生活行為向上マネジメント

理学・作業療法士の仕事はライフスタイルの提案であるべきだ

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 理学療法とは何か、作業療法とは何か?という話題についてはいつの時代もついてまわる。

 恐らく10年後も50年後も問われている命題なのではないだろうか。

 その理由は、理学療法や作業療法の定義が明確ではないということではない。

 理学療法や作業療法の定義の解釈が時代によって変わりうるという事だとボクは思う。

 先日、「今後の療法士に必要なのはキャリアではなくライフデザイン」で書いたように今後のキャリアの為にわざわざボクに会いに来てくださった方に対してボクがお話させてもらった事や、ボクが普段クライアントにしていることって「ライフスタイルの提案」だなぁと思った。

 「No 〇〇、No Life」なんてキーワードは今ではどこに居ても目につく。

 その人にとっての〇〇を探し、提案し、支援するのがボク達の仕事ではないだろうか?

クライアントはどのようなライフスタイルを求めているか?

 前出のエントリーでは、60歳で仕事ができなくなり、120歳まで生きるならば、どのように生きるか?という命題に対して、自分の生き方をデザインするという提案をした。

 これは、クライアントの人生でも一緒である。

 残りの人生、障がいと共に生きる人生を、どうハッピーにするか?

 風呂に一人で入れるようになることがハッピーなのか。自分で歩けるようになることがハッピーなのか。

 残りの人生で何を成し遂げたいのか。何を成し遂げるべきなのか。

 目先の困難に惑わされて、大切な時間を風呂に入る練習に費やしても良いのか?それより先にやるべきことは本当に無いのか。

 それをクライアントだけの問題ではなく、家族の問題、地域の問題、社会の問題として捉えて、一緒に探し、見つけることがボク達の仕事の第一歩のような気がする。

ライフスタイルの提案

 この雑誌はアメリカのライフスタイル雑誌の日本版である。

 様々なライフスタイルを提案していて、代官山の蔦屋書店では売り上げナンバーワンらしい。facebookページは29万を越える「いいね!」を集めている。

 あなたにとってどんな生き方が理想ですか?その理想を一緒に追い求めませんか?という情報が提示されている雑誌だと思うのだけれど、この提案こそ、正に理学・作業療法士の仕事何じゃないかなぁと思う次第だ。

生活行為向上マネジメントはライフスタイル向上マネジメントとも言える!

 最近ちょっと学会発表をしようかと思っていて、んで、生活行為向上マネジメントの事例報告もそろそろ検討しているので、生活行為向上マネジメントについて色々復習している。

 現在作成中の抄録も生活行為向上マネジメントをベースに構築している。

 で、思ったのが生活行為向上マネジメントの必要性というか、目的って、この「ライフスタイルの提案」という理学・作業療法士のあるべき姿を形にしたもんじゃないかなぁってこと。

 人にはそれぞれ理想のライフスタイルがあって、少なからず障害を負うまではそれを追い求めてきているはずだろう。

 しかし、そのライフスタイルを障害によって奪われるべきではない。障害があろうが、無かろうが理想のライフスタイルってのは変わらないはずだし、障害を理由に変えるべきではない。

 ボク達は生活行為向上マネジメントというツールを用いて、クライアントの理想とするライフスタイルを目指し、提案し、支援する。

 方法論なんて結果が出せるならどうでも良い。その方法によってどの方向に進むべきか?が大切なのだ。

おわりに

 余談だけど、先日ボクの作っている抄録の添削を友人に依頼した。

 感想に生活行為向上マネジメントを使う理由がわからない。理由は介入内容が機能訓練ばかりだから!と言われた。

 使う意味がわからないというのは真摯に受け止め改善するべきところかもしれないが、生活行為向上マネジメントを使うと介入内容が機能訓練ばかりにならないのかな?

 で、ボクのクライアントの悩みの一つが和式トイレに座れないって事なんだけね。ボクは膝のROMと筋力が問題だと考えているから、介入の内容を「ROMエクササイズ」と「筋力トレーニング」にしたわけ。で、それに対して友人に「和式トイレにしゃがむ練習」とか入れたら?って言われたんだけど、いや、和式トイレにしゃがむ練習をして結局何を手に入れるかって膝のROMと膝関節屈伸筋群の筋力なわけだから、「ROMエクササイズ」と「筋力トレーニング」で良くない?ってボクは思ったわけ。

 別に全てのROMエクササイズがベッド上背臥位でやるわけじゃないやん?ちゃんと、和式トイレ座る状況をイメージしながらやってますけど…。もちろん、筋力トレーニングも同じく。

 でね、思ったのは特に作業療法士の思考回路で、ROMエクササイズ=ベッド上背臥位ってイメージなのかな?って思ったわけ。

 そういう思考だから、本来当たり前のはずの生活行為向上マネジメントがツールとして開発されちゃうわけだよね。大事なのは思考回路。

 で、どういう思考回路であるべきか?っていうと、ライフスタイルの提案なわけ。ライフスタイルベースで介入できるセラピストが増えることを心より祈っている。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

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