予防医学
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日本経済新聞の理学療法士飽和に関する記事を受けての感想

 2015年9月17日の日本経済新聞、朝刊にて歯科医院の飽和状態に関する記事が掲載された。

 その中に、歯科医院だけでなく理学療法士も飽和状態になるという指摘がされていた。以下本文より抜粋。

 リハビリテーションを指導する理学療法士も競争激化が懸念される。高齢化を見越して養成する専門学校や大学の設置規制を緩和したところ00年に年約3千人だった国家試験合格者は13年に1万人を突破した。

 現場ではすでに過剰感がにじむ。都内の総合病院は今春、若干名の募集に40人超の応募があった。リハビリに詳しい日下隆一仏教大教授は「このままのペースだと25~30年にも飽和状態になる可能性がある」。さほど日常生活に支障がない、老化に伴う骨の変形なのに長期間リハビリするような弊害も指摘される。

 医療界では「供給が需要を生む」との言葉がある。サービスの提供者が診療内容を決め、患者側はそれを受け入れざるを得ない。豊富な人材供給は手厚い医療体制に必要な半面、不要な治療を生み出したり、無駄な支出につながったりする土壌にもなる。

 要するに、理学療法士が増えすぎることにより、クライアント側が不要なサービス(治療)を受ける羽目になるのではないか?という心配がされているわけだ。

 正しい心配である。しかし、そんなことは今更感満載である。

 また、この関連記事で社会面には以下のように書かれていた。

 日本理学療法士協会の半田一登会長は「高齢者が要介護状態になるのを防ぐ手助けや、手薄だった働く現役世代を支えることを重視していく」

 要するに予防医療においても関わっていくという話である。

 ボクの考えていたことは間違っていないようである。今後訪れる療法士飽和時代において、ボク達ができる対応とは何なのか?

 再度考えてみたいと思う。

療法士飽和時代に訪れる悲劇とは?

 療法士の飽和時代を予測する上で最も簡単な方法とは何だろうか?

 それは、他業種の飽和状態から推測することである。

 では、既に飽和し衰退している業界とは?

 Webサイト制作業者などはどうだろうか。

 インターネットが世に出始め、徐々に浸透するに連れて企業がWebサイトを持つことが当たり前になった。通信速度が早くなるに連れて、その規模はどんどん大きくなり、当時大枚をはたいて作ってもらっていたWebサイトが今では恐ろしいほど安価で作ってもらえるようになった。

 ホリエモンが学生時代に手がけていた事業はまさしくこのWebサイト制作だったそうだ。

 Webサイト制作業界は療法士業界と違い、驚くべきスピードで成長した業界だ。だから衰退も療法士業界よりも早かった。

 今からWebサイト制作業を手がけても完全に手遅れで生業とするのは難しいだろう。

 つまり、5〜10年後からセラピストを目指す人にとっては「手遅れ感」満載の業界となっていると予測される。

 では、今のWebサイト制作業界はどうなっているだろう。

 「安値競争」「質重視」「ターゲッティング」「企業から個人へ」「廃業(転業)」「自主製作」

 これらは今のWeb制作業界に当てはまるキーワードではないだろうか。

 業者は安価で質の高いWebサイト制作を強いられる。個人がどんどん参入して企業単位では成り立たなくなっている。また、業種や商品などに特化した得意分野を持つ製作者は生き残り、それ以外は廃業(又は転業)に追い込まれているのではないだろうか。

 これに似た未来が療法士各人にも訪れることが予測される。

療法士飽和時代を生き残るために…

 前述のWebサイト業界を見ると、ボク達が生き残る為のキーワードが見え隠れしている。

 安値競争。ボク達の業界は国でその価格が設定されているので、競合他社と価格競争することは無いが、国からはその点数がどんどん下げられていることは既に分かっていることである。

 質重視。これからはセラピストの質がどんどん問われていくだろう。既に導入されている病院・施設もあると思うが指名制なども一般的になるかもしれない。成長することを諦めたセラピストから順に淘汰される時代が遅からずやってくる事だろう。

 企業から個人へ。「病院所属」から「個人事業主」としてのセラピストが増える事も想定される。病院はより質の高いセラピストを「雇用」という形ではなく「委託」という形で求めるかもしれない。これは病院だけでなく、資金力のあるクライアントは直接セラピストと「契約」を結ぶという形もありうるだろう。

 これらを踏まえて、ボク達が今後生き残っていくためにはどのような能力が必要とされるだろうか。

療法士飽和時代を生き抜くセラピストに必要とされる能力とは?

 知識と技術が豊富であるということは、大前提である。それは「これから」ではなく「昔から」必要なものだ。

 では、これからは?

 それはクライアントや病院への「プレゼンテーション能力」ではないだろうか。

 ボクにはこれだけの実績があり、これだけ多くのクライアントから評価されている。

 ボクの給料は〇〇円で、ボクに依頼するのはお得だよ!というメッセージをセラピスト自身が発信しなくてはいけない時代がくるとボクは予測している。

 つまり、流行り言葉で言うところの「セルフブランディング」だ。

 セルフブランディングができているかどうか?によって、クライアントなり病院はあなたを選ぶか選ばないかを決める。

 そもそもメッセージを発信していることが大前提にはなるが、セルフブランディングできている人から選ばれる時代になっていくのではないだろうか。

まとめ

 最近では、ブログでメッセージを発信しているセラピストが増えたのは紛れも無い事実である。

 療法士業界のコーチングで有名な鯨岡さんがこの間YouTuberセラピストが増えたとおっしゃっていたが、メッセージを発信しているセラピストが増えている。

 これまではメッセージを発信しているセラピストが少なかったから発信したもの勝ちであったが、これからは違う。

 質が重視される時代が、もう目の前に迫っていると言えるだろう。

 セルフブランディングという意識を持ったメッセージの発信を継続することにこれからの時代を生き残れるかどうかがかかっていると言っても過言ではないだろう。

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