心理・コミュニケーション
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グループダイナミクスの作用を理学療法・作業療法に活かさない手はない

 こんにちは。作業療法士の「なかの」です。

 またまた、フルマラソンを走ったことで気付いたことの続きだ。でも、きっとこれが最後。宜しくどうぞ。

 さて、何を気付いたかというと「ボクが完走できた理由」についてである。

 残念ながらかなりの練習不足で6時間半もかかったのが現状だ。また、関節に炎症が起こり、筋疲労も相当のものだった。

 減量も思うように進まなかったし、筋力アップも思うように進まなかった。しかし、何とか途中リタイアすることなく完走できた。

 何故か。それはグループダイナミクスの作用があったからだろうと思っている。

 理由はもう一つ。足を痛める25キロ位まではビックリするくらいのペースで走れた。これもグループダイナミクスの作用があったのだと思われる。

不可能を可能にする作用をもたらすグループダイナミクス

 グループダイナミクスとは何か。知らない人はいないだろうが、一応簡潔な説明を。

 集団生活や集団活動において、その集団ならびに集団内メンバーの行動特性を規定している諸法則や諸要因を科学的に分析、研究する分野。特に社会心理学上で問題となっている概念で、場理論を基礎としつつ、産業や教育分野で広く実践的に応用されている。(引用元:コトバンクさん)

 日本語にすると、集団力動と訳される。集団によって働く力のことだ。集団スポートなどでしばしばこの働きを見るシーンがある。わかり易い例では、『赤信号みんなで渡れば怖くない』だろうか。

 1人では躊躇してしまう、1人ではパフォーマンスが発揮できない、1人では楽しめない事も、集団であることにより可能になる働きの事だ。

 詳しくは下記の書籍が分かりやすかった。

グループ・ダイナミックス --集団と群集の心理学

グループ・ダイナミックス –集団と群集の心理学

グループダイナミクスを理学療法・作業療法に活かす!

 集団作業療法は以前からあった。しかし、それはグループダイナミクスを活かした形と言えただろうか。それには疑問が残る。

 ボクは今回、フルマラソンを走り、他の参加者と競うわけではないが、1人では不可能と思える距離を走り、1人だったらめげてしまっているだろう痛みに耐えた。

 これはまさしくグループダイナミクスの作用によるものだろう。

 このグループダイナミクスによる働きを上手くクライアントへのアプローチに使えないものだろうかと思う。

 ぱっと思いつく例であれば、『競争』『協業』『相互支援』の要素を提供する活動にいれることができればクライアントの本来持つ力を引き出せるのではないかと思うのだ。

 医療現場においては点数や人数の縛りがあるから中々難しいかもしれないが、デイサービスなど介護保険関連サービスにおいてはこの視点を持つと良いのではないだろうか。

グループダイナミクスのデメリット

 もちろん、このグループダイナミクスは人の行動を良い方向にだけ推し進めるものではないことは注意しなければならないだろう。

 この働きにより、集団による犯罪も引き起こすことは既に知られていることである。大学の研究で「囚人と刑務官役」に分けた研究などは知っている人も多いのではないだろうか。

 いやいや、クライアントが犯罪に走ることを心配しているわけではない。クライアントが頑張り過ぎて体調不良をきたしたり、怪我をしたり、痛みを悪化させたりする心配がある。

 グループダイナミクスの作用を活かした集団でのアプローチを行う場合には、個別アプローチの際以上に気をつける必要がある。

まとめ

 ま、理学療法士・作業療法士各人にとっては当たり前の話かもしれない。

 しかし、実際にグループダイナミクスの作用を活かせているセラピストは少ないのではないだろうか。

 是非、ご自身のセラピーに活かせる部分は無いか考えてみて欲しい。

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