起業・経営
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理学・作業療法士の保険外診療(自由診療)での開業についての疑問

 ボクは現在、健常者を対象に「整体院」という形で開業している。

 で、ボクが提供しているメインのサービスは整体(骨盤矯正)であり、作業療法士ではあるが、作業療法は提供していないし、「作業療法士が施術!」などという形での宣伝もしていない。ボクの肩書を作業療法士としている程度にとどめている。

 また、医療行為を提供している店ではないとも明記しているので、グレーゾーンなどと言われるが、法的にも判例的にも問題のない状況で開業している。

 さて、今回問題にしたいのは対象が障害者で保険外診療(自由診療)しているケースである。

 このケースは違法なのか?ということについて考えてみたい。

理学療法士協会が発表した声明より

 今年(2015年)の1月に理学療法士協会は以下の様な発表をしている。

 保険適用外の理学療法士活動に関する本会の見解

 最近、理学療法士が施術所、患者宅等において脳卒中後遺症患者、腰痛・頸肩腕障害患者等に対し、医療保険、介護保険を利用せず、理学療法を実施する行為を宣伝したホームページが見受けられます。また、各地から理学療法士による違反行為としての指摘を受けております。

 身分法上は、「理学療法士とは、厚労大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下、理学療法を行うことを業とする者をいう。」となっています。したがって、理学療法士が医師の指示を得ずに障害のある者に対し、理学療法を提供し、業とすることは違反行為となります。

 本会としましては、理学療法士の「開業権」及び「開業」については、現行法上、全く認められるものではないとの見解に立っています。

 ただし、身体に障害のない方々への、予防目的の運動指導は医師法、理学療法士及び作業療法士法等に抵触しませんが、事故あるときには、他の法的責任が免除されることはありません。医師とのしっかりとした連携の上で、より安全で効果的な運動指導を行うことが求められます。

 会員諸氏の真摯な行動を強く要望します。(引用元:日本理学療法士協会

 つまり、いくら保険外診療であっても、理学療法士として理学療法を提供することは違法であるという見解だ。

 確かに法律に則って考えればその通りだとボクも思う。

理学療法や作業療法を提供していると言わなければOKか?

 これは具体的に判例があるか知らないが、理学療法・作業療法というワードを使わなければ大丈夫なのだろうか。

 これはかなりグレーゾーンと言わざるを得ないが、法律の文面だけ見れば大丈夫なのかなぁ…という感じである。

 理学療法士とか、作業療法士とか、リハビリテーションとか、そういう紛らわしいワードもダメだと思う。

 脳卒中後片麻痺者に対する生活指導整体とか?

 感覚的にはかなりグレーゾーンだ。障害者を対象にした時点で医療類似行為でないと言っても、医療類似行為だと言われかねない。

 このエントリーを執筆するに当たり、現在保険外診療を行っている事業所や事業者のWebサイトをいくつか覗いてみたが、かなりグレーだと言わざるを得ない。

 では、どのようにすれば自由診療でもグレーにならないだろうか。

医師と顧問契約を結ぶ

 法律の文面に則り、「医師の指示の下」であればグレーゾーンではなく、全くのホワイトで行えるだろう。

 週に1回来てもらったり、あるいは契約している医師の病院を受診してもらい、指示箋を書いてもらえば良いのではないだろうか。

 医療保険や介護保険を使うわけではないから、しっかりとした「処方箋」という形でなくても良いのではないか?とボクは勝手に考えるが、医師が指示を出したという証明があれば理学療法士・作業療法士が理学療法・作業療法を保険の範囲を超えた所で提供しても問題ないのではないかと思う。

 もちろん、簡単なことではないかもしれないが、医師だって見返りがあるわけだし、ボク達に信頼できるだけの実績や誠実さがあれば可能なことなのではないかと考える。

まとめ

 ボク達には開業権が与えられていない。だから、専門性を活かして他業種として働くか、保険の枠組みの中で起業するかしかない。

 ボクは、この部分に関して今後働きかけていきたいと思うが、現状で障害者に対して理学療法・作業療法を提供したければやはり医師の指示をもらうというプロセスを組み込むのが妥当だろう。

 もちろん、名称や関連用語を用いずにやるってのも一つの手だとは思うが、やはりグレーゾーンだ。真っ当な商売とは言いがたい。

 現状で保険外診療をしたければ、制度をしっかりと勉強した上で、医師の指示をもらうというプロセスを取り入れる努力をして頂きたいと思う。

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