評価と治療

PNFでスラストパターンを必要とする理由とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 本日はPNFの復習シリーズ。本日はスラストパターン(thrust pattern)について。

 ベーシック・コース(level1+2)では習わないパターンでアドバンス・コース(level3)で習う通常パターンの異型パターンである。

 以下にその詳細と必要性について書きたいと思う。

スラストパターン(thrust pattern)とは?

 スラストパターン(thrust pattern)は元となるパターンより遠位部をスラスト(thrust=突き出し)させるパターンで、以下の種類がある。

  1. ウルナ−スラスト(Ulnar thrust)&ウィズドロー(with draw)
  2. ラディアルスラスト(radial thrust)&ウィズドロー(with draw)

 以下、詳細について書く。

ウルナ−スラスト(Ulnar thrust)&ウィズドロー(with draw)について

 Ulnar thrust(尺側突き出し)とは、上肢の屈曲−内転−外旋(肘を伸ばしながら)のパターンの異型パターンである。

 上肢の屈曲−内転−外旋(肘を伸ばしながら)パターンは、最終位で手指は屈曲、手首は掌屈、前腕は回外位となるが、Ulnar thrustパターンでは、手指:屈曲、手首:掌屈、前腕:回外位が開始肢位となり、そこから手指が伸展、手首は背屈、前腕は回内と運動する。

 つまり、通常の上肢の屈曲−内転−外旋(肘を伸ばしながら)パターンに比べて、遠位の要素が逆になるということだ。

 Ulnar thrust with drawはUlnar thrustの反対で、上肢の伸展−外転−内旋(肘を曲げながら)の異型パターンとなる。

 通常上肢の伸展−外転−内旋(肘を曲げながら)パターンは、最終位で手指は伸展、手首は背屈、前腕は回内位となるが、Ulnar thrust with drawパターンでは、手指:伸展、手首:背屈、前腕回内位が開始肢位となり、そこから手指が屈曲、手首が掌屈、前腕が回外へと運動する。

 画像とか映像とか探したけどあまり良いのがなくてサーセン。中国語の微妙な画像だが、一応パターンの運動方向などについてはつかめるだろう。

ラディアルスラスト(radial thrust)&ウィズドロー(with draw)について

 Radial thrust(橈側突き出し)とは、上肢の伸展−内転−内旋(肘を伸ばしながら)パターンの異型パターンである。

 通常肢の伸展−内転−内旋(肘を伸ばしながら)パターンは、最終位で手指は屈曲、手首は掌屈、前腕は回内位となるが、Radial thrustパターンでは手指:屈曲、手首:掌屈、前腕:回内位が開始肢位となり、そこから手指が伸展、手首が背屈、前腕が回外へと運動する。

 Radial thrust with drawパターンは、Radial thrustの反対で、上肢の屈曲−外転−外旋パターン(肘を曲げながら)の異型パターンとなる。

 通常上肢の屈曲−外転−外旋パターンは、最終位で手指は伸展、手首は背屈、前腕は回外位となるが、Radial thrust with drawパターンでは、手指:伸展、手首:背屈、前腕:回外位が開始肢位となり、そこから手指が屈曲、手首が掌屈、前腕が回内へと運動する。
 例によって中国語の分かりにくい動画だけど、運動の確認の為に貼り付けておく。

スラストパターン(thrust pattern)の特徴と必要性

 全てのスラストパターンに共通して言えることなのだけれど、1つの共通点がある。それは、肩関節の回旋方向と前腕の回旋方向が逆(雑巾を絞る感じ)になり、上腕二頭筋が捻じれるイメージになる。このカウンター作用により、より強いパワーを発揮することができるようになるのがスラストパターンの特徴である。

 この強いパワーを使って行う動作、プッシュアップや物を持ち上げたりスポーツのシーンで応用される。

 通常の筋力であれば、大丈夫な動作でも筋力低下があるクライアントであれば、このスラストパターンを使うことで行為が可能になることもあるだろう。

 このように、より強いパワーを瞬間的に発揮したい際には肘のカウンター作用を用いて、動作するというのがスラストパターンの特徴であり、また日常における必要性と言える。

おわりに

 コースでもこのスラストパターンに対しての資料の配布が無かったので、ボクのメモと分かりにくい動画を元に作ったので言葉足らずな点もあるかもしれないが、この知識が必要な方ってのは基本的にアドバンス・コース(level3)を終了されているレベルだと思うので、ご自身のメモと照らしあわせて復習してもらえたら幸いだ。

 ボクはもうすぐ3Bへ参加するので、追記できそうならその後にでもしようと思う。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

追伸…PNF関連記事まとめ

 以下にPNF関連エントリーをまとめたので興味のある方は合わせてお読みくださいまで。

参考:PNF(固有受容性神経筋促通法)に関するエントリーまとめ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします