医療・介護・福祉

FIMによるアウトカム導入が回復期リハへ与える影響とは?

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 病院リハのこの辺に関しては専門外なので、軽く触れさせてもらう程度にしようと思っているけど、実際に回復期にお勤めの方はもう既に対策とか始めてるのかな?

 この前研修で一緒になった方がお勤めの回復期病院は既に動き始めているとのことで、病院にフィットネス施設を作る的な方向にも動いているらしい。

 また、現状でリハの量が足りないと感じるクライアントに対しては、リハ室に来てもらって理学・作業療法士の指導の元自主トレしてもらっているのだとか。

 病院の取り組みとしては、ボクは素晴らしいなぁと思った。

 他の人はどうなんだろう。

 で、まぁ、今後どういう流れになるのかなぁと思って、今回の診療報酬改定の情報を見ながら考えてみたのでシェアしたいと思う。

アウトカムの評価の導入

 何と言っても、今回の改定で一番大きいのはこれでしょう。

 回復期リハビリテーション病院において、アウトカムの評価を行い、一定の水準に達しない保健医療機関については、疾患別リハビリテーション料の評価を見直す。

 とまぁ、こんな内容が明記されたわけだ。

 どういう事かという説明は不要かもしれないが、一定の水準に達しない場合、1日6単位を超えて提供される疾患別リハビリテーション料が回復期リハビリテーション病棟入院料に包括されるということである。

 つまり、一定水準を超えない場合の1日7単位目からはボランティアになるってことね。

 で、その一定水準っていう基準をFIMによって算定し、平たく言えばFIMの点数上げないと、リハやったって認めませんよってことだ。

この改定が与える回復期リハへの影響

 リハに限らず、多くの『学習』において同じことが言えるが、開始初期〜中期〜後期にかけて、成長量は減少する。

 当然だ。全くの素人が新しい何かを覚えようとした時、初めは知らないことばかりでどんどん成長するが、その内知っていることが増えてきて、同じ内容を学習すると知識の強化にはなるが、新たに成長する量は減ってくる。

 これをリハに当てはめるとどうなるか?

 ある一定水準まで順調に回復するFIMの点数も、ある一定を過ぎると途端に鈍化する。そして、多くの病院はこのタイミングを退院のタイミングとするだろう。結果的に早期退院(入院日数の削減)に繋がる。

 また、そもそも算定要件にはまりにくい患者を入院させないとか、算定しやすい患者のみに偏るといった事も病院として対策してくるかもしれないね。

リハスタッフとしてどう捉えるか?

 ま、ここまで書いたことを経営サイドで考える事。もちろん、経営サイドがこういうことを考えるだろうな、そういうお達しが来るだろうな、ということを念頭に置きながらボク達の対応を考えなければならない。

 ボク達ができること。

 それは如何に効率的に且つ、持続的にFIMの得点を伸ばしていくか?だろう。

 また、それに加え入院日数が短くなることを想定して、地域でのリハの重要さを再認識しなければいけない。

 病院のリハだけでは不十分になることは目に見えている。

 回復期で働く療法士は、その不十分な期間で如何にADLのレベルを上げていくか?を考えなければいけない。

 地域で働く療法士は、クライアントの機能や能力のどこを補完し、どこを更に伸ばしていくか?というような回復期リハでやっていたような範疇から、クライアントのQOLを上げるためにどうすべきか、生活行為レベルを上げるためにどうすれば良いか?という既存の地域リハの範疇についても深める必要があるだろう。

まとめ

 訪問看護ステーションを立ち上げるボクからすると、地域に携わる医療従事者の仕事が増えることはありがたいことだ。

 しかし、今回の改定において医療の枠組みで働く事がは大変になってくることは見えるだろう。

 能力の質も問われることになっていくかもしれない。

 FIMの点数をあげられる療法士を経営サイドは求めるだろうし、病棟で働くスタッフに対しても、その辺を周知徹底してくように思う。

 ま、実際どうなるかは各病院によるだろうし、経営者の特徴によっても違うだろうから一概にどうこうは言えないが、一つ言えることは、今までぬるま湯に浸かって仕事していた療法士にとっては今後厳しい時代が訪れるだろう。

 『認定』だったり、『関連資格』の有無も査定に響き、じわじわ圧力をかけられる日も遠い未来ではない可能性をしっかりと胸にとめておくべきだと思うよ。

 ほな、またね。

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