書評

作業療法士の歩行分析力向上の為に読むべき1冊の本

 こんにちは。作業療法士の中野です。

 歩行というのは人にとってベーシックな運動であり、多くの作業の起点となっている。

 また、歩行自体だけでなく、多くの作業に歩行の要素が入っていることは容易に想像できるだろう。

 歩行ができるというのは、その他多くの動作が可能な状態を意味し、運悪くその能力を喪失した場合、その要素を分析し、要素に合わせたリハを提供することにより、再びその能力を獲得できるだろう。

 では、歩行能力を再獲得するためのリハを提供する上で重要なこととは?

 それが歩行分析である。

 理学療法士各人においては、学生の頃から歩行については慣れ親しんでいるだろう。ボクも理学療法学科の友人の卒論の被験者になってあげた覚えがある。確か大腿四頭筋の筋力が歩行に与える影響的な…。

 かたや作業療法士はどうだろう。まともに歩行分析ができ、且つ歩行に対してアプローチできる人は一体どれくらいいるのだろう。

 ボク達は一度歩行を獲得した者にとっても最もベーシックな作業であるはずの歩行について知らないことがあまりにも多いのではないだろうか。ボク自身、苦手分野だし、聞かれたらドキッとする。笑

 でも、そのままじゃダメだよね。だって歩行は最もベーシックな作業であり、作業分析がボク達の仕事なわけだから。

 そこで、ボクも勉強中の身として、その歩行を分析する上で最も勉強になる一冊をご紹介したいと思う。

 だが、心してかかって欲しい。

Perry女史の『Gait Analisys』

Gait Analysis: Normal and Pathological Function

Gait Analysis: Normal and Pathological Function

 かなり古い本ではあるが歩行のイロハについて細かく書かれている本である。

 20000人以上の歩行を調べてるってから驚きだよね。本気さが伝わる。

 Amazonのレビューでも絶賛されてるよ。

・歩行分析をする上で正常歩行を知ることは言うまでもなく必要なことです。この本一冊の半分近くが正常歩行について記述されており、歩行を独自のphaseで分けてあり、理論を展開しています。10年も前の本ですが内容は今でもまったく通じる充実した内容です。

・各関節ごとにく詳しく分析しており、さらに詳しい説明があります。歩行分析は難しいですが、まずは取っ掛かりとして読んでおいても惜しくない本です。英語が非常に簡単なのでおすすめの1冊です。

・10年以上も前の本だが、やはり歩行分析の本としては傑出している。横足根関節等、足部の記述が少ないことは残念だが、豊富なデータに基づく分析は、一読の価値充分にアリ!和書の「観察による歩行分析」は、著者の指導を受けた方が書いたもの。本の厚さが違い過ぎるので、単純に内容を比較したらマズいのかもしれないが、師匠の本を超えるまでには至っていない。歩行に関心があるなら、本書で学んだ方が結果的に早道では?

 ま、残念ながら英語の本。

 でもレビューを読むと、日本語訳の本もあったみたい!英語の本で存在を知ったから知らなかった。日本語版で買えばよかった…。

ペリー 歩行分析―正常歩行と異常歩行

ペリー 歩行分析―正常歩行と異常歩行

  • 作者: Jacquelin Perry,Judith M. Burnfield,武田功,弓岡光徳,森彩子,村田伸,溝田勝彦
  • 出版社/メーカー: 医歯薬出版
  • 発売日: 2012/03
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る

 ま、変な日本語とかになっている部分もあるのし、レビューにある通り師匠の域には達していないようなので、英語版でいいかな。

歩行を知らなければ、クライアントの予後予測はできない

 歩行はできるだろうか?

 これは非常に大切な命題である。

 でも、これは正確に歩行を分析しなければ導き出せない答えだ。

 そして、この答えを導き出すことはクライアントの人生を大きく左右する。

 基本的な移動手段が決まってくるからだ。ミスの許されない分析だ。理学療法士がいて頼りっきりってのもねぇ。あなた自身も答えを持つべきだよね。それがチームだよね。

 だから作業療法士も一度がっつり勉強するに限るよ。

まとめ

 歩行について勉強すると、如何に今まで自分が歩行に対して適当だったかということがわかる。

 これ多分作業療法士ならわかるんじゃないかなぁ。理学療法士にとってはありえないかもだけど。

 でも、作業療法士の特に心身機能・構造レベルへの曖昧さは減らすべきだと思う。もちろんアプローチのベースは活動と参加レベルだけど、心身機能・構造レベルを正しく把握できずにまともなアプローチなんてできるわけないと思ってたほうが良いよね。

 作業療法学生さんも理学療法学生と情報共有して、どういう勉強すべきかを知って、独学ででも(あるいはPTの教員に質問してでも)勉強を進めておいたほうが今後の為になると思うよ。

 ほな、また。OOKINI!

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