評価と治療

理学・作業療法士が行うべき顔面へのアプローチ法とは?

 あなたは顔面に対してアプローチをしたことがあるだろうか?

 脳卒中後間もなくで、上下肢の運動性は乏しく、舌や口唇なら動かせるような患者だったり、頸髄損傷で残存機能がごく限られている場合、顔面神経麻痺や三叉神経麻痺の患者、咀嚼や嚥下が困難な患者には顔面へのアプローチが有効である。

 また、それだけではない。あなたはペンフィールドの脳地図というものを見たことがあるだろう。

f:id:p-therapy:20150706174821p:plain(画像引用元:http://image01w.seesaawiki.jp/w/5/weidows95/a978b9ac.png

 手指や顔への刺激や運動は脳を活性化するのである。

 脳血流がよくなることで意識レベルが上がったり、自然治癒を促進したり、認知症が改善したり…と様々な良いことがが予想される。

 それくらい顔面とはアプローチすべき部位なのだ。が、あまり顔面へのアプローチを見たことがない。

 そこで、今回は我々理学療法士・作業療法士が行うべき顔面へのアプローチについて書いていきたい。

顔面へのアプローチ法

 具体的にどのようにアプローチしていくか?

 感覚面と運動面について分けて書いてみようと思う。

感覚面へのアプローチ

 まずは下の図を見てほしい。

f:id:p-therapy:20150706175807j:plain(画像引用元:
http://www.chukai.ne.jp/~myaon80/basemd-n9.jpg

 図のように、顔面は様々な神経により支配されています。そして、支配神経ごとに支配領域が変わります。

 その領域ごとに、筆で触ったり、少し尖ったもので触ったり、あるいは1本で触ったり、2本で触ったりと刺激の種類を変えたりして、刺激を脳に伝えます。

 その刺激の内容を患者に答えさせるなどしても良いでしょう。

 また、麻痺のある場合は氷で触れるというのも刺激が強いため、麻痺のある患者でも気付きやすく効果的だ。麻痺がない場合は刺激が強すぎるのでやめておいた方が無難だろう。

運動面へのアプローチ

 まずは下の図を見てもらおう。

f:id:p-therapy:20150706190208j:plain(画像引用元:http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/68/0000515468/46/img8da9c9d9zikczj.jpeg

 ご覧のように顔面には多くの筋肉がある。

 その筋肉を動かすように促すのが運動へのアプローチとなる。

 あなたが患者にどのような運動を求めているかによってアプローチすべき筋肉は変わってくる。

 例えば眉を上げるような運動であれば前頭筋である。セラピストが眉を押し下げ、抵抗をかけた状態から患者に眉を上げさせるよう指示をした場合、前頭筋の筋力トレーニングになる。

 筋力トレーニングに関しては『理学療法士・作業療法士が筋力トレーニングを提供する際に考えるべきポイント』でも書いたように、求心性・遠心性・静止性のどの収縮を求めるかによって抵抗量や指示が変わるので、注意してほしい。

まとめ

 このように顔面にはアプローチすべき点が沢山ある。

 最初にも述べたように他のどの部位が動かなくても、顔面だけは動くというケースも少なくない。

 我々は患者に残存する能力を使って、麻痺してしまった部位に収縮を促すこともできる。

 その最初に1歩として顔面へのアプローチは非常に効果的な場合がある。

 もし、あなたが手をこまねいている患者がいるとしたら、顔面へのアプローチの可能性を探ってみてほしい。

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