特別支援教育

虐待児童への心理的ケアは小児作業療法士の仕事だ!

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 今日はネットサーフィン中に見かけた資料を元に、タイトルのようなことを述べたいと思う。

 見かけたのは以下の資料。

画像引用元:児童青年精神医学入門
画像引用元:児童青年精神医学入門

 用語の問題何だけど、『発達障害』って言葉を使うと最近では自閉症などの広汎性発達障害やADHDなんかが想起されるように思うんだよね。だから、発達障害って用語に関して明確な定義が欲しいなって思って色々調べてたわけ。

 んで、この資料にあるように『虐待児童』ってのも発達障害を負う可能性が充分にあるなぁと共感したわけ。

 で、だとしたら児童相談所にもボク達は関わっていかないといけないじゃん!!って思ったのだ。

虐待とは?

 虐待と一言で言っても色々あると思うんだけど、取りあえず虐待の定義について調べてみた。wikiによると以下のように書かれていた。

 虐待(ぎゃくたい、英:abuse, maltreatment)とは、むごい扱いをすること。繰り返しあるいは習慣的に、暴力をふるったり、冷酷・冷淡な接し方をすること。

 具体的な内容は様々で、肉体的暴力をふるったり、言葉による暴力をふるったり(暴言を浴びせたり、侮辱したり)、いやがらせをしたり、無視をする、等々の行為を繰り返し行うことを言う。

 このような事を子どもに対して行うことを子ども虐待とか、児童虐待とかって呼ばれるのだろう。

 で、その虐待が、健全な発達を阻害する可能性があるってこと。

虐待の分類

 では、子どもへの虐待にはどのような種類があるのだろうか。厚生労働省のサイトでは以下のようにまとめられていた。

身体的虐待 殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなど
性的虐待 子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノ被写体にするなど
ネグレクト 家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど
心理的虐待 言葉による脅し、無視、兄弟間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(DV)など

 いじめの分類にも使えそうだなって思った。つまり、いじめによっても健全な発達を阻害される可能性は充分あるだろうな。

児童虐待の現状

 こちらも厚生労働省のサイトより児童虐待の現状が公開されていたので引用する。

厚生労働省
表引用元:厚生労働省

 上の図は児童相談所への虐待の報告件数の推移だ。書かれている通り平成11年から平成24年の13年で件数が5.7倍に膨れ上がっている。これは児童相談所が認知している件数だから、もちろんこの件数以上あるのだろう。

 少しびっくり。そして、下の表を見て更にびっくり。死亡者数も増えてきているのだ。

表引用元:厚生労働省
表引用元:厚生労働省

 更に厚生労働省の資料では以下のように相談分を分類されていた。

表引用元:厚生労働省
表引用元:厚生労働省

 「実父以外の父」っていう表現が正解なのかどうかわからないけど、テレビから流れてくるニュースのイメージで実父以外の父が虐待しているケースが多いと思ってったんだけど、一番多いのは実母。

 でも冷静に考えりゃそりゃそうだと思う。だって一番接する時間が長いんだから。

 全ての虐待の半数以上が実母によるものだ。この数字を見て、改めてお母さんへの支援って大切だなぁと感じた。

虐待児童への作業療法

 児童相談所では児童福祉司や児童心理司と呼ばれる人が相談業務・支援業務を行っているようだ。んで、その職には社会福祉士だったり、臨床心理士なんかが選ばれやすいみたい。あとは看護師や保健師かな。

 もちろん作業療法士も採用されているケースもあるようだが、稀っぽい。少なくともボクは児童相談所に務めたことのある作業療法士にはあったことがない。

 でも、虐待によって発達を阻害された児童を支援するのに法律・制度的な部分や家族・親族間の調整、心理ケアだけでは不十分だと思う。

 だって、発達が阻害されることによって間違いなく、虐待児童には行動障害が現れているから。行動障害を解消する為のリハが絶対必要でしょう。

 でも、Googleで検索しても作業療法士による虐待児(被虐待児って表現してるのもあるけど、虐待を受けてる子どもの事ね)への支援に関する論文は殆ど見当たらない。

参考:被虐待児の作業療法の経験

 だから、具体的にどうすりゃ良いって事は言えないけど、いくつか案はある。

 前出の表にあるように、0歳〜小学生にかけて虐待を受ける率は上がっていき、中学生からは下がっていくという現状だ。

 年齢が低いほどネグレクトの率が高くて、年齢が高いほど性的虐待が増えるんだろうなぁという印象。

 だから、年齢と受けていた虐待の種類にもよるんだけど、まずは心理ケアでしょう。しっかりとカウンセリングすること。

 そして、ラポール形成後にライフステージに合っSSTって感じかな。注意点は陽性転移ね。ありがちだと思うよ。これは異性の担当者だったら大丈夫とかじゃなく、同性でも注意すべきだろうね。

おわりに

 現状、殆どの虐待児に対して作業療法士が関わっていないことにビックリだ。

 だって、作業療法士でしょ。ここは。

 ボクの立ち上げる小児専門の訪問看護ステーションでは、虐待児のケアにも携わっていきたいなと心から思った。

 なので、作業療法士さん是非協力してちょんまげ。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

 あ、これ絶対買うべきね。↓

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