書評

「小児在宅医療ナビ」は地域の小児医療を包括的に捉えた良書

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 今回は雑誌訪問リハビリステーションの小児訪問リハビリステーションの特集を読んだ際に参考文献として使われていた書籍である、「地域で支える みんなで支える 実践!! 小児在宅医療ナビ」を読んだのでその感想を書きたいと思う。

参考エントリー:訪問リハで小児に関わるなら真っ先にこの本を読め!

 小児の訪問看護、訪問リハビリテーションに関わる人は必携の書籍だ。

地域で支える みんなで支える 実践!!小児在宅医療ナビ

 近年の小児在宅医療を取り巻く現状から始まる本書。

 何故、在宅での医療ケア児童が増えてきたのか、その支援はどのように行われているか、各職種・事業所に求められていることは何か?

 もちろん、そのご家庭毎のご要望や受けたい支援というのは千差万別だろうが、子どもを取り巻く環境が現状どのようになっていて、今後の課題が何で…という包括的な内容が凝縮した書籍である。

 訪問診療から、訪問看護、訪問リハ、訪問介護などなど、小児を取り巻く各職種や事業所がどのような事が問題だと思っていて、どのように支援していくべきか?という内容が書かれているので、職種間連携や事業所間連携のヒントも盛り込まれているとボクは感じた。

 また、問題になる各分野についても事例を掲示して説明されているので、現場で起こっている事が分かりやすく伝えられていると思う。

 先だって紹介した小児訪問リハビリステーションは包括的にサラッと読める内容だったのに対して、もっと深く、細かい所まで勉強できる内容だったと思う。

キーパーソンは訪問看護師

 本書の中で「キーパーソンは訪問看護師」という章がある。

 特に訪問看護ステーション勤務者は療法士も含み、この章を読むことで身の引き締まる思いになるだろう。

 先日、小児の訪問看護・リハの質を落としてまで参入してほしくない件についてブログで言及した。

参考エントリー:小児訪問看護が少ないからって質を落として参入するな!

 この章を読めば気軽な気持ちで参入する人は減ってくれるのかな?って思う。

 もちろん、需要は多い。それに対して供給が間に合っていないのが現状。だから、どんどん増えて欲しい。

 でも、ちゃんと準備を整えて、質の高いサービスを提供をできる事業所さんに参入して欲しいと本気で思う。

 高齢者の訪問看護についても、地域によっては足りていないかもしれないが、かなり量的に増えてきている。特に都市部にお住まいの高齢者は自分の求める訪問看護ステーションを選べる時代に入ってきた。そうなれば必然的に質は上がってくる。

 小児の場合は、事業所毎で信念を持って取り組まなければ、中々質を高めることは難しいだろう。

 是非とも、本書を質の高い小児訪問看護ステーション作りに役立ててほしい。

おわりに

 訪問看護やリハだけでなく、訪問診療や介護、特別支援学校など小児を取り巻く色んな事を包括的に捉えて構成されているのが一番為になったかなと思う。

 小児の訪問看護・リハに携わるのであれば必読の一冊である。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします