心理・コミュニケーション
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理学療法・作業療法前後に行うべきたった1つの当たり前の事

 理学療法士・作業療法士であるあなたには、セラピー前後にやるべき当たり前の事が存在しているのだが、それについてご存知だろうか?

 ちなみに、バイタルチェックは当たり前すぎてここでは外している。(※しかし、この当たり前がないがしろにされている現状もあるのだが…。)

 しかし、このバイタルチェックも含めて、我々には絶対に行うべき過程がある。

 それは、セラピーの効果判定である。

 例えばROM-ex.において、その前後でROM測定を行わなければセラピーの効果判定ができるはずがない。

 そのセラピーが患者にとって意味のあるものだったのか?セラピーの目的が間違っていなかったか?

 それらを判定しなければ、あなたは一人よがりなセラピーを提供することになってしまう。

 今回は、その効果判定の必要性と具体的な方法論についてお伝えしたいと思う。

効果判定の必要性

 なぜ、効果判定が必要なのだろうか?

 セラピーの妥当性を検討するため?研究発表のため? これらも間違いではないが、一番は患者へのリハビリ効果の証明である。

 あなたはここが悪いから、こういう動作ができません。だから、ここを改善するためのセラピーを行います。

 このような説明は恐らくしているだろう。インフォームド・コンセントが当たり前の現代社会において説明と同意を取り付けずにリハビリはできない。(はずである。)

 でだ。セラピー終了時には、こういうセラピーをしたからここがこうなったということを我々は患者に対して証明する義務がある。それがサービスを受ける側(患者)からしたら当然の権利だ。

 しかし、どうだろう。実際に臨床の現場でそのような時間をとっているセラピストがいるだろうか?

 ボクは今まで多くの施設でセラピー現場を見たがそんな事をしているセラピストは見たことがない。

 もしそれで効果が出ずに訴えられたとしたら、敗訴するレベルである。だって、その人がリハビリによって良くなったという証明の積み重ねがカルテに見当たらないのだから。

効果判定の具体的方法

 では、我々は具体的にどのように効果判定をするべきだろうか。

 一番大切なのは生活の中での変化である。例えば、衣服の着脱が問題になっている患者であれば、衣服の着脱ができるようになったか?どの程度の介助が必要だったか?あるいは、衣服の着脱のスピードがどうだったか?

 これらを評価し、セラピーの効果判定を行う。

 そして、もう一つ行うべき評価が機能面の評価である。

 衣服の着脱が困難な理由が麻痺側臀部への荷重が困難であるためと評価して、麻痺側への荷重を促すセラピーを提供していたとするならば、あなたは麻痺側への荷重量を測定する必要がある。両坐骨の下に体重計を置き、麻痺側・非麻痺側それぞれにどの程度荷重ができるようになったか?

 それを評価する必要がある。

 これで分かること様々だ。例えば衣服の着脱のスピードは上がったのに、機能面の評価は良くなっていなかったとしよう。(あるいはどちらも良くならなかった場合もそうだが。)

 それは、衣服の着脱が困難であるという理由(機能面)の評価が間違っていたことを意味する。

 逆に、機能面の評価では成果が上がっているのに衣服の着脱のスピードが上がらなかったという場合も、機能面の評価が間違っていたことになる。

 こういったケースでは、治療の目的となる原因選択が間違っていたことになり、セラピストは改めて原因を追求する作業を次回までに終わらