評価と治療

PNFの理論的背景にあるSherringtonの三原則について

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 今年度もお盆明けにPNFのコースに出席する。今回はアドバンスコース3B。

 ってことで、復習も兼ねてPNFについて少しずつ書いていこうかなぁと思う。

 今回は、PNFの理論的背景の1つで重要な示唆を与えてくれているSherrington博士の研究について書こうと思う。

Sherringtonの三原則とは?

 Sherrington博士が発見し、PNFの成り立ちに大きな影響を与えた三原則は以下の3つ。

  1. Successive induction:継時誘導
  2. Reciprocal innervation:相反神経支配
  3. Immediate induction:即時誘導

 これら生理学的な人体の性質を利用した治療法がPNFである。

 では、以下にその内容を紹介しよう。

Successive induction:継時誘導とは?

 継時誘導とは、拮抗筋の最大興奮の直後に主動筋が最大興奮を起こすという特徴のことである。

 動作(主動筋の収縮)を開始し、その後反対の動作(拮抗筋の収縮)を行うと、より強い働きが得られるという事。

参考:動筋収縮に先立つ拮抗筋収縮が動筋収縮に与える影響:継時誘導を利用した促通効果について

Reciprocal innervation:相反神経支配とは?

 相反神経支配とは、主動筋が収縮している間、拮抗筋は弛緩するという作用のことである。下の図を見て欲しい。

img_0
(画像引用元:ほぐしやのブログ)

 図は二頭筋と三頭筋の関係を示している。

 二頭筋を働かせようとすると、筋紡錘が伸ばされ、Ⅰa求心性線維を通じて脊髄前角細胞に伝えられる。脊髄前角細胞からα運動線維を通じ、二頭筋は促通、三頭筋へは抑制の信号が送られる。

Immediate induction:即時誘導

 即時誘導とは、筋の最大収縮直後に最大弛緩するという特徴のことである。

 リラクゼーションを目的とする筋肉を最大収縮させると、その後弛緩するという特徴を用いて行う場合がある。

おわりに

 今回はSherrington博士の発見した3つの原則についてだけまとめたが、本当に基本的な生理学的反応が治療に応用されていることが分かる。

 もちろん、この三原則だけがPNFの全てを物語っているわけではないが、この基本を知らなければどのPNFのテクニックを使うかのリーズニングができないだろう。

 PNFに限らず、ボバースもそうだけど、しっかりこの根拠となる基本を抑えておくことが重要だ。

 ってことで、今日はここまで。ほな、また。

追伸…PNF関連記事まとめ

 以下にPNF関連エントリーをまとめたので興味のある方は合わせてお読みくださいまで。

参考:PNF(固有受容性神経筋促通法)に関するエントリーまとめ

追伸2…Sherringtonの三原則はボバースコンセプトの理論的背景でもある

 ボバースコンセプトに関する内容をまとめたので、他にも知りたい方は是非参考にして頂きたい。

参考エントリー:ボバースコンセプトの概要と評価・治療方法に関するまとめ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします