評価と治療

PNFにおけるパターンについて(総論)

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 本日はPNFのパターンについておさらいしたいと思う。

 そもそもパターンって何なのか?パターンを用いる意義とは?パターンと日常動作の関連などについて復習したので、その記録をシェアしようと思う。

対角線の運動とは?

 日常生活やスポーツの場面における謙譲な人間の動作は、対角線的な動作を利用している。

 日常生活においては、お風呂をまたぐ時、下から物を拾う時など知らず知らずのうちに対角線的な運動を行っている。

 またスポーツにおいては、サッカーのシュート時などは象徴的なシーン言える。

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 このように、健常な人間は特に一定以上のパワーを発揮しなければいけないシーンにおいて対角線的な運動を行う。

 なぜ、このような対角線的運動を行うのだろうか。

人が対角線的な運動を行う理由

 それは、人間の筋肉が対角線的に骨に付着しているからである。

 その証拠に人はほとんど直線方向への運動は行わない。

 1つの動作を行う際、筋は単独で行わない。共同筋と共に動くのだ。そのことで運動連鎖が起こり、動作はより強力且つ機能的(目的的)になるのだ。

PNFのパターンとは?

 PNFのパターンは、上述したような人間の動作の特徴を踏まえ、対角線的・螺旋的な運動の特徴を言語化したものと言えるだろう。

 この対角線的・螺旋的運動には3つの構成要素が含まれる。つまり、それは以下の3つを指す。

  1. 屈曲ー伸展(矢状面上の運動)
  2. 外転ー内転(前額面上の運動)
  3. 内旋ー外旋(水平面上の運動)

 これら3つが重なりあい三次元的な運動を構成している。

PNFのパターンが存在する部位

 上述したような3次元的運動が起こる部位は4つ存在する。

  1. 上肢
  2. 下肢
  3. 体幹(上部体幹・下部体幹)
  4. 頭頸部

 これら4部位においてパターンは存在する。

パターンにおいて重要なポイント

 パターンにおいて重要なポイントは以下の2点である。

1.回旋の要素

 以下の理由により、パターンにおいて回旋の要素は非常に重要だと言われている。

  • 回旋により最も良い伸長ができる。
  • 回旋により安定性が高まる。
  • 筋肉は、関節の回旋軸上を回旋するのではなく、回旋の要素を伴う対角線の具沖である。

2.グルーブ(Groove)上にいること

 PNFにおいてグルーブとは、運動パターンの奇跡の事を言う。運動開始肢位から終了肢位における奇跡は螺旋状であり、セラピストはそのグルーブ上に身をおくことが大切であるとされている。

 なぜ、グルーブ上に身をおくべきかというと以下のような理由がある。

  • 全ての運動要素を保持できる。
  • セラピスト自身もパワーを発揮しやすくなる。
  • 筋がより強化されやすい。

パターンの名称について

 四肢や頭頸部パターンの名称は基本的に運動の終了時の肢位を記載している。

パターンを治療に用いる際の注意点

 パターンを治療に用いる際は、以下のような点を注意する。

  • 運動の遠位の要素は全可動域の1/3の時点で完了する
  • 抵抗は遠位グリップに主にかけ、近位グリップは運動方向を示す為程度に用いる。
  • 必要に応じて、圧縮やクイックストレッチを用いる。
  • 機能的動作(ADL)などを目標として用いる

おわりに

 PNF=パターン位に思っている人もいるかもしれない。

 それくらいPNFにおいてパターンは重要である。しかし、何故重要か?というと、パターンの運動が、日常生活やスポーツの場面で使われている運動要素であり、よりパワーを発揮し、効率的な運動を可能とするからである。

 リハビリテーションにおいて、クライアントにより効率的にパワーを発揮させることは重要である。

 パターンを用い治療することでより機能的な動作の学習に繋がるというのが、パターンを用いる最大の利点だと言える。

 ただし、注意しなければいけないのは、あくまで機能的な動作の一部分がパターンの中にあるということだ。治療の目的はあくまで機能的な動作の獲得であり、パターンを完了させることではない。

 パターンとはあくまで手段の一つ、考え方の一つであることを覚えておくべきだろう。

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