卒後教育

理学療法・作業療法学生が本気で学ぶべき3つの学問とは?

 臨床に出てから、これはもっとしっかり勉強しておけばよかったなぁと思う講義はいくつかある。

 既に理学療法士・作業療法士になられている方なら少なからずあるだろう。

 ボクにもいくつかある。

 そこで今回は、まだ学生である人、臨床に出ていてもこれからもっと勉強すべきポイントについてお伝えしたいと思う。

1.解剖学

 骨格や筋肉の働きは、我々の仕事にとってもっとも基本的な情報であり、知っておかなければならない内容である。

 しかし、多くの理学療法士・作業療法士にとって骨格や筋肉について一番詳しいのは国家試験直前だと思う。

 その後『忘却曲線』にそってその記憶は薄れていく。(下図参照)

f:id:p-therapy:20150708105823j:plain(画像引用元:http://ja3bts.justhpbs.jp/Ebbinghaus2.jpg

 もちろん私達は幾度と無く記憶を強化しているのでこんなに早くは忘れないが、やはりいずれは忘れる。

 筋肉の起始・停止をはっきりと覚えているセラピストがどれくらい居るだろうか?実は殆どいないのが現状ではないだろうか。

 しかし、筋肉の起始・停止という知識は臨床の現場では必須の知識だ。

 目標は患者の活動レベル・参加レベルの内容だが、治療は筋肉レベルでも行う。この動作を行うのに必要な筋肉は?拮抗筋は?その起始・停止がどこで、どうすれば活動性を上げられるか?あるいは筋力を上げられるか?

 これらのことは解剖学をしっかりやっておけば大丈夫なのだが、国家試験が終了した時点で学習も終了させてしまう。

 解剖学は真面目に取り組み、臨床に出てからも勉強し続けるべき学問であると思う。

2.運動学

 解剖学と付随してもっと頑張っておくべき学問が運動学である。

 運動学は人の運動を科学する学問であり、人の運動に対してアプローチする我々はその運動の原理原則を知っておかなければならない。

 例えば2関節筋の特徴だったり、肩甲上腕リズムのことだったりがそうだ。

 この辺はあまりにも知られている内容なので学生もセラピストも知らないということは無いだろう。

 しかし、人間の運動の特徴というのは奥が深い。授業では習わないような事をボク自身は臨床に出てから気づくことになる。

 もちろん、気付いた時点から学ぶのでも遅くはない。しかし、勉強のために全ての時間を注ぎ込める学生時代にもっと深く触れておきたかった学問が運動学だ。

 活動レベル・参加レベルの内容を運動レベルで分析しなければ我々は治療計画が立てられない。

 また、その分析が甘ければ治療効果は十分に発揮できないだろう。

 運動学では、バイオメカニクスや運動制御や運動学習といった部分も合わせて学習することをおすすめする。

3.心理学

 ボクは理学療法士に比べ、作業療法士の方がより患者の心理面にも介入するというイメージがあったことから作業療法士になることを決めた。

 だから、心理学を学ぶのを楽しみにしていたのを今でも覚えている。

 しかし、実際の心理学の授業は全くもってつまらない。数々の実験結果の羅列。暗記。それが心理学の実際だった。

 面白くない。なので適当にあしらう。その流れがよくなかった。

 心理学は実験の積み重ねで成り立っている学問だ。臨床に出てから実戦で使える心理学の講習なども受けてきたが、そういう講習に出ると基礎の大切さがよくわかる。

 心理学はデータが集まれば集まるほど進化する学問だから、今が最先端である。その基礎である部分を放棄して今を知ることはできない。

 学生時代の心理学は確かにつまらないかもしれないが、実戦で活用するための大切な基礎情報が詰め込まれている。

 是非とも真剣に取り組んでみてほしい。

まとめ

 これら3つの基礎学問に精通できれば、その他理学療法・作業療法関連科目についても応用できる。

 逆にこれら3つの学問を疎かにすると、小手先だけのセラピストになってしまいかねない。

 沢山勉強することがあって大変かもしれないが、まずはこの3つの学問に時間を割いてほしいと思う。

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