起業・経営
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経営者目線を持った理学療法士・作業療法士になる為に必要な事とは?

 理学療法士・作業療法士はリハビリテーションの専門家である。だから、心身の状態を評価することや、心身の状態が日常生活に与えている悪影響、社会的な問題などを明確に評価できなくてはならない。

 しかしボク達は今後、起業していなくても病院や施設、企業などへ勤めているセラピストにも「経営者目線」が重要視されることになるだろう。

 どのような職場でも「売上」があって、黒字化出来ていなければ倒産するからであり、「赤字部門」は切り捨てられるからであるという、至極真っ当な経営の考えに基づき、部門ごとに黒字化を考えなければいけないからである。

 では、今後リハビリテーション部門は黒字化しやすい環境だろうか。答えはNOである。リハビリテーションにおける医療点数は若干ながら上がっているもののセラピスト一人あたりで計算すると大幅に減少しているのが現状のようだ。(参考:リハビリテーション医療費の推移とその関係要因の検討 ※PDFファイル)

 そんな中、ボク達にも病院を稼がせる、施設を稼がせる頭が必要になってくるのは当然だ。

 今回は、そんな経営者目線を持ったセラピストになるために必要なことをシェアしたいと思う。※ここでは、経営者目線を利益を最大化できる能力と定義しておこう。

経営者目線のあるセラピストを雇うメリット

 病院や施設経営者の目線になってみよう。

 部門の売上を考え、黒字化を考えられるセラピストを雇うと、必然的に病院や施設も潤うことになる。

 利益が出て喜ばない経営者はいないから、必然的に経営者目線のあるセラピストは経営者に好かれることだろう。

 利益を上げてくれるセラピストは経営者にとって喜ばしい存在である。しかし、経営者目線がなければ利益を上げられるセラピストにはなれないだろう。

 経営者目線を持ったセラピストを雇うことは当然ながら病院・施設側から見ると大きなメリットとなる。

経営者目線を持つセラピストになるために必要なこととは?

 では、経営者から喜ばれる経営者目線を持ったセラピストになるためにはどうすれば良いだろうか。

 一番は経営してみることが簡単だが、そういうわけにもいかない場合が多数だろうから、どのようにすれば経営者目線を養えるかを書いていきたいと思う。

 経営者目線を養うためにはまず、数字を把握するところから始まるとボクは思っている。

 利益とは売上ー支出によって算出される。

 だから、まずあなた自身の、そしてあなたの所属する部門の売上をしらなければならない。

 リハビリテーション部門においては、基本的にリハビリを行った回数に比例するので、部門の月間単位数、その内あなたが担当した単位数、に単価(1単位当たりの金額)を掛ければ売上は算出できる。

 支出は、基本的には人件費だろう。あなたの給料、部門全体の給料、社会保険料の合計が毎月病院から支出される。また物品購入や、研修参加費などが支給される場合はそれも支出になる。

 病院や施設は、あなたや、部門に一体どれだけのお金をかけてくれているのだろうか?それを知ることが大切である。

 また、支出はそれだけではない。施設維持費用や家賃などの一部もあなた方のために支払われているから、それも計算に入れなければならない。

 これらを加味して、あなたは一体どれだけの利益を病院や施設に献上できているだろうか。

 まずはそれらの数字を知るところからしか、経営者目線は身につかない。

利益は最大化できているか?

 人員を増やしたり、広告費を掛ければ売上は上がる。しかし、現状のシステムで黒字が最大化できているか?というのは経営者目線を養うのに必要な考えだ。

 例えばセラピスト毎の稼働率だ。1人が担当できるリハビリの数の何%が埋まっているだろうか。100%だったら人員を増やしてもいいが、7〜8割で人員が増えれば非効率である。

 現状のシステムを保ったまま利益を上げる他の方法はないだろうか。例えば自費診療を始めて患者を最後までフォローする体制づくりなどもそれに当たるだろう。

 また、無駄な支出を減らすことも黒字を最大化するためには必要だ。あなたにかかっているお金を最大限減らすためにはどうしたらいいだろうか?もちろん労働基準法の範囲で出来る限り支出を減らすにはどうすれば良いか?

 これらの考えを日常から持っておくと経営者目線は養われるだろう。

改善案を提案する

 数字を把握し、利益を最大化するための案があったとしても、それを実行しなければ利益最大化は起こらない。

 利益最大化が起こるのは実際に行動し、上手く行った時だけである。

 具体的には病院や施設によって違うだろうから、方法はまちまちだろうが、会議で発言するとか、会議での発言権のある上司に上申書を提出するとか色々あるだろう。

 案を出し、実際に変えてみて、その結果を評価するところまでいないと経営者目線は養われない。案を出すのはその最初の一歩である。

日常生活から経営者目線を養う!

 ボクはもはや癖になっているが、何故利益が出ているのか、人気のある店の特徴、共通点とはなんぞや?行列ができる理由は?リピート率が高まる要因とは?集客できる広告って?どのような言葉に人は動かされるか?どのような接客がお客を気持ちよくするのか?

 どこへ行っても1個や2個はヒントを得て帰ってきているような気がする。もはや病気である。

 けど、セラピストが日常において、待ちゆく人の姿勢や歩容、動作の分析をついついしてしまうように、経営感覚も日常的に養っていると自然に能力は高まってくる。

 儲かっている店がなぜ儲かっているのか?儲かっていない店は何故儲からないのか?だけでも考える癖をつけると経営者目線は自然と養われるだろう。

まとめ

 ボク達は患者を定量的に評価する癖が身についているが、経営を数字で見る癖はついていない。

 何故なら、それが本来の仕事ではないからだ。

 経営は、経営者の仕事であり、従業員は与えられた仕事を一生懸命、丁寧にこなすだけで良い。しかし、景気が不透明な世の中、医療を取り巻く環境、特にリハビリテーションを取り巻く環境が悪化する中、企業は経営者目線のある部下を欲しがるのは当然だ。

 その部門は、こいつに任せておけば良いという信頼を得られたら、経営者側はあなたを辞めさせないことに必死になるだろう。逆に、代わりのいくらでもきくセラピストの条件を良くすることはない。

 もちろん、ボク達の本業はリハビリテーションなわけだから、一番は患者に選ばれるセラピストになることが重要だが、病院や施設側からとっても必要とされるためには経営者目線を持つ、養うということは非常に重要なポイントであると思う。

 是非、あなたも経営という視点からお勤め先のリハビリテーション部門や、あなた自身の存在意義を考えてみて欲しい。

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