起業・経営

理学・作業療法士が起業するリスクについて

 理学療法士や作業療法士との会話において、ボクが整体院で起業しているというと「すごいですね!」という反応が圧倒的多数だ。

 更に、ありがたいことに結構稼いでいるというと、その反応は輪をかけたように大きくなる。

 でもこれは特にすごいことではなく、皆さんもやればできる程度のことしかやっていない。しかも、ボクは臨床経験が少ない状況で起業しているから、技術の面で言えばボクが起業した作業療法士歴6年目時点から考えると底辺であることが分かってもらえるだろう。

 だから、ボクは理学療法士・作業療法士はどんどん起業すれば良いと思っているし、ボクはその起業をどんどん支援していきたいと思っている。

 では、リスクはないか?

 答えはあるともないとも言える。

 今回は、理学療法士・作業療法士の起業におけるリスクについてお伝えしたいと思う。

リスクとは何か?

 そもそもリスクとは何なのだろうか。

 wikiによると以下のように定義されている。

 ある行動に伴って(あるいは行動しないことによって)、危険に遭う可能性や損をする可能性を意味する概念

 今回のお話で言えば、起業に伴って危険に遭う可能性や損をする可能性がリスクである。

 そして、ボクがもう1つお伝えしたいのは起業しないことによって危険に遭う可能性や損をする可能性である。

起業に伴うリスクとは?

 ボク達が起業することで危険に遭う可能性は殆ど無いだろう。誰かに命を狙われる可能性もないし、起業することで事故に遭う可能性もない。

 あるとするならば損をする可能性だ。

 これは、あるかもしれない。起業して経営に行き詰まれば、起業に使った資金や時間は損をするかもしれない。借金があればそのまま損になるし、従業員を雇っていたら従業員の生活に対する責任が損と感じるかもしれない。

 しかし、これは捉え方の問題である。勉強資金だと思って、次へのステップに変えられる人なら損にはならない。そして、多くの経営者はこのような考え方をしている。

 小さいものから大きなものまで、経営者は損をする覚悟を持たなければならない。そして、その損を受け入れる心構えも必要だ。

 ボク自身、ここまで大きな損はしていないが、小さな損は山ほどしている。無駄な経費を使ったことも沢山ある。しかし、それらは全て成長のためのステップであると捉えている。

起業しないことのリスク

 では、起業しないことによる損はあるか?

 それはあなたの一度しかない人生を無駄にする可能性だ。

 起業したいなぁ…でもなぁ…と躊躇しているうちにいつの間にか年を取り、定年を迎える。

 そして、後悔という損を被る。ボクにとってはこっちの方が大きなリスクだった。

 お金の損はまた稼げばいい。が、時間の損は取り戻せない。

 かの有名なケンタッキーフライドチキンが起業したのは60歳を過ぎてからだと言われている。なので、いつからでも初められないことはない。

 が、時間は限られている。

 楽しい時間は沢山あるに越したことはないだろう。

ボクが起業を選択した理由

 ボクは起業する時、決して裕福ではなかった。起業のための資金もギリギリで用意したレベルだ。

 だから、起業当初は一歩間違えばすぐに行き詰まるレベルでのスタートだった。

 その分、リスク管理は徹底した。世の中に絶対はないが、極力リスクが起こらないように色々計画した上でスタートしている。

 だから今があると言っても過言ではない。

 しかし、それもあくまで机上での計画だ。実際やったら上手く行くかどうかなんて分からない。が、ボクには上手く行くまでやり続けるという覚悟があった。

 そこには理由がある。

 それは、このリスクは誰が負うものか?という視点がボクにはあったからだと思っている。

 前述したリスクは全てあなた目線のリスクだ。

 じゃあ、ボクが起業して、上手く行かなければ誰がリスクを負うだろうか。

 それは、ボクの家族だったり、何よりボクが「心と身体の優しい扱い方」を教えないといけない人達がリスクを被る。

 ボクと出会わないことによって、心と身体を不健康にしか扱えないかもしれない。そして、その事が日本の医療費を切迫し、日本の未来がかなり悲観的なものになる。つまりは、国家的にリスクを負うことになるのだ。

 何をバカな、お前程度に何ができる。と思うかもしれない。しかし、ボクは真剣にそう思ってここまでやってきたし、これからもボクが途中で倒れるわけにはいかないと思っている。

 未来の子ども達により良い社会を継承するというボクのミッションを叶えなければ、未来の子ども達がリスクを負うことになる。

 ボクが起業して少々お金を損したり、時間を損したりするのとはわけが違う。

 もちろん、ボク一人でこんな大それたことができるとは思っていない。だから、ボクは一人でも多くの理学療法士・作業療法士が、更に多くの人達に「心と身体に優しくなれる為の活動」を行っていって欲しいと思っている。

 これは起業だけではない。既に障害をおってしまった方々やその家族に対しても必要なアプローチだ。

 これを成し遂げられないリスクと、目先の考えられるリスクのどちらが大きなリスクかを考えた結果ボクは起業することを選んだのだ。

まとめ

 理学療法士・作業療法士が起業するための準備とは?でも書いている通り、起業の出発点は問題意識である。

 どうしても解決しなければ我慢ならん問題があなたや、あなたの身の回りにあるから起業してその問題を解決するというところから出発する。

 だから、本来リスクとはその問題を解決できないことなのだ。

 もちろん、細かいリスクは沢山ある。臨床でも患者のリスク管理は一番の大切な仕事であるように、経営のリスク管理も一番の大切な仕事である。それなりの企業になると、普段ほとんど会うこともないのに顧問弁護士をつけているのはリスク管理の1つの手段だからだ。

 経営していく上では、そういう細かいリスク管理は山ほどやることがある。

 しかし、まだ起業していないあなたが考えるべきリスクとはそこにはない。

 あなたが抱える問題を解決できないリスクと、起業にかかるお金や時間のリスクを天秤にのせた結果が本当のリスクである。

 逆に言うと、解決できなくても損じゃないと思える程度の問題なら、そもそも起業は無理だ。

 今の社会が抱える大きな問題を共に解決していきたいと思うセラピストが居るなら是非連絡をよこして欲しい。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします