特別支援教育

広汎性発達障害児や引きこもり児童への訪問看護での支援方法とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 ボクは先日から、小児専門の訪問看護ステーションを立ち上げるという話を何度となくしている。

 ただでさえ少子化で、ボクの市場は小さくなりつつある。(ただし、その割に障がい児数は減っていないので割合的には増えているのだが。)

 そこで、広汎性発達障害児達の支援を訪問看護でできないだろうか?と考えていた。

 彼らは身体的に目に見える障害は基本的にはない。(もちろん発達の障害はあるが…)

 そんな彼らを支援する為には放課後デイサービスなどの障害者福祉の制度でしか対象とできないのか?と考えていたところ先日の研修会でとても良い情報を得たので紹介したいと思う。

広汎性発達障害児は精神科訪問看護でカバーできる

 身体障害領域に努めている作業療法士や理学療法士は知らない人も多いかもしれないが、精神科訪問看護ステーションという制度が、従来の訪問看護とは別枠で制度化されている。

 もちろんボクは訪問看護を開設しようとしている人間だから知っていたが、この制度を使って訪問看護が可能なのだ。

 精神障害を持つ人の家族はうつになりやすいという事もあるから、当該障害者とその家族の支援が目的とされている。また内容面では医療的ケアよりも、生活全般の支援が目的になる場合が多いのが特徴だ。

 その精神科訪問看護の制度を使えば、自閉症やLD、ADHDなどの発達障害児や引きこもり・不登校などの子どもの支援も可能になる。

 目からうろこのかなり良い情報を頂いた。やっぱり研修会はその内容より、後の懇親会に価値があるね。

発達障害児に訪問看護を導入する際のハードル

 研修会にて精神科訪問看護ステーションについて色々聞いたり、帰ってから調べたりした結果、導入するにはハードルが2つあることに気付いた。

 1つは『精神科訪問看護基本基本療養費』という精神科訪問看護の主となる収益を算定するためには、『精神科』での勤務経験が求められるのだ。精神科病棟・外来で1年以上の勤務経験か、精神疾患を持った人に対する訪問看護を1年以上の経験、精神保健福祉センターや保健所で精神保健に関する業務経験が1年以上の者が算定できるとされている。

 小児専門の訪問看護に携わろうなんていう看護師や保健師、作業療法士が精神科勤務の経験がある場合は少ないように思う。

 そして、勤務経験がない場合は特定の研修を受ける必要がある。全国訪問看護事業協会が開催する研修が東京・大阪・福岡で年4回(東京が2回)あり、それを受講しなければ算定できないというわけだ。

 研修は3日間で費用は40000円(会員であれば20000円)。時間とお金が必要だ。これをクリアする必要がある。

 そして、もう1つのハードルは『精神科医』からの指示書が必要だということである。かかりつけ医療機関に精神科医がいる場合は比較的スムーズかもしれないが、そうでない場合、子どもを精神科に受診させる必要が出てくる。

 精神科に受診というのはやはりハードルが高い。

 今でこそ「うつ病」など一般に知られるようになったものの、精神科を受診することに抵抗がある人は多いだろう。

 上手に説明しないと、渋られる可能性はあるだろう。

広汎性発達障害児の訪問看護でやりたい事

 広汎性発達障害を持つ子どものお母さんの一番の悩みは何だろう。

 ボクは子どもを理解できないことではないか?と考えている。

 何故この子はこんな事をするのか?

 それが理解できない。怒っても聞かない。怒り損だ。しかも、怒った自分に罪悪感を持つ事もあるだろう。お母さんの精神は崩壊寸前かもしれない。

 ボクは、育児経験のある看護師・療法士を募集する予定でいるが、そんなお母さんのサポートを専門家の目線で行おうと思っている。

 今子どもがこういう事をやったのはこういう理由じゃないかな?だから、こうしてみると落ち着くかも…。

 そんな事をお母さんと一緒に探っていって、一つ一つ納得できる経験、お母さんが子どもの事を分かってあげられる経験を増やしてもらおうと思っている。

 何故なら病院やデイサービスではお母さんが子どもの事についてゆっくりとスタッフに聞ける時間がないのが現状だと聞いている。40分びっしりお母さんと子どものケアをできるってのは必要なんじゃないかなと思っている。

まとめ

 広汎性発達障害児や不登校・引きこもりの子ども達にとって、最終の目的って何だろうか?

 個々人によって多少は違うかもしれないが、ボクは『継続的な就労』なんじゃないかな?と思っている。

 彼らを納税者として世の中に送り出すことこそ、この業界で働くボク達専門家の仕事なんじゃないのかな?と。

 2025年、年金はショート寸前に陥るだろう。そんな社会において1人でも多くの納税者を確保するというのは国家的にも重要なことだと思う。

 ボク達専門家は、そういう事を念頭に置きながら、子ども達と関わらなければいけないだろう。

 特に身体障害がない(あるいは少ない)広汎性発達障害児や引きこもりや不登校の子どもたちは、しっかりと就労できる可能性を十分に秘めている。

 ボクはその可能性をしっかりと引き出せる支援を行っていければなぁと思っている次第だ。

 ってことで、今日はここまで。

 ほな、また。

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