心理・コミュニケーション
thumbnail

理学療法士・作業療法士のクライアントに対する態度の在り方について

 こんにちは。作業療法士の「なかの」です。

 最近アドラー心理学を再学習中で、改めて面白いなぁと感じている今日このごろである。

 是非、あなたにもアドラー心理学に触れてほしいと思う。

 さて、本日はそのアドラー心理学から学んだ、療法士がクライアントと向き合う際の態度について書きたいと思う。

 ボクのような若輩者がこうあるべきだ!なんて言うつもりはない。ただ、こういう態度で望むことができれば治療効果にも反映されるのではないかと思う次第だ。

クライアントを下に見るようなことはしていないだろうか?

 あなたはクライアントにとって先生である場合が多いだろう。先生と呼ばれるし、あなたもクライアントを患者として見ているだろう。

 別に先生が偉くて、患者が下なわけではない。また、アドラー心理学では年齢が上だから人間としても上であり、年齢が下だから人間としても下だとは考えない。

 人と人とは横の関係であり、上も下もないと考えるのだ。

 しかし、現場を見てみよう。意識的にか無意識的にか、あるいは自分か他人かは置いておいて以下のような場面に出くわしたことはないだろうか。

  • 〇〇さんってかわいいよね
  • 〇〇さんって意外とすごいよね
  • 〇〇さんってほんとに嫌味だよね

 クライアントの噂話なんてどの職場にもあるだろう。しかし、これらの噂話がある時点でクライアントと横の関係が築けていない事がわかる。

 どれも下に見てしまっているからこそ現れる言葉だろう。

 ボク達は意識的に(あるいは無意識的にも)クライアントを下に見ていないか常にチェックする必要があるだろう。

理想的な関係においてあるべき態度

 では、クライアントと横の関係ができている状態とはどのような状態だろうか。

 これは子育てや職場の人材育成でも同じことが言えるので子育て中の方や部下がいらっしゃる方にも是非参考にしてもらいたい態度である。

1.褒めない

 褒めるとは上の立場から下の立場の者へ行う者である。親から子、上司から部下へ。褒めるとは人間関係が縦になっている証拠だ。

 つまり、褒めるということは相手を下の立場だと判断している証拠である。

2.叱らない

 こちらも上の立場の者が下の立場の者に対する態度だ。さすがに療法士がクライアントを叱ることはないだろうが、療法士から実習中の学生などにも同じことが言えるだろう。

 また、叱るとは言わなくとも「叱咤激励」をするケースもあるかもしれない。クライアントを暗に下の立場であるという証拠になる。

 叱る、激励するなどは上の立場の者がとる態度だ。

3.勇気づける

 ボク達が療法士として、あるいは学生への態度として望ましいのは「勇気づける」ことである。

 勇気づけとは具体的にどのような状況を言うのだろうか。

 岸見先生の著書「アドラー心理学入門」では以下のように解説されている。

 どうすれば、あるいは、どういえば勇気づけになるかは、人によって、あるいは、状況によって違いますから、公式的にこれが勇気づけになるというのは不可能ですが、原則的にいえば次のようになります。

 ほめるのとは違って、すなわち、評価するのではなく、喜びを共有すること、自分の気持ちを伝えることは勇気づけになります。「ありがとう」とか「嬉しかった」とか「助かった」と言ってみます。

アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)

アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)

 言葉には「I(アイ)メッセージ」と「You(ユー)メッセージ」がある。

 アイメッセージとは「私が〇〇だ、私が〇〇した」というように「私」を主語としたメッセージの事を言い、反対にユーメッセージとは「あなたは〇〇だ、あなたが〇〇した」というように相手を主語としたメッセージである。

 で、勇気づけとは「アイメッセージ」による言葉がけであるということだ。

戦略的に取り組むことではない

 ここで挙げた態度は、クライアントあるいは学生、又は子どもや部下を手なづけたり、言うことを聞かせたりする為に行うべきものではない。

 これは一種の不正利用だと思う。

 横の関係を意識していたら、自然とできることであり、戦略的に取り組むべきことではない。

 しかし、「褒めない」「叱らない」というのを意識することは重要かもしれない。それを意識することで横の関係とはどのようなものかを意識できるからだ。

 クライアントや学生との関係性を良好にし、治療効果も上げるためにまずは意識することからはじめてみてはいかがだろうか。

まとめ

 ボク達は、知らない間に横柄になっていたり、上から目線になっていたりする。それはあえて気をつけなければいつのまにかそうなってしまう。

 最速で21歳の頃から目上のクライアントに先生と呼ばれ、自分より年上の後輩から先生と呼ばれ、そんな積りはなくても鼻がどんどん高くなってしまう。

 人は言葉で洗脳される。先生と呼ばれるのは一種の洗脳だ。洗脳されないためにはボク達のあるべき態度を常に意識しておく必要がある。

 まずはクライアントの態度を見つめなおすところからはじめてみてはいかがだろうか。

 あ、アドラー心理学についてもっと知りたければ以下の書籍で。

個人心理学講義―生きることの科学 (Adlerian Books)

個人心理学講義―生きることの科学 (Adlerian Books)

 この書籍は先に紹介したアドラー心理学入門の引用元として多く使われている書籍だから是非とも読んでみて欲しい。ボクは先ほど読み終わった。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします