起業・経営

管理職理学・作業療法士に求められる資質とその学び方

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 ボクは作業療法士の一プレイヤーとしては、まずまず力を持っていると思う。広い視野でクリニカルリーズニング及びデシジョンし、選択する治療においても直接的アプローチから間接的アプローチまで引き出しの数は少なくないという自負がある。

 んで、一マーケッターとして個人レベルの商売を上手くいかせるのにもそこそこやり手だと思う。ボクをマーケッターとしてお手伝いさせたら口うるさいかもしれないけど、売上は確実に上げる自信がある。だから、訪問看護ステーションにおいても集客や求人で躓く可能性は低いと思っている。

 いきなり何の自慢やねん!?と思われたかもしれないが、これだけでは決定的に経営者としてはアウトなのだ。ってか経営者はプレイヤーとしてもマーケッターとしても比較的能力の高い人が多いのが普通である。

 経営者、病院や施設では部門長レベルの人間に求められる能力はマネジメント能力だ。

 ボクが個人レベルの商売でこじんまりとしているの、このマネジメント能力が決定的に欠如しているからだ。ってか、個人で商売している人の多くが、このマネジメント能力が欠如してるんだろうなぁと思う。笑 起業家って変人が多いしね。

 でもまぁ、マネジメント能力が欠如しているからと言って、放置するわけにはいかない状況の人もいるだろう。正に今のボクがそうだ。

 これからどんどん従業員を増やし、事業を拡大していこうと考えている。

 あるいは、今年の4月から管理職へ昇格された方もいらっしゃるだろうし、近い将来に管理職になる方もいらっしゃるだろう。起業したい人も少なく無いと思う。

 なので、今回はボクが取り組むべきマネジメントの根本で、どのような資質を持っているべきか?その資質はどのように磨くべきか?について書きたいと思う。

マネジメントは能力で行うものではなく、心で行うもの

 これはボクの経験から持つ持論なのだが、マネジメントは小手先の手法でできるものではない。

 いくら、マネジメント関連の本を読んで、知識を沢山身につけたとしても、それを小手先でやることはできない。逆に治療技術や、マーケティング能力というのは小手先の技術でも(少なくとも一定期間は)通用する。何故なら、それらは『方法論』だからだ。

 ま、要するに口八丁手八丁で個人レベルの商売は上手くいくのだ。ボクは口八丁手八丁の人間であり、それは自分でも重々承知している。だから口八丁手八丁の手法が通じないマネジメントが苦手なのだ。

 もちろん、口八丁手八丁が悪いわけじゃない。スキルってのは身に付ける速度と実践回数によって磨かれ口八丁手八丁で繰り返したことがプロフェッショナルへと進化していくのだから、悪いことではない。(と、自分を擁護しておく。笑)

 ただ、マネジメントは口八丁手八丁でやるもんじゃない。口八丁手八丁のマネジメントってのはどこかにほころびが出るものだ。ボクもほころんでは修正し、ほころんでは修正しっていうのを繰り返してきたけど、やっぱりこれではダメだなぁと思っている。

 つまり、マネジメントとは心で行うものだ。

 従業員や部下の長所を活かす、そして短所はチームで補う。その心の根底にあるのは、恐らく『チームでハッピーになる』という心なんじゃないかなぁと、今のところボクはうっすら思っている。

 技術を磨いたり、マーケティングの勉強をするのは自分のためだからどれだけでも努力できる。(※クライアントの為だろ?って思う人もいるかもしれないが、『クライアントを喜ばせてる自分』が喜ぶ為だと考えられるので、やっぱり自分の為だよね。)

 でも、マネジメントはそれだけではできない。

 クライアントと直接関わるのは自分じゃない。だから、他人の行動をコントロールしなければ自分の喜びを得られないのだ。だから、多くの管理者・経営者は部下や従業員をコントロールし始めようとする。コントロールという言い方を使うと語弊があるかもしれないが、口八丁手八丁の手段で、思い通りに動いてもらおうとする。

 それが、マネジメントにおける最初の過ちなのではないかとボクは考えている。

 人それぞれ喜びの形は様々なだ。ボクや(あるいは起業する多くの療法士は)自分がクライアントを喜ばせて、自分がハッピーになれる人たちだと思う。でも、部下や従業員の中にはクライアントを喜ばせることにハッピーを感じられる人だけではないだろう。他にも色んな欲求があって、それよりも優先してクライアントのハッピーを考えられる人なんて稀だ。だからやっぱり起業家ってのは変態だと思う。

 その変態なボク達が、真っ当な部下や従業員をコントロールすることなどできないのだ。

 そういう前提に則って、マネジメントの資質と、身につけ方について考えてみたい。

マネジメントを身につける為の心構え

 マネジメントを心でやろうと思うなら、求められる心構えは以下の2つの内1つだと思う。どちらも無理っていうならマネジメントは諦めるしかないだろう。

  1. とことん部下や従業員視点に達、彼らのハッピーを追求する姿勢
  2. 理念をベースに、そこを追求する姿勢を経営者自身が魅せる

 上記1を可能とするのは、マネジメントの資質をそもそも持っている人なんじゃないかな?とボクは思う。ボクのように変態で、そもそも苦手だと公言している人間には向いていない。

 そして、1のような資質を持っている人の多くは往々にして『経営』面が疎かになるケースがある。バリバリビジネス脳のNo.2がいるチームは成り立つが、そうでなければチームが売上を上げる前に崩壊する危険性をはらんでいる。

 上記2というのは、ボクのような変態向きの資質である。そして、ビジネスバリバリのNo.2が存在しないチームはこれで部下や従業員を『引っ張る』しかない。

 自分の欲求を満たすためにクライアントやお客様を喜ばせるっていう脳みその人間は、その為に従業員も喜ばせるとなりにくい特徴があるように思う。だって、従業員を喜ばせても自分が求める『理想形』のサービスを提供してくれるとは限らないからだ。

 こちらの資質でマネジメントを実践していくには『理想形』を追求し、管理者や経営者自身その為の努力は怠らないという確固たる決意が必要だ。これは福島先生が提唱する『メンタリング・マネジメント』に該当する。

 ボクは初めてこの本を読んだ時、かなりの理想論で、普通の人には無理だと思っていた。でも、自分でも色々経験する内に福島先生が提唱するメンタリング・マネジメントこそ、自分が目指すべき形であり、かなりドライなマネジメントなんじゃないかな?と考えられるようになった。

 従業員の視点に立って物事を考えられない以上、チームの統一見解を明示する必要が出てくる。その統一見解が管理者や経営者の感情によって左右するチームは、従業員の不満が募りガタガタになる。だが、理念という形で明確に明示すればベースがそこに求められる。だから、従業員の不満も募りにくい。

 マネジメントって苦手だわぁと思う人は、こちらの資質を身に着けていくしか無いだろう。

理念ベースのマネジメントを行うために必要な事

 では、前出の資質2(理念をベースに、そこを追求する姿勢を経営者自身が魅せる)という方向でマネジメントを進めていくためにはどのような事が必要になってくるだろうか。

 まずは自分の本気さだ。自分がそのビジネスに対してど真剣に取り組むという心構えがないようではまず初めから破綻していると言っても過言ではない。

 理念を一番体現している人間が管理者、経営者でなくてはならない。だから、社長が誰よりも働いているという状況になるだろう。それでも、そのことに文句を言わずというより、喜びを感じられるド変態でないと無理だろう。

 そして、共感を呼ぶ理念をつくること。

 理念ベースで動く会社(チーム)のことをビジョナリー・カンパニーという。

 詳しくは本を読んでもらえたら良いと思うが、理念を明確に作り、できれば『クレド』に落としこむという作業も必要になるだろう。

 日本ではリッツカールトンのクレドが有名であるが、クレドがあれば命令や指示は必要ないという物を作り上げ、それをベースに従業員の行動をマネジメントするのだ。

 理念やクレドがベースになるので、そこに管理者や経営者の感情は挟み込まれる余地はない。

 その行動は理念の上での行動だったか?クレドに基づく行動だったか?そのフィードバックを積み重ねることで、理想のチームができてくるだろう。

 管理者や経営者の行動はこの理念やクレドを作ること。そして、その内容を一番理解し、行動すること。

 従業員や部下に何か教えたり、何かさせるのではなく、自分が一番実践している姿を見せ、そして部下や従業員を支援する事。それこそが、ボクのような変態が行うべきマネジメントの形なんだろうなぁと思っている。

おわりに

 ボクもこれから、自社のクレド作りにとりかかる。恐らく開業前に行う仕事の中で一番大変で時間のかかる作業になるだろう。

 だが、これが上手くできなければ、ボクのマネジメントは上手くいくことはない。

 それまで、理念に向かって突き進むしかないのだから、それを明確に示したクレドを作らないとね。

 もし、ボクのような変態で、マネジメントに悩んでいる人がいたら、この考え方はかなり役に立つと思うので是非試してみて欲しい。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

※追伸… ボクのような変態はゴロー君から学ぶことが沢山あると思うよ。つい先日も見ていて思った。

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