく、介助になっているセラピストって山程いるよね。

 え?いつから介護士さんになったの?

 デイケアの存在意義やら、デイサービスとの差別化について議論されてる…ってか、多分デイケア消滅するんだろうけど、それはセラピストがハンドリングじゃなくて、介助してきた結果でしょ?治療じゃなくて、介助してきたからでしょ?

 そりゃ、なくなるよね。そりゃ、点数下がるよね。

 セラピストが国会議員になる前にまず自分の仕事しないから、今の結果がある。

 ボク達はまず自分の仕事をできるだけの知識と技術を身につけるべきだろう。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

追伸…ボバースコンセプトに関するエントリーまとめました

 ボバースコンセプトに関する内容をまとめたので、他にも知りたい方は是非参考にして頂きたい。

参考エントリー:ボバースコンセプトの概要と評価・治療方法に関するまとめ

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