予防医学

予防医学をベースにした予防リハビリテーションとは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 ボクの会社は株式会社 予防リハビリテーション研究所という名前である。

 リハビリテーションとは、予防的意味合いの為にあるべきものであり、予防こそが最大の治療であるという考え方に準じ、それを追求し続けるという意思を表した社名である。

 で、「予防リハビリテーション」って検索すると、大半が介護予防関連。中に「予防リハビリテーション協会」っていう怪しげなのも出てきたけど、今年からブログもfacebookも更新されてないから諦めたのかな?笑

 まぁ、某氏に被れた人がやってるみたい。二番煎じじゃ上手く行かないのにね…。

 さておき、ボクは全うに予防リハビリテーションというものを追求していきたいわけなんだけど、今回はその予防リハビリテーションについての概論的なことをシェアしておこうと思う。

予防医学=東洋医学ではない

参考エントリー:理学・作業療法士には予防医学と東洋医学を同じにして欲しくない件

 まずここから始めたいんだけど、予防というと、東洋医学や統合医療ってイメージを持つ方も多いかもしれないけど決してそれだけではない。

 もちろん東洋医学には『未病』という考え方があり、予防の重要性を説いているが、それは予防に関する考え方の一つである。

 だからまず予防医学=東洋医学でないことは抑えておいて欲しい。

予防医学とは?

 では、そもそも予防とは何だろう?goo辞書によると以下のように書かれている。

 悪い事態を生じないように気をつけ、前もって防ぐこと。

 ま、単純な定義だけど明快だね。これを医学に持ち込むとどうなるか。予防医学学会では、以下のように定義している。

 予防医学とは、狭義には、病気を未然に防ぐ学問といえます。食生活を初めとする、生活習慣を正し、良質なイメージを心に持ち、病や心身の不調に抵抗できる身体を作ることが、これにあたります。

 病気になったら治すという、治療医学に対して、病気にならないように予防するのが『予防医学』です。

 ここまでは、そもそもの予防の定義に準えた内容と言えるだろう。そして、更に突っ込んだ内容も提供している。

 また一方で、病気を予防するだけでなく、より広い意味で、傷害の防止、寿命の延長、身体的・精神的健康の増進も予防医学の一環と考えられています。

 つまり病気の予防だけでなく、病気の進展を抑え遅らせることも、さらには、再発を防止することも予防であるとされています。

 病気になるように予防するだけじゃなく、長く元気で暮らすことや、仮に病気になっても再発を防ぐこと、悪化を防ぐことも予防医学の一環だよってことだね。

 言ってることはまともなんだけど、推奨している商品が怪しすぎるのであまり深入りはしたくないんだけどね。トンデモな香りがする。笑

予防医学の分類

 予防医学は以下のように分類されている。

  • 一次的予防:病気にならないように予防する事
  • 二次的予防:早期発見早期治療など、病気になった際の素早い対応や再発・増悪の予防など
  • 三次的予防:リハビリテーション

 三次的予防でリハビリテーションと挙げられているが、仮に病気になり、障害を負ってもその中で、より良い生活を送れるようにするという意味合いで使われている。

 ってことはあえて予防リハビリテーションなんて提唱する必要はないんじゃないの?って思われるかもしれないが、そうではない。

 ボクは従来のリハビリテーションが三次的予防に属しているだけで、ボク達の知識や技術は一次的予防にも二次的予防にも使えるし、使うべきであると思っているので『予防リハビリテーション』というものを念頭に置いているのだ。

予防リハビリテーションとは?

 あなたは脳卒中になりたいだろうか?答えはNOだろう。

 あなたは脳卒中を治せるか?こちらも答えはNOだと思う。

 簡単な話、病気になる前にならないように努力することこそ、最大の治療なのだ。

 しかし、予防は絶対ではない。毎日しっかり歯磨きをしていても、虫歯ができることもあれば、歯周病になることもあるだろう。

 どれだけ予防しても病気になったり障害を負ったりすることもある。

 その後、大事なのは病気になった時の素早い対応や、再発・増悪の予防、二次的障害の予防、そして、別の病気の予防だろう。

 このように考えるとリハビリテーションは全てのシーンで予防に携われることがわかる。

 一つ例を上げてみよう。

例えば『転倒』について考えてみる

 転倒を予防することは多くの療法士にとって大きなテーマと言えるだろう。介護予防での大きなテーマの一つでもあると思う。

 この場合、一次的予防の観点で見ると、転倒しないようにどうすべきか?っていう事になる。

 運動や体操をすること、筋力を落とさない努力をすること、注意を促すことなどリハ職種だからこそ提供できる情報・技術がある。

 では、二次的予防は?

 これは転倒した際にどうすべきか?という視点である。まずは受け身。怪我が少ない転倒の仕方を学習しておくべきである。そして、転倒後の起き上がりや助けの呼び方、首からかけとく商品とかもあるよね?そういう提案が転倒の二次的予防と言える。

 そして、三次的予防は?

 転倒して大腿骨骨折をした場合、再び歩けるように治療することは従来からの三次的リハビリテーションだ。

 しかし、それだけではなく不安定になった歩様でも再び転倒しないように指導することも三次的(次の一次的)リハビリテーションだし、障害が残ってしまった状況でも前と変わらない生活ができる、その中でも生きがいを持って生きられるようにするってことが三次的リハビリテーションと言えるだろう。

おわりに

 このように予防、予防医学というものを広く捉えることによって、リハビリテーションは単に障害者の治療の為だけにあるものではないということがわかる。

 そして、ヒトを包括的にとらえた時に更に予防リハビリテーションの重要性が見えてくるのではないかと思う。

 別に予防リハビリテーションというのは新たな主義でもなければ、評価法などでもない。

 ただ、全ての療法士が共通して持っていて欲しい考え方である。

 もちろん多くの療法士は無意識的にはこういう風に考えているかもしれない。でも、大事なのは言語化して、クライアントとその意識を共有することにある。

 転倒一つとっても考えるべきことは沢山あるのは先ほど示したとおりだ。

 是非この考え方を普段の臨床に活かしていただきたく思う。ってことで、今日はここまで。ほな、また。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします