特別支援教育

自閉症スペクトラムの特徴的症状と随伴・合併症状まとめ

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 本日は自閉症スペクトラム児にみられる特徴的な症状及び随伴・合併症についてまとめたのでシェアしたいと思う。

 特徴的な症状については既にご存知の方も多いと思うが、経年的な変化や症状同士の繋がりについても含めてまとめてみる。

自閉症スペクトラムの特徴的症状

 自閉症スペクトラムの特徴的な症状と言えば以下の3つが挙げられる。

  1. 社会性の障害
  2. コミュニケーションの障害
  3. 常同性

 これらは診断にも用いられる特徴である。そして、これら特徴的な症状を呈する背景には以下の3つの要因が考えられる。

  1. 対人的相互反応における質的欠陥
  2. 意思伝達と想像上の活動の欠陥
  3. 活動と興味の範囲の著しい狭小化

 自閉症スペクトラムの器質的問題によりこれら4つの障害が起こっていることから、3つの特徴的な症状が現れている。

 これら3つの特徴的症状から起こる特徴的な行為は以下のようなものがある。以下の14項目は自閉症スペクトラム児によく見られる行動であり、スクリーニング的に14項目中7項目が当てはまれば自閉症スペクトラムが疑われると言われている。

  • 他の子どもにうまく溶け込めない。
  • 耳が聞こえていないように思われる。
  • どのような学習にも抵抗する。
  • 生活上のリスクを恐れない。
  • 日常の決まり、ルーティンの変更に抵抗する。
  • 身振りで要求を示す。
  • 状況にふさわしくない笑い方やクスクス笑いがある。
  • かわいげがない。
  • 著しい多動性がある。
  • 視線が合わない。
  • 対象に対する不適切な執着がある。
  • 物をクルクル回す。
  • 奇妙な遊びを続ける。
  • よそよそしい態度を示す。

 ちなみに、この14項目は3〜4歳で見られる行動の特徴である。

 以下に、年齢ごとの特徴的行為のまとめる。

■1歳までに見られる特徴的行動

  • 愛着行動の発言が乏しい。(視線が合わない、母親の呼びかけに無関心で、あやしても反応しない、社会的微笑が出現しない、人見知りをしない)
  • 光や音に過敏で、ロッキングや不思議な手指の動きをする。
  • 喃語が少ない。
  • 睡眠リズムが整いにくい。

■3歳までに見られる特徴的行動

  • 他の子どもに無関心で、模倣行動が見られない。
  • 自己刺激的行動(手を振りながら走り回る、耳を抑えるなど)が頻発し、表情が乏しい。
  • 儀式的な常同行動、自傷行為がある。
  • トイレットトレーニングが難しい。(おむつが取れにくい)

■4歳〜小学生頃に見られる特徴的行動

  • 周囲の人々や状況と関わりを持つことができない。
  • コミュニケーションの目的で言葉を用いなず、奇妙な話し方(単純で、助詞が入らず、反響言語がある。)をする。
  • 脅迫的な拘りがある。
  • 学習に乗りにくい。

■中学生以降に見られる行動特徴

  • 自閉症状は軽減し、認知機能の障害が目立ってくる。
  • 行動量が減少し、自発性が低下する。
  • 羞恥心が乏しく、TPOに応じた行動が取れず、ときにパニックを起こす。
  • 随伴・合併症が強く現れる。

自閉症スペクトラム児に随伴・合併しやすい症状

 自閉症スペクトラム児には以下のような症状が合併しやすい。

  • パニック
  • 多動・注意散漫
  • 厳格・妄想・不安状態
  • 痙攣発作、脳波異常

おわりに

 ボク達専門家が自閉症スペクトラム児と関わる上で注意すべきことは、まず第一に症状であるということを理解しておくことが重要だ。

 そして、器質的な問題に基づく問題と異常発達に基づく問題が混在していることを知っておかなければならない。

 何故なら、それらへの対応の仕方が変わるからだ。

 これら症状の特性や背景を知り、治療戦略を考えることが重要だ。

 ここで挙げた行動は、あくまでよく見られる行動例であり、全ての人に見られるわけではないのはわざわざ各必要もないかと思う。

 原因も病態も様々で(スペクトラムと言われるほど)重症度の様々なだ。その個別性を大切にしながら、その症状の意味を考え支援に役立てて頂ければ幸いだ。

 ってことで、今回はここまで。ほな、また。

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