起業・経営

理学・作業療法士が知っておくべき広告のこと

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 ボクはブログを通じて『書く』ということを一つの仕事にしている。

 また、Webサイトの運営やチラシの配布などで、集客しなければオマンマを食えない業態に身をおいている。

 そして、秋から始める訪問看護ステーションを運営するためには、またそれ以外の『広告』が必要となってくる。

 昨今、世の中の流れは『アウトバウンドマーケティング』から『インバウンドマーケティング』へと変わりつつある。これらを簡単に説明すると、アウトバウンドとは、飛び込み営業やアポ電話などに代表される企業から顧客へのアプローチで、インバウンドはGoogle検索やSNSで友達がシェアしているのを見てなど、顧客が企業へアプローチする流れの事である。

 特に訪問看護ステーションで働いている看護師や療法士は『営業』というのも業務の一環となっているだろうが、この『インバウンド』意識して活動することは非常に重要だ。また、セミナーを自主開催したりする個人・団体も増えてきているが、この人達もこの『インバウンド』を意識して集客することが重要である。

 またそれ以外の療法士でも、今後の時代を生き残るためには『自分という商品』を如何にして病院や施設、あるいはクライアントへ知ってもらうか?という視点は重要となってくるだろう。

 タイトルにある通り、『広告』こそ、それらを網羅した表現だ。広告とは、その名の通り、広く告知することだ。事業所を、セミナーを、そして自分自身を広く告知することによって集客やその他活動が成り立つ。つまり、ボク達も『広告』について広く知らなければならない。

 そこで、今回は理学・作業療法士が知っておくべき広告の事について、ボクの経験を元に説明したいと思う。

広告とは営業ではない!

 特に商売未経験者には、広告について悪いイメージを持っている人が多いのではないだろうか。ボクも以前はそうだった。

 それは何故か?広告=営業というイメージがあり、営業というと『押し売り』というイメージがあるからだろう。営業マンにはノルマがあり、そのノルマを達成するためには少々強引に、あるいはかなり強引に笑売上を上げようとする人も居る。

 また、人の都合も考えずに迷惑なほどのアピールを行う人も居るだろう。

 営業の世界は歩合だったり、フルコミッションだったりという給与形態も少なくないので、必然的にそうなっていく。身近な例では生協さん(コープ)がそうでしょう。給与形態は分からないが、コロコロ担当が変わる。ボクの妻はもう何回目?って言ってたけど、厳しい業界だからやめる人も少なくないのだ。

 バブル期であれば、多少強引な営業もまかり通った時代もあるだろう。ボクの子どもの頃に学習教材を売りに来た営業マンは断られてその捨て台詞に「お子さんが落ちこぼれても知りませんからね!」と言い放ったらしい。うちの親は、そんなバカな会社に文句をいう人じゃなかったけど、今の御時世にそれやったらネットで拡散、大炎上だろうね。

 つまり、まぁ、その名残で営業に対して良いイメージを持っている人がいないのだ。

 でも、広告は先程書いたように営業ではない。(ってか、本来の営業のあるべき形も、人に疎まれるようなものではないんだけど…。)

 広く告知することが広告である。

 知りたい情報を知りたい人へ知りたいタイミングで告知することができれば、それは迷惑行為ではなく、ありがたい行為となる。営業も買いたい商品(サービス)を買いたい人へ買いたいタイミングにお知らせするのが仕事なのだ。

 で、昔は知りたい人、買いたい人を企業側から積極的に探しまわっていっていたって事ね。今は、消費者が自ら、自分のタイミングで探すって事。

 だから、インバウンド広告というのは、消費者が自ら、自分のタイミングで探した時に反応できる広告の事をいう。

 ボク達はこういう手法を身に着けていく必要があるだろう。

療法士が知っておくべき広告のポイント

 広告には媒体が必要である。

 媒体となり得るのは人(口コミ)、紙(チラシや雑誌等の広告、つり革広告、ポスターなど)、テレビ・ラジオ、そしてインターネットだ。

 療法士個人や、小さな団体が広告するのに三大メディア(テレビ・ラジオ・新聞)を使うことはないだろう。費用対効果が合わなさすぎるからだ。考えられるのは、人(口コミ)・紙(専門誌への広告や、チラシ、FAXなど)・インターネットである。

 ボク達はこれら媒体に、適切なメッセージを載せて、適切な市場へ送り出すことにより目的を達成することができる。(※あ、これメッチャ大事なポイント。テストに出るところだよ!)

