雑記

OT協会社員総会議案書への質問の回答が残念すぎる件

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 先日、『日本作業療法士協会会員は議案書に目を通し積極的に意見を!』というエントリーを書いた。

 ボクは折角加入している、自分たちの職能団体のことだから、積極的に協会活動を行いたいと思っているので、先日3つほど質問した。

 質問は5月21日まで可能だから、これを読んだ人は是非投げてみて欲しい。質問はOT協会Webサイトから。

 さて、ボクがした質問は3つ。

 その中でも広報活動に関する内容があまりに酷かったので物申したいと思う。

質問1:ホームページの管理と運営について

 ボクからの質問は以下の通り。

 作業療法士の認知度を上げ、社会的地位を確立するためにも広報部の活動は非常に重要であると考えます。そして、広く一般に広める為にもWeb戦略は重要でしょう。ホームページの管理と運営という言葉が2回も出てくるくらい協会でもその重要性についてお気づきなのだと思います。問題はその具体的手段です。

 「他職種、国民の関心、興味がある資料、広報媒体の充実を図る。」とか「事務局と協力して、一般向け、会員向け情報発信機能を充実する。」など一見正しいことが書かれていますが、これらを具体的にどのように実施するかが全く不明です。
ちなみに、ボクが作業療法士として運営している療法士向けブログ(運営をはじめて約1年)と日本作業療法士協会のアクセス数がほぼ同じ(SimilerWebでの計測)であるというのは過去の戦略が間違っていたとしか言えないでしょう。

 広く国民に作業療法士の認知度を高める為に新たな取組みはされるのでしょうか。

 一応、丁寧に言葉遣いにも気を使ってメールしたが、平たく言えば『広く知ってもらう為に大金をつぎ込んでいるのにも関わらず、そのアクセス数では戦略失敗してんじゃないの?』って話だ。

 その回答が以下の通り。

 このたびは、ご意見をいただきありがとうございます。

 協会広報を具体的にどのように実施するかが不明であるとのご指摘ですが、2015年度は、ホームページ、パンフレット、広報誌 Opera の制作、映像媒体の制作、作業療法啓発ポスターの制作、一般の方、他職種を対象とした研修会開催等、どのような広報手段がよいのかを都度、検討しながら実施をいたしました。

 えーっと。具体的にどのようにするかが不明というのは、広報活動全般ではなくて、Web戦略に関することなんですが…。

 で、あえてこの回答に突っ込ませて頂きますと、『都度、検討しながら実施』とあるけど、どの程度の頻度で、何をどのように検討した結果、こんな失敗戦略が生まれたのかを明示して頂きたい。委託先業者は毎日Google Analyticsを見てるのだろうか。毎月協会へ報告は行ってるのだろうか。後で出てくるけど大金ぶっこんで委託してんだからさ、そういう明確な数字出してくれないとこっちは納得出来ないよ。

 特に、2015年度に大幅に改変したホームページでは以前と異なり一般向けのページの充実に力を入れております。

 OTを知ってほしい方、OT を活用してほしい方、OT になってほしい方という3つのターゲットに対しコンテンツを2つずつ用意し、OTを知ってほしい方には、「はたらくことは、いきること」「OTのスゴ技」OTを活用してほしい方には、「作業療法士 Q&A」「TEAM OT」OTになってほしい方には、「私のスタートライン」「こんなところで!作業療法士」計6コンテンツを定期更新しております。

 それはWebサイトを見れば分かるって話。大金ぶっこんで、2014年と2015年のアクセス数は変わったのか?お問合せ数は増えたのか?認知度は上がったのか?を知りたいのよ。

 で、そもそも、そのやってることが失敗してるんじゃないの?って質問なんだけどなぁ…。意図が伝わってないのかな。

 同時にFacebookやTwitterを使って更新内容を発信し、会員の皆様からさらに一般の方へと情報が伝播するような仕組みを取っております。アクセス数についても毎月アクセスログの解析を行い、定期的に検討会議を行っております。

 facebookやTwitterも一応見てるけど、運用してるって言えるレベルじゃないね。更新内容を発信しててもそもそもフォロワーが少なければ意味が無い。ってか、SNSってのはコミュニケーションツールで、SNS内で会員や一般のかたと会話することが大事。それで輪が広がっていくんだよ。一人専属の『中の人』を雇って運用するレベルじゃないとやってるとは言えない。

 毎月アクセス数を解析しているそうだけど、どんな解析してるの?これで満足?個人ブログとアクセス数変わんないなんてあり得ないと思うんだけど。検討会議では、どんな意見が出ているんだろ?ボクが会議に出席していたら『会員への冒涜だ!』と叫んでしまいそう…。

 しかしこれで完成というわけではなく、今後も一般の方への周知をさらに進めていくための広報媒体の充実、内容の検討等をホームページと合わせて図っていく予定です。

 またFacebookやTwitterにつきましては、会員の方への周知をさらに図ることで、その会員の知り合いの輪から一般の方への広報が広がっていければと考えておりますので、会員の皆様もぜひともご協力のほどよろしくお願いしたします。

 Web戦略に完成も終わりもない。時代は常に流れている。一度作り上げて放置なんて売れないアフィリエイターのやることでしょう。その終わりなき戦いに対して、あまりにも戦略が未熟すぎるから質問したんだけど、その部分への回答が全く無かった。

 何故、このような結果になってしまっているのか?

 アクセス数はコンテンツの充実だけで上がるもんじゃない。つまり、コンテンツの内容がどれだけ素晴らしくても、認知度の向上にはつながらないし、会員満足度も上がらないってこと。まずはアクセスしてもらう為にどうすんの?そこよ、そこ。

質問2:Webサイトにかかる委託費について

 まずはボクの質問。

 日本作業療法士協会のWebサイトに関しては、かなり不満を持っています。使い勝手が悪すぎます。このスマホ時代においてもスマホ最適化がされていないなんてあり得ません。官公庁なみの酷さです。質問1でも挙げたように一般国民に作業療法士を広めようとするWebサイトの入り口が使えないっていうのはいかがなものでしょう。

 そして、本題です。この Web サイトの管理・運営の予算はどこから出ているのでしょうか。予算案を見る限り「委託費」かと想像しましたが間違っていますでしょうか。もし委託されているとしたらWebサイトに関する事には28705000円のうちいくらかかっているのでしょうか。

 ボクのような個人でブログを運営しているものからしたらかなり羨ましい額が投入されていると予想できます。その割にこの Web サイト…。費用対効果が悪すぎます。今回はWebサイトの件を取り上げましたが、広報部に関しては Opera の費用対効果は取られていますか?莫大な印刷費がかかっているようですが、配布先施設にその活用に関して聴取を行っているでしょうか。行ってませんよね。当社には連絡が来ていません。費用対効果もわからないものに莫大な予算をかける意図が不明です。会費の無駄遣いと言われても仕方ないでしょう。

 その他にも使途不明な予算が多いです。26 年度の決算書を読んでも、一体何に使ったらこの金額になるんだろう?という予算があまりに多い。

 その不信感が現在の7割以下という組織率につながっていると思いますがいかがでしょうか。

 書いている内にヒートアップして少々お口が悪くなっているのはボクの至らぬところ…。ごめんなさい。

 ま、ざっくり言うと、めっちゃ金かけてるわりにショボいのは何で?だから会員が逃げていくんだよ。って話ね。

 そして、回答が以下の通り。

 スマートフォン等の異なる環境における表示の問題につきましては、協会としても構築の初期から把握はしており、ホームページ改訂時に、そのことが検討事項としてあがりました。現状においては情報量を優先させる形で統一したフォーマットを使用しておりますが、モバイル対応につきましては引き続き検討を行っていきます。ウェブアクセシビリティポリシーを考慮しているため(JIS X 8341-3)、現状においては旧環境にも比較的対応しておりますが、今後 HTML5 によるレスポンシブ対応等を検討しております。

 初期から把握していたのに無視したってことですか?笑情報量を優先ってあるけど、スマホ最適化にしても情報量は少なくならないよ。ちょっと意味不明な言い訳だ。引き続き検討ってあるけど、何を検討するの?予算?最初っからスマホ最適化してたら、余分な予算なんて必要なかったのに意味不明。

 ウェブアクセシビリティポリシーも大事だけど、大切なのはユーザービリティ。如何に見やすい、つまり如何に快適に情報が入手できるか?がポイントなの。

更新のマンパワー等を考慮すると、できればプラグインでの対応が望ましいと考えておりますので、環境が十分整った段階で移行のための検討を行っていきたいと考えております。

 プラグイン使ったら重くなるでしょうが…。ここでもユーザービリティが考えられてないことがよく分かる。

 会員専用ページにつきましてもトピックスの終了日時対応やタグの積極的な活用等により、情報鮮度についての検討もさせていただいております。

 こんなの、今できていない事が問題。できていない原因は?

