実習・国家試験対策

作業療法学生が評価すべき「活動」と「参加」のこと

 昨日、某養成校に通う学生さんから質問メールが届きましたのでブログにて回答しようと思う。

 この学生さんは、精神科領域へ実習へ行かれ、ICFでまとめる際の「活動」と「参加」のことがよく分からないとのことだった。

 本来はその実習先のスーパーバイザーが答えて問題解決しているはずなのに、何故ボクが答えることになるのか全く意味不明だが…。

 この学生さんはスーパーバイザーから(かなり悪質な)パワハラを受けておられ、質問どころではなかったのだろう。

 もちろんボクは学生さん側からしかお話を伺ってませんので、実際の所はわかりません。ただ、このような基礎的なことも教えずに嫌味だけ言うなんて絶対間違ってる。

 黙れ!と言われても黙りません。ボクは今「花咲舞」のようにお言葉を返したい気持ちでいっぱいだから。

 さて、そんなことは置いておいて、今日は学生さんが実習で「活動」と「参加」をどのように評価すべきかについて書きたいと思う。

活動とは?

 そもそも活動とは?参加とは?いやいや、ICFって何やねん??って方も少なくないのではないかと思う。

 なので、まずICFをボクなりに定義してみよう。

 ICFは個々人の健康カルテのようなものだと思っている。健全な生活が送れているかどうかのチェックリストだ。

 その中の「活動」とは何だろう。これは作業療法の「作業」の事である。

 作業とは日本語訳で「Occupation」が語源であることはご存知だろう。Occupationを直訳すると「占める」と訳される。

 占めるとは何を?その答えは「時間」である。

 あなたの時間を占めているものこそ「活動」なのである。

活動の評価とは?

 では、その活動を評価するとは何か?

 あなたの時間(人生・生活)は何によって占められているか?その時間は健全かどうか?を評価するのが活動の評価である。

 だから、先ずすべきは24時間を何によって占められているか?を確認する作業だ。

 ボクが臨床に居た頃は以下の本を参考にしていた。

脳性まひ児の24時間姿勢ケア―The Chailey Approach to Postural Management

脳性まひ児の24時間姿勢ケア―The Chailey Approach to Postural Management

  • 作者: E.P. Teresa,M.C. Sandy,M.M. Catharine,M.G. Elizabeth,今川忠男
  • 出版社/メーカー: 三輪書店
  • 発売日: 2006/05/01
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 クライアントの24時間の過ごし方と過ごしている環境、関わる人間を円グラフにプロットしていく作業である。

 上記の書籍は脳性麻痺児の…とあるが、どのようなクライアントにも応用できる話なので一読されることをオススメする。

 その後はその活動ごとの質を確認する。例えば食事や整容動作などのADLやAPDLなどがどうかを確認する。現状や病状から、予後予測までを行うのが活動評価の目的である。

参加とは?

 ここまで読んでいただいた方は、「活動」にその人の評価の大半が含まれ、参加に分類するものは何か?と疑問に思われたかもしれない。

 明確にこれが「活動」で、これは「参加」という住み分けの規定がないから迷ってしまうのだが、ボクは以下のように分類している。

 それはクライアントの活動の中で「役割」のある活動が「参加」だとしている。

 クライアントの属性によって異なるが、例えば主婦という役割がある人であれば、家事活動は「参加」レベルだと判断する。会社の社長であれば仕事全般は「参加」レベルだと判断するという感じだ。

 「人は一人では生きていけない」とか言う人がいるが、それは人生の理である。例えば、誰とも関わりを持たず引きこもって生きていたとしても電気を利用していたら誰かの助けを借りていることになる。

 仮に24時間活動評価をして一つも役割が無いとしたら、それ自体が不健全であることが分かるだろう。

参加の評価とは?

 では参加の評価とはどのようにすれば良いだろうか?

 役割による他者への貢献と、その貢献を遂行する能力の健全具合を評価する。

 でだ、よく目標は「参加」レベルで立てようと言われると思う。でも、何故参加レベルで立てるべきなのだろうか。

 理由は簡単だ。

 人は他者への貢献をすることで幸せを感じる生き物であり、ボク達はクライアントの人生をハッピーにするために関わるからだ。

まとめ

 今回はICFの「活動」と「参加」を少し抽象的に解説してみた。

 抽象的にしたのは具体性はクライアントによって変わるからである。

 具体的な話に関しては2015年の後期から学校教育にも導入される予定の「生活行為向上マネジメント」を参考にされると良いかもしれない。

 先日学校教員を対象にした生活行為向上マネジメントの講習が行われた。これから特に作業療法士はこの生活行為向上マネジメントを中心に評価・治療することになるだろう。

 しかし、そのベースにはICFがあるので何かが変わるというわけではない。

 今回解説した「活動」と「参加」のことを念頭に置きながら、生活行為向上マネジメントを学んで頂ければ理解の促進に繋がると思う。

 是非とも実習での評価に活かしていただきたい。

P.S. これら評価に基き、レジュメを作成する方法と注意点はこ以下のリンク先をご参照ください。

理学療法・作業療法実習中の学生が事例報告のレジュメ作成法と注意点

事例で学ぶ生活行為向上マネジメント

事例で学ぶ生活行為向上マネジメント

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