医療・介護・福祉

訪問看護ステーションの理想と現実の乖離から療法士の今後を考える

 こんにちは。作業療法士の「なかの」です。

 訪問看護ステーション設立に向けて色々調べるのは良いことだ。

 ボクが現場を離れてからのブランクを埋める意味でも、とても価値のある作業をしていると思っている。

 国の政策や動向、目指しているプランなどを知ることは、自分がこれからどう考え、どう行動していくかが明確になる。

 また、その国の動きの中でボク達理学療法士・作業療法士がどのように関わり、結果を出していくべきか?というのも見えてくるのだ。

 「ユーも訪問看護ステーションしちゃいなよ?」って言いたくなるくらい価値のあることだ。

 さて、本日は訪問看護ステーションの今後の在り方と現状の乖離について書こうと思う。

今後の訪問看護ステーションの在り方とは?

 現在、国は訪問看護ステーションの『機能強化型訪問看護ステーション』化を推進している。

 機能強化型訪問看護ステーションと認められる要件は以下の通り。

■機能強化型訪問看護管理療養費1

  1. 常勤看護師7名以上の設置
  2. 24時間対応体制加算届出済み
  3. ターミナルケア療養費(又は加算)の算定数が20回/年以上
  4. 指定されている重度利用者が10名/月以上
  5. 居宅介護支援事業所を併設し、一定程度以上の介護サービス計画を行っている
  6. 地域住民等に対する情報提供や相談、人材育成のための研修を実施していることが望ましい

■機能強化型訪問看護管理療養費2

  1. 常勤看護師5名以上の設置
  2. 24時間対応体制加算届出済み
  3. ターミナルケア療養費(又は加算)の算定数が15回/年以上
  4. 指定されている重度利用者が7名/月以上
  5. 居宅介護支援事業所を併設し、一定程度以上の介護サービス計画を行っている
  6. 地域住民等に対する情報提供や相談、人材育成のための研修を実施していることが望ましい

 とまぁ、かなり厳しい条件がかせられているこの機能強化型訪問看護ステーションだが、平成26年4月時点での届出数が252件とまだまだ少ないのが現状だ。条件が厳しいので分からないではない。

 これら条件の意味するものとは何だろうか。

 国が医療から介護への移行を進めているのはご存知だろう。そうすると必然的に起こってくるのが重度利用者を在宅で介護するという状況である。そして、重度であれば重度であるほど、在宅での看取りも増える。

 国は、訪問看護ステーションに『看取り』を実施するように仕向けているわけだ。また、それに伴う『緩和ケア』も重要な役割としている。

 しかし平成26年4月時点で全国252件と、条件に当てはまる訪問看護ステーションは少なく、また目指さないことを宣言している訪問看護ステーションもあるほどである。

 国の移行と現状はかなり乖離があると言えるだろう。

理学療法士・作業療法士(学生)もこの流れに沿って行動すべし!

 理学療法士・作業療法士の業界でも、医療から介護へという流れはある。そしてボク達はそれに対応しなければならない。

 1年目から訪問看護ステーションで働く療法士も増えてくるだろう。

 これから病院では充分な時間をかけてリハビリテーションを行うことはできない。場所が病院から在宅へと変わっていくだろう。

 そして、ボク達は在宅で、より重症度の高い利用者のリハビリテーションを担当する覚悟をしておく必要があるだろう。

 恐らく機能強化型訪問看護ステーションが担当する重度利用者の多くは末期がん患者だろう。

 がんのリハビリテーションに関しては近年、研修を受けている前提で加算できるようになり、今後も病院で働く療法士はこの研修を受ける傾向になるだろう。

 しかし、在宅で働く療法士はこのような研修を受ける機会は少ないだろう。1施設4名までで8万円と中々高価な研修だからだ。規模の小さな訪問看護ステーションでは中々(しかも加算に関係ない部分で)出してもらえないだろう。

 だから、がんのリハビリテーションについては今から積極的に学んでおく必要があると考えられる。

 この他にも、ボク達が対策をうっていかないといけないことは沢山あるが、最低でもこの辺は抑えておいた方が良いだろう。

まとめ

 最近の国の動向を見ていると、本気さが伝わってくる。危機感がそうさせているのだろう。ここまで医療費がかさんでくると仕方ない。

 2025年のタイミングで、どれだけ医療費を削減できているかがこの国を最低限今の水準にキープするために必要な鍵となる。

 そして、国はその為には手段を厭わないとまで言えるくらい本気で動いてきている。

 今ボーッと過ごしていたら、10年後職を失っていてもおかしくないだろう。

 あなたはこの流れに逆らって飲み込まれるか、それともこの流れを波にしてスイスイと乗って行きたいか。もちろん後者だろう。

 この流れに沿うセラピストになることが、ボク達が生き残る、あるいはこれからの訪問看護ステーションが生き残る術なのだろう。

P.S. どうでもいい事だけど…

 健康診断の結果から酒を控えることにしたボクは、夜を何して過ごすべきか考えた結果、英語の勉強時間にしようと思った。

 んで、吉備国際大学の京極先生が英語学習の為の作業療法の書籍としてオススメされていたKindle版でポチった。京極先生曰く、これを辞書なしで読めるようになったら他の書籍や論文にもある程度対応できるだろう…と。

 さてさて、どこまで読めることやら…。

Introduction to Occupational Therapy, 4e

Introduction to Occupational Therapy, 4e

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします