書評

動作分析力を上げたい理学・作業療法士が読むべき3冊の本

 動作分析とは?と聞かれてあなたはどう答えるだろうか?

 患者の動作を観察し、その原因を分析すること。

 間違いではないと思う。しかし、動作分析とは、言葉で表すほど簡単なものではないのは既にご存知だろう。

 ボクは予防派療法士として、整体サロンで働いているのでお客様の動作を事細かに分析することは少ない。まぁ、姿勢分析も動作分析の一部と捉えれば毎日行っているが…。

 しかし、静的な動作より、動的な動作の方が難しいだろう。

 臨床を離れて久しいが、動作分析はやっぱりまともに出来ないといけないなぁという自戒の念から、いつ以来かぶりに動作分析に対して真摯に取り組もうとしている。

 で、開いている書籍3冊のご紹介をここではしたいと思う。

動作分析 臨床活用講座

動作分析 臨床活用講座―バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践

動作分析 臨床活用講座―バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践

 1冊目は神奈川県立保健福祉大学の理学療法士さんが書かれているこれだ。

 この書籍をオススメする理由は以下の通り。

  • 動作分析の基本から応用まで全般的に網羅されている
  • 写真や図が多く理解しやすい
  • タイトル通り臨床でのシーンなども想定して書かれており、自分の現場に置き換えやすい
  • 基本動作の動作分析は数字の面からみてもかなり詳しい

 ボクは理学療法士ではなく、作業療法士であるためどちらかと言えば基本動作に疎い。しかしそんなボクでも理解できる言葉で書かれているので、特に新米療法士や出産・育児なででブランクのある療法士にはオススメである。

 応用動作のことまで書かれていたら、更にグッドだったが、さすがにそこまでは期待し過ぎだろう。苦笑

日常生活活動(ADL)―評価と支援の実際

日常生活活動(ADL)―評価と支援の実際

日常生活活動(ADL)―評価と支援の実際

 上の本の補足として、応用動作中心に書かれた本がこれである。5年以上前の書籍なので持っている方も多いのではないだろうか。

 ボクの経験上、この類の本は買ったけど全部読まずに本棚の肥やしになっているケースが多いのでもう一度引っ張りだしてみてほしい。笑

 疾患別に分けているのは便宜上仕方ないのかもしれないが、ボク個人としては嫌だなぁと思う点なのだが、日常生活の活動分析が詳細にされているのでオススメだ。

  • 応用動作の動作分析の視点が身につく
  • 基本的応用動作に関しては網羅されている
  • 数少ない応用動作分析の為の本である
  • 学生の教科書にしても良いくらいわかりやすい
  • 実際場面がイメージしやすい

 以上のような点でオススメだが、実際の患者は疾患で割り切れるほど画一的ではない。ご自身の担当患者ではどうか?という視点を持って読み進めてもらえたらと思う。

モーターコントロール

モーターコントロール原著第4版 理解が深まるDVDビデオ付―研究室から臨床実践へ

モーターコントロール原著第4版 理解が深まるDVDビデオ付―研究室から臨床実践へ

  • 作者: Anne Shumway-Cook,Marjorie H.Woollacott,高橋明(監訳)田中繁(監訳)
  • 出版社/メーカー: 医歯薬出版
  • 発売日: 2013/08/20
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る

 言わずと知れた運動制御理論に関する名著である。運動制御を知ることが、動作分析の視点を増やすことに繋がるのは容易に想像できるだろう。

 ボクも臨床に居た頃はこの本に何度もお世話になっている。

 しかし、そんな名著であるにも関わらず「買ったは良いけど、殆ど読めていない」という人が多いのではないだろうか。この手の本は小説と違い、必要な時に必要な所を読む的な要素が多いため仕方がないが、この本はひと通り読んだほうが良いと思う。

 で、上に挙げた本は原著第4版で、昨年発売された最新版である。ボクは第2版を持っていたが実家の本棚の肥やしになっている。笑

 最新版も時を見て読みたいと思っているが、今回オススメしたいのは初版本である。

モーターコントロール―運動制御の理論と臨床応用

モーターコントロール―運動制御の理論と臨床応用

 初版本をオススメする理由は、運動制御理論という途方も無い学問が一番コンパクトにまとまっているからである。

 改定される度に、新しい見解や理論が追加され、当然だがページ数はその度に増えている。

 最新版は704ページでDVD付きなのに比べて初版本は476ページである。初版はアマゾンでは中古のみではあるが、この手の本はどうせ汚くなるから、少々汚くても良いだろう。

 是非とも購入して頂きたい。

まとめ

 言うまでもなく、動作分析力を上げるためには治療技術を上げるのと同様実戦あるのみである。経験こそがあなたの能力を上げてくれるだろう。

 しかし、無闇矢鱈な経験は百害あって一利なしである。難しいことにトライする場合には特にその要素が顕著に現れる。

 理論無き所に、正しい実戦は現れない。

 頭でっかちになっては意味が無いが、その頭がなければ正しい行動は起こせない。

 その最初の部分をきちっと勉強しておくというのは非常に重要である。

 ボクはこの3冊で基礎を復習できたと思っている。是非あなたにも手にとって頂きたい書籍である。

追伸…オススメアプリ

 動作分析を助けてくれるオススメアプリがある。良かったら使ってみて欲しい。

参考エントリー:動作分析に最適!写真・動画の比較可能な無料iPadアプリ3つ

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