雑記

理学・作業療法士はスペシャリストかジェネラリストのどちらを目指すべきか?

 こんにちは。作業療法士の「なかの」です。

 先日、某理学療法士さんのブログでこのテーマが書かれていたので乗っかりたいと思う。

 多くの理学療法士、作業療法士にとって自らの方向性を定めるにあたって重要な問題だと思ったからだ。

 今回書く内容はどちらが正解で、どちらが間違いというものではない。ボクは、各人が持つ役割によってスペシャリストを目指すべきか、ジェネラリストを目指すべきかが変わると思っているからだ。

 今回は、あなたがどちらを目指すべきかについて書きたい。

スペシャリストとは?ジェネラリストとは?

 ボク達の職能において、スペシャリスト、ジェネラリストとは何か?

 まずはそこをハッキリさせておかなければならないだろう。

 大まかな定義は、広く様々な分野に精通している事がジェネラリスト、一つの分野に特化し飛び抜けて精通しているのがスペシャリストである。

 ボク達の場合、この「分野」を分けるのが難しい。

 『疾患別』『治療法別』など様々な分け方ができるし、1つの分野の広さどの程度に設定するかも難しい。

 作業療法士の場合、大まかに以下のように分類されている。

  1. 身体障害
  2. 精神障害
  3. 発達障害
  4. 老年期障害

 しかし、この広さでは『スペシャリスト』を目指すには難しい。

 身体障害分野であれば、せめて『中枢神経系疾患』『整形外科系疾患』に分けなければいけない。作業療法士なら整形外科の中でも『手の外科』はより限定的な表現だろう。

 中枢神経にしても、『脳血管疾患』と『脊髄損傷』では違うだろうし。

 なので、どこを目指すか?は各療法士に任せられるが、あまりに広いとそれはもはやスペシャリストではないということは知っておかなければならないだろう。

 ジェネラリストに関しては、分かりやすい。『分野別』『疾患別』『治療法別』どのような分け方をしたとしても、それぞれの分野、疾患、治療法に対して精通すれば良いのだ。

スペシャリストかジェネラリストのどちらを目指すべきか?

 スペシャリストかジェネラリストのどちらを目指すべきかは、冒頭から書いているように自分の持つ役割によって変わると思っている。

 その役割とは?

 それは自分の属する所属先や、所属先で求められている役割などによって変わるのが役割だ。

 例えば、ボクが来年設立する訪問看護ステーションは包括的に利用者を得ていく予定である。身体障害も精神障害も、大人も子どもも、だ。

 だから、それら全てをまとめる役割を任されるボクはジェネラリストであるべきだ。

 どのような対象者を担当するセラピストや看護師にもアドバイスができる立場にある方が便利だからだ。

 では、スペシャリストは?

 それは一つの分野に属するクライアントの治療効果を最大限高める役割だろう。

 〇〇専門病院や、〇〇専門病棟など担当をしていて、その分野に属するクライアントの治療効果を最大限高める事が役割であればスペシャリストを目指した方が良いだろう。

 そして、もう一つ重要なポイントが「自分の興味」だ。

 役割は変えることができる。しかし、自分の興味を変えることは難しい。興味のない分野にも精通しなければいけないのは苦痛だし、その苦痛に耐えてまで専門病院などに務めることも無いだろう。

 『特定の何かに特化して突き詰めたい』という欲求があるならスペシャリストを選べばいいし、『理学療法や作業療法を包括的に捉えて、広く様々な分野に精通したい』と思えばジェネラリストを目指し、その先で役割を見つければ良い。

スペシャリスト・ジェネラリストのメリット・デメリット

 では、これらどちらかを目指すことによってメリット・デメリットはあるだろうか。

 スペシャリストを目指せば、ジェネラリストのように様々な分野に精通することはできないが、ジェネラリストを目指せばスペシャリストのように特定の分野に特化したずば抜けた知識と技術を得ることは出来ない。

 体操競技に例えると分かりやすい。

 男子日本代表チームを見てみよう。白井健三選手は自身の名前が付く技を3つも持つほどの床のスペシャリストだ。床では内村航平選手も白井選手を超えることはできないだろう。

 他の競技にも数名のスペシャリストが居るから体操日本代表チームは強い。

 しかし、内村航平選手のようにオールマイティに点数を稼げる選手も居る。(※内村選手の場合は特別でオールマイティに点数を伸ばせ、且つ鉄棒は特別に点数を伸ばせるというスペシャリストの気質もある。)

 全てのベースアップをすることができると、世界で一番のオールマイティになるのだ。(※個人総合1位ってのがその称号だろう。)

 白井選手は内村選手になれないし、しかし内村選手も白井選手になれない。それをチームで補い合うのだ。上手くチームを組めているから今の日本代表チーム強いのだ。

 こればかりはメリット・デメリットで考えるというよりは、向き不向き、興味の有無で選ぶべきものなのだろう。

 新人はまずジェネラリストを、そしてその後スペシャリストを…という考えもあるようだが、ボクはそう思わない。スペシャリストを目指すなら一時も惜しまず専門分野への知見を拡げるべきだし、他の分野の知見を拡げる時間が勿体ないからだ。

 だからと言ってジェネラリストを目指してしまったらスペシャリストを目指すには手遅れか?というとそうでも無いと思っている。矛盾しているようだが、手遅れではない。

 人の興味というのは気まぐれなもんで移り変わる。その興味に従って動くのが一番効率的なのだ。

 そして、一つの専門分野が全く別の分野に使えないわけではないってのがボクらの業界である。

 どちらを目指したほうが得とか損とか考えるのではなく、今自分は何に興味があるかを把握し、その興味が飽きるまで突き進めば良いのではないだろうか。その結果、一つの興味が果てなければスペシャリストだし、コロコロと興味が変わる人はジェネラリストを目指せば良いのだ。

 ちなみに、ボクは典型的なジェネラリスト体質。だから、今の状態がとても心地良い。色んな分野の先生の話を聞きたいし本を読みたい。それはボクの個性だからそれに従った役割を担っているのだと思っている。

まとめ

 いかがだったろうか?

 ボクはスペシャリスト・ジェネラリスト論争?笑に終止符をうつ積りでこのエントリーを書いたがもしかしたら異論もあるかもしれない。

 もし良かったらその異論をご連絡頂ければ再度考えてみたいと思う。

 スペシャリスト・ジェネラリストを最初の段階でどちらを目指すべきかは分からない。結果どちらを目指すべき気質なのかがわかってくるだろう。

 しかし、一つの興味に邁進している段階では全ての人がスペシャリストを目指すべきだ。その興味が無くなるまで。

 興味が付きない分野があればその分野のスペシャリストを目指せば良いし、興味が変わるならその都度その分野のスペシャリストを目指せばいい。その結果ジェネラリストとなっていくだろう。

 ボクなんかは一度現場から離れて戻るというトンデモなジェネラリストである。笑

 でも、ジェネラリスト目指すなら業界関連知識だけでなく、様々な分野にも精通したいと思うものだ。業界はどちらかと言えばスペシャリストが多いように思うが、ボクのようなトンデモジェネラリストが増えても面白いんじゃないかなぁとちょっと思う。

ジェネラリスト参考書籍

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)

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スペシャリスト参考書籍

代打の神様: ただひと振りに生きる

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