 委託費用のうち、ホームページに使用しているのは、初期導入費756万円、運営保守費377万円となります。限られた費用の中で信頼のおける業者とともに作業を進め、一般向けページのコンテンツも毎月1回更新をしておりますが、皆様のご意見を反映させながらさらにアクセシビリティの向上に努めてまいりたいと考えております。

 1000万〜!ほしー!1000万使って、このブログとアクセス数変わんない。こっちのブログはアクセス数右肩上がり。協会のは下火。377万/年で現状の問題点全て解決して、広報にも会員への情報提供にも役立つ形にしますけどどないでっか?ついでに更新頻度も増やすし、SNSの中の人も同時にやりましょう。現状からしたらかなりお得なご提案ですがどうですか?

 因みに、現行の協会ホームページは日本工業規格JIS X 8341-3「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウエア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」(以下 JIS X 8341-3:2010という)の等級Aに準拠しております。

 だから何?使い勝手が悪けりゃなんだって一緒。モンド・セレクション金賞受賞しても不味けりゃ売れない。

 次に広報誌Operaについてご説明いたします。会員のみなさまから、待合室等におきたいので、会員がいる施設にも配布してほしいという要望があることから、会員にも配布をしておりますが、広報誌Operaは、対象者を作業療法士と協働していただきたい他職種、障害者が地域参加をしやすい環境を作るために、主たる対象を作業療法士以外とし、行政機関(都道府県、市町村、地域包括支援センター、保健所、保健センター、介護支援居宅事業所、さらには協会や都道府県士会さんが行うイベント等にて配布をしております。その効果等は、都度、アンケートやメールにてご意見をいただいており、皆様のご意見を次号の企画・配布先等の参考にさせていただいております。

 色々配って結果どうだったの?アンケートの結果は?その結果莫大な費用との効果は見合ってるの?その辺よ。Webサイトと一緒でコンテンツも大事だけど、かかったお金に対して効果が見合っているのか?そこを会員に証明しなければ不信感は拭えませんよ。ボク達の会費が溝に捨てられていると分かっていて会員でいられるほど、ボク達の給料は潤沢じゃないよ。

 たかだか月1000円。されど月1000円。この辺分かってないんだろうな。

質問3:認定作業療法士・専門作業療法士の養成促進について

 上記2つは、ぶっちゃけ文句。これではあかんっていう駄目だし。でもこの質問の回答は好意的だった。

 まずはボクからの質問。

 作業療法士の質の向上の為には全会員が認定・専門作業療法士を目指すことは重要な課題の1つであると考えます。協会としても養成促進に向け、新たの仕組みと制度改革を検討されるとのことですが、具体的内容を見ると、データの集積のみとなっています。

 データを集積することは重要な評価要素ですが、新たな仕組みや制度改革とは言えません。現状認定・専門作業療法士になることのメリットが目に見えてない以上、現状以上に養成が促進されるとは思いません。

 作業療法士が勤める各施設に認定・専門作業療法士の給料を上げろと言ったり、制度的に保険点数を変えるというメリットは考えられるものの一朝一夕で改革できるものではないでしょう。そこで提案なのですが、例えば認定・専門作業療法士は「会費免除」とか「学会ご招待」とか目に見えて分かる且つ協会内の仕事で完結できるものにしてはどうでしょうか?

 財源は?日本政府と同じですが現状の無駄遣いをなくせば何とかなると思いますよ。毎年5000人規模で増える作業療法士を多く取り込む事ができれば問題ないと思います。

 そして、協会からの回答は以下の通り。

 まず、2016年度の事業計画の部署業務活動 「4.認定・専門作業療法士養成の促進に向けた新たな仕組みと制度改定の検討を行う」ですが、この事業は、第二次作業療法5ヵ年戦略関連活動の「1.生涯教育制度の全般的見直しに向けた検討を行う」と関連した事業です。

 生涯教育制度は、5年毎に見直しを行うこととなっています。2008年、2013年と、これまで2度の改定を行いました。改定の検討を行うたびに、生涯教育制度による会員に対する教育事業の成果を確認するようにしてきました。年を重ねるごとにそのデータや情報は膨大となり、2008年より 2013年は、改定の検討に 1.5倍の時間と労力がかかりました。

 この経験から、2018年度施行予定の次の改定には、2016年度よりその準備を進めていく必要があると考え、準備を行うこととしました。制度全般の見直しに関する情報収集と検討は、「1.生涯教育制度の全般的見直しに向けた検討を行う」事業において行いますが、並行して「4.認定・専門作業療法士養成の促進に向けた新たな仕組みと制度改定の検討を行う」の方では、資格認定の意味を今一度再確認し、リハ関連専門職における資格認定制度の実態調査なども行いつつ、認定取得者がどのような活動を実践しているかを分析し、制度改定の検討材料としていきたいと考えています。

 特に、最も歴史のある専門医制度が新たな形に変わったばかりであります。その状況も十分確認する必要があると考えています。このような形で検討を進めつつ、認定・専門作業療法士養成を促進する形で、制度改定につなげていきたいと考えています。

 とっても好意的なお返事。担当者が如何に優れているかが分かる。

 協会定款の第3条(目的)には、「この法人は、作業療法士の学術技能の研鑽及び人格の陶冶に努め、作業療法の普及発展を図り、もって国民の健康と福祉の向上に資することを目的とする」とあります。また、生涯教育手帳の「はじめに」のページには、その理念として「協会員の学術的研鑽を支援し、作業療法の専門性を向上させるため、「生涯教育制度」を構築してきました。協会員が、この制度を活用し、知識と技術・技能を向上させ、よりよい作業療法を社会に提供するとともに、人格の陶冶を目指すことを期待します。」が記されています。

 認定・専門作業療法士取得のメリットとして、ご提案いただきましたご意見につきましては頂戴しておきたいと思います。これまでも幾度となく、委員会の担当部署において資格認定のメリットの検討を重ねてまいりました。ご理解いただいているとおり、一朝一夕で改革できるものではありません。ご提案の「会費免除」「学会招待」などはもちろん、様々な側面から資格取得のインセンティブを検討し、協会三役との検討も数限りなく行ってきました。しかしながら、協会事業の目的や生涯教育制度の理念に立ち返ると、
本来の協会の活動目的からそれるものと判断いたしました。ただ、これまで継続して取り組んできました。院内掲示や第三者機関評価などに関する取り組みについては同様に行っていく予定です。

 これについても言っていることはメッチャ分かる。こちらの方向性で行くのであれば新人教育プログラム(現職者共通・選択研修)の内容を刷新するしかないだろうね。いわゆる洗脳教育をする必要がある。

 日本人は比較的、こういう意識を持っている人が多い国民性であり、特に理学・作業療法士になるような人たちは『誰かの為に!』っていう思いの強い人が多い職種だと思う。

 でも、それにも限界があってね。人は自分の生活が苦しいのに他人の事まで考えられないようにできているのよ。極端な話、明日食うものに困っている人は他のどんな悩みも考えず、もちろん他人のことなんて考える余裕すらなく、盗みを働いたりするわけやん。

 ボクも最近ようやく、自分と家族の暮らしが安定して遅れるようになって、将来の見通しも持てるようになったからこうやって慈善ブログやってるわけ。協会にも色々協力していきたいと思ってるの。

 でも皆が皆そういう状態じゃないでしょ?作業療法士の7割弱しか入会していない現状を考えれば分かるでしょう。

 『理念に!』『倫理要綱に則って!』っていうなら洗脳するしかない。宗教化するしかない。協会に救いを求めさせなければ無理。

 別に金銭的なメリットだけじゃないと思うよ。全ての可能性を捨てるのではなく、会員がもっと勉強したくなる、もっと成長したくなるようなメリットを探してみてほしいなって思う。

おわりに

 一応この質問と回答はQ&Aに載るらしいよ。

 いつオープンになるかわからないけど。

 んで、今の制度って社員総会で発言できるのは各都道府県士会の代議員だけなんだって。ボク達は参加はできるけど発言はできない。大阪府作業療法士会では代議員に発言して欲しい内容を募集しているみたいだけど、他のところはどうかな?

 よし、じゃあボクも代議員になってやろうと思っていたら任期が4年で去年決まってるから、次は2年後。

 何か気の遠い話なので、直接理事に立候補してみようか…。笑

 ま、このままでは良い方向には行かないなってのが全体の印象。各会員諸氏も問題意識を持って積極的に改革に乗り出して欲しい。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

P.S. 続編書いたお

 良かったら合わせて読んでもらえたら、ここまで突っ込む真意をご理解頂けるかと。

参考エントリー:日本理学・作業療法士協会や都道府県士会に物申す理由とは?

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