雑記

NHKスペシャルでの腰痛治療についての番組を見た感想

 2015年7月12日、夜21時よりNHKにて腰痛治療の特集が組まれていた。(参考:NHKさん)

 理学療法士・作業療法士の各人も見た人が多いのではないだろうか?

 認知作業療法研究会さんもここぞとばかりに、早々にfacebookで投稿されていました。笑

〈COT-NEWS〉No.018 みなさま,今放映中のNHKスペシャル見てますか? 脳のリハビリ〜認知行動療法で長年の慢性痛が改善する。 プログラム的には,CBT・運動・CBT・運動の繰り返しと自分自身に動きを”見える化”する事です。…

Posted by 認知作業療法研究会 on 2015年7月12日

 さて、今回はこの番組に対する予防という分野で働いているボクの意見をお伝えしたいと思う。

腰痛の原因の多くは心理的要因

 これは別に今に始まったことではなく、昔からそう言われていた。ボクが作業療法士になった10年以上前からそういう意見は普通にあったし、現状の腰痛を主訴とするお客様を見ていてもそう思う。

 だって、コリの具合と腰痛の訴えの具合が比例しないんだもん。

 このコリはマジでヤバい!ってお客様もあまり体感が無かったり、大したコリじゃ無いのになぁと感じるお客様でも毎回、腰が痛いと訴えられるお客様もいらっしゃる。

 このマインドを変えないとなぁと思う。

 しかし、今回の番組で紹介されていた「恐怖」が原因となる腰痛ばかりではないと思うのが日々のお客様対応で感じることである。

恐怖で起こる腰痛とは?

 番組内容の紹介だが、腰痛の多くは「腰を動かせば痛い」とか「自分の腰痛はヤバイ」「予後不良だ」という間違った情報によって起こる恐怖が腰痛を引き起こしているというものだった。

 だから、正しい情報を知らせることで約4割が、更に運動を促して実は大丈夫という情報を身体から脳へ送るという作業をやった人たちが2割、腰痛が改善したというデータが出たのだ。

 これは凄いことである。

 腰痛治療の心理的アプローチの重要性を示す、一つの重要な調査結果だ。

 しかし、考えるべきことはまだある。

 約4割の腰痛者が改善していないのだ。もちろん、ここでサンプルとして収集されている患者達は椎間板ヘルニアなど物理的な問題は抱えていない慢性腰痛患者達である。

心理状況が腰痛を引き起こすメカニズム

 この答えは、実は番組内で紹介されている。

 恐怖で腰痛が起こるメカニズムは、恐怖によって腰を動かさないように円背姿勢になり…、という理屈が説明されていた。

 つまりは、ですよ!結局は姿勢の問題だと結論づけていたのだ!

心理的改善が姿勢に影響を及ぼす

 今回の番組内容は、心理的アプローチが姿勢に影響を及ぼすという内容としては非常に興味深い。

 ボクの整体サロンでお客様の姿勢が良くなるのは、ボクの施術効果以上にカウンセリングやコーチングのスキルの方が影響を与えるのではないか?と思っているからだ。

心理的要因によって起こる腰痛も身体から治せる

 心理的要因によって起こっている腰痛も問題は身体に現れている。

 つまり、身体へのアプローチは有効であるということだ。ボクはカウンセリングやコーチングしていないお客様の腰痛も改善させている。

 つまりは原因が心理面にあっても、アプローチは身体にしもて腰痛は改善できる。

 しかし、問題は根本解決ではないということである。

 コリは解せても、コリが起こる原因にはアプローチできていないのだ。

腰痛治療において大切な事とは?

 ボクが腰痛治療において大切な事は2つに分けられると考えている。

 1つは、痛みやダルさ、コリを取り除くこと。もう1つは、その原因を取り除くこと。である。

 それを可能にするためには、腰痛の原因を注意深く評価する必要がある。

 現代医学では「原因不明」と言われる腰痛の多くに、実は原因があるとボクは考えている。

 しっかり評価できれば、適切なアプローチができる。

 親との関係性の不味さが腰痛の原因だっていう場合も実は少なくない。そういう場合は痛みを取るアプローチと並行して親との関係性・葛藤を改善させるアプローチをしなければならない。

 その辺をちょっと抑えておいて頂ければと思う。

まとめ

 腰痛治療の概念の問題かもしれないが、ボクにとって治療とは根本解決だ。

 だから、治療より予防っていう結論に至っているのだが。

 腰痛に関しては腰痛の根本原因を解決する必要があると考えている。そのことを考えると心理面へのアプローチというのは大正解だ。

 だが、問題は恐怖だけではない。セラピストの評価の視点が狭まる可能性があるという点では今回の番組は害である。

 多様な視点で患者の腰痛の原因について分析できるセラピストになれるよう精進して頂きたいと思う。

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