評価と治療

末期がん患者のターミナル期作業療法で考えるべき事とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 訪問看護ステーションを立ち上げるに当たり、国から求められている事を吟味する毎日が続いている。

 んで、やっぱり『看取り』ってのが一つのキーワード。退院を拒む理由の一つにもなっているようだね。

 ボクは現場に居ないから、リアルはわからないけど、自分がもしそうなったら?って考えると大変なのはよく分かる。

 さて、今日ボクは作業療法協会の現職者共通研修の事例報告・検討の検討の方に参加した。

 その内容に関してはまた書きたいと思うのだが、今回報告されたケースの1つがターミナル患者への作業療法だった。

 で、ボクは今後共ためにもと思い、メッチャ耳を傾けていたのだけれど、結果は微妙だった。

 ま、その辺の理由も含めて書きたいと思う。

QOLって捉え方で変わるということ

 あなたは死をリアルに感じたことはあるだろうか。

 また、身近な人の死をリアルで感じたことはあるだろうか。

 ボクはない。

 親戚が亡くなったことはあるし、友人が亡くなったことはある。でも、リアルとして、その死を体験したことはない。

 つまり、死によって深く悲しみを覚えたことも無ければ、実務として大変な思いをしたこともない。

 担当のクライアントが亡くなったことはあるが、急変だったり、重症心身障害児施設でのその中でも重症児病棟の患者だったってこともあり、ボクは未だかつて死をリアルで感じたことはない。

 で、その死を間際に迎えたクライアントに対する作業療法ってまた、これはシビアな話なわけだ。

 クライアントのQOLって何?

 ボクはターミナル期で関わる時には、その数週間、数ヶ月をここで過ごせて良かったと思ってもらえることと仮に定義してみた。(※これが正解かどうかもわからないが…)

 だとした時に、作業療法の提供によって日常が楽しくなることが『効果』と言われるとメッチャ疑問だと思うわけだ。

 ボクは今日質問した。

 「余生を楽しめるようにする事と、うつに落ち込まないようにする事って別だと思うけど、何故楽しめるようにする方向を選んだのか?」と。

 ボクは、その選択を気軽にできないと思った。

 残り3週間を楽しんだがために、死にたくないと思いながら死ぬ可能性を考えるからだ。

 でも、もちろん、死ぬ前3週間を楽しんだおかげで、終わり良ければ全て良し的に思える人もいるかもしれない。

 若い、かわいい作業療法士や看護師と1日の大半を過ごせてよかったなぁってボクなら思うかも。笑

 でも、ほんとの所どうなんだろうね?

 それは人それぞれ違うところであって、簡単に決められないよね。

楽しむと、うつにならないようには全く違う

 ボクがどっちのタイプになるか?は全く分からない。

 恐らく、そうなるまでの人生の過ごし方に左右されるんだろうと思う。

 大きく言うと、悔いのない生き方をしてきたかどうか?だろうか。まぁ、これもあいまいな表現だけど。

 ボクは、やり残したことがあるなら、それをやり切るまでは悔いが残こると思う。逆に、やり残したことが何もないならとことん楽しんで生きたいと思うから、24時間娼婦に囲まれたい。笑

 うーん、やり残したことがあっても娼婦に囲まれるならありか?なんてバカな事を考えられるのは死をリアルに捉えていない証拠だとつくづく思う。ボクは死をリアルに捉えることができない。

 でも、絶対「楽しむ」と「うつにならないように」は違うと思う。関わり方も変わるし、提供する作業も変わるはず。死期は近くても積極的治療を望むかどうか?でも違うし、家族がいるかどうかでも違う。厭らしい話だけど、遺産の有無でも違うと思うよ。

 ターミナル期における作業療法の目標設定ってその辺を踏まえてやるべきだよね。

まとめ

 末期がん患者に対する作業療法ってやることいっぱいあるよね。

 病気に対する捉え方でも変わってくるし。

 障害受容なんて生易しい表現に聞こえるくらい、死の受容って簡単じゃないと思う。

 今日の症例においては『抑うつ表現が減った』っていうけど、それって次の障害受容の期に移ったってだけで、完全に受け入れられたわけじゃないと思う。死の受容ってそんな簡単じゃないよね。特に無宗教の日本人は。

 そんなターミナルの対応が難しい日本人に対する作業療法はもっと難しいよね。どうする?

 あなたはクライアントの今ココの楽しみを優先するか、死ぬ間際を優先するか。

 ボクは死ぬ間際を優先したいな。もちろん、痛みやその他症状のコントロールとの兼ね合いもあるんだけどさ。

 穏やかに逝ってもらう事を再優先したいと個人的には思う。まぁ、じゃあ穏やかに逝くってどないなことやねん?っていう議論もあるんだけどね。

 ただ、一概に死ぬ数カ月前を楽しませりゃあ良いって問題じゃないと思った次第。

 あなたはどう思う?一度考えてみても良いかもね。

 ほいじゃ、またね。

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