図引用元:BMS
図引用元:BMS

 これは『3つのM』と言われるもので、広告の基本だ。

 誰に(マーケット:市場)、何を(メッセージ)、どのように(メディア:媒体)伝えるか?この3つのポイントをしっかり考えた上で広告戦略を立てなければいけない。

 例えばターゲットを20代理学療法士と設定しよう。恐らくこの市場に対して、新聞折込チラシは不適切だ。仮に東京23区に限って新聞折込チラシをして、一体何%の人が20代理学療法士か?あるいは20代の新聞購読率って…なんて事を考えれば分かるだろう。

 ボクが若手理学療法士にチラシでアプローチするなら、若手理学療法士が集まるようなセミナー(新人教育プログラムとか)なんかで配布するだろう。あるいはFAXDMかな…。

 そして、メッセージ。これは伝えたい事が『伝わりやすい』ようにする工夫が大事ってこと。広告とは顔を突き合わせないコミュニケーションである。直接会って話すなら(つまり、これが営業なんだけど)、分からない点をその場で解決しクロージングすることができる。しかし、顔を付きわせていない以上、相手に真意がしっかり伝わる工夫が必要になってくる。

 例えば、口コミであっても、(伝言ゲームのように)人が一人間に挟まれば、必ず情報は歪曲される。だから、口コミで情報を伝達する場合、台本が重要になってくるのだ。間違って伝達されるから問題になる。ネットワークビジネスなんてのはこのいい例。

 文字や動画など、いくら考えて作りこんでも、しっかり読んでくれる人なんてごくわずか。だから、どうやったら全部読んでもらえるか?を考えないといけない。ボクの本棚にも読んでないDMは溜まってきている。そして、その内読まずに捨てるのだ。笑

 最後にメディア。

 インターネットの普及により、弱小個人でも簡単に広告することができるようになった。反面、インターネット上にも広告が溢れ、消費者は広告に疲れ始めているのが現状だ。GoogleやYahoo!の広告に関しても、広告だとわかっている消費者も増えてきているのでクリック率は下がりつつある。今や広告は1000人に一人程度しかクリックされていない。つまり、クリック率は0.1%だ。

 それでも、インターネット広告が有効な場合もあるし、紙媒体、雑誌広告の方がいい場合もある。メディア選びはターゲットによりけりってのが答え。例えば70歳代の高齢者をターゲットとしているのにインターネット広告ってのは合わないだろう。アプリのゲームは若者向けだからインターネット広告が良いって思うかもしれないけど、今アプリのゲームで収益を上げるためにはテレビCMを打たなければ勝てなくなってきている。

 このようにターゲットには色んな特徴があり、メディアにも色んな特徴がある。これら特徴をマッチングさせ、検討すべきなのである。

中野の実践から

 ボクの場合、ビジネス街にてプライベートサロンをやっているという特徴から、あまり大きく広告はしていない。

 ホットペッパーのようなクーポン目当てのお客さんに枠を取られても困るし、長く来て欲しいという特徴からサロンから近くない人に来てもらっても仕方ない。

 やっていることはWebサイトでのブログ更新と、店頭にチラシを置いているのみだ。つまり、殆どお金をかけずに集客している。顧客獲得単価(一人のお客さんが来店するために必要とする費用)は恐らく100円とか?かな。計算する必要もないくらい低い。

 業態的に顧客獲得単価5000円位までは、ペイできると思うので、もっと広告するればもっと集客できるだろうとは思っている。でも、現状はこれで良い。訪問看護ステーションできなくなるから。笑

 ボクが行っている実践から一つ言えることは、『無料でできる広告』は取り敢えずやれ!って事。

 ブログやSNS、チラシも自分でデザインして自分で印刷屋に頼めばA4カラーの両面印刷でも1枚3円程度だ。(※業者や紙質によるが)

 ボクは自分でできる範囲の小さな広告で、自分に必要なだけの集客をしている。

 広告を出す上で重要なのは、その広告で『何人集客』あるいは『売上〇〇円』という具体的な目標と、顧客獲得単価、その予算内で如何に効率的なメディアを使うか?ではないかと思っている。

 もちろん、適切なターゲット設定と、ターゲットにとって興味のある内容を提供することが前提ではある。ターゲットの選定や、ターゲットにとって興味のあるメッセージの作り方については、別のエントリーを参考にしてもらえれば幸いかと。

参考エントリー:理学・作業療法士の為のブログ講座〜初級編〜

 ブログ講座だけど、広告のマーケットとメッセージを考える上でも重要なヒントを提供していると思っている。

おわりに

 特に雇われている療法士にとっては、無縁な話だと思われたかもしれない。でも、それではこれからの厳しい時代は生き抜けないよ。

 〇〇病院とかっていう後ろ盾が無くても知られる存在になる必要があるし、大きな病院からお声がかかるようにならなくてはないらない。今までは療法士のヘッドハンティングってのは無かったけど、これからは出てくるだろうね。

 ボクは将来的にそういう媒体も作ろうと思っているけど、療法士各人も自らしっかり『自分の広告』に取り組んでもらいたい。

 そして、商売やセミナーやってる療法士の広告はマジで下手すぎる。

 情弱療法士目当ての中身はないのに、広告上手な団体はいくつかあるけど…。笑

 本当に内容のある団体は、こういうところに負けてほしくないなぁって思う。ま、多くの療法士がちゃんと見極める目を持って相手にしなきゃ良いんだけど、真面目さが裏目にでちゃうんだよね、こういうケースでは。

 そういうことも含めて、今後の療法士教育に貢献していきたいなぁと思う。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

※コピーライティングに関する古典を1冊にまとめた本。読みやすいので初心者にもオススメ。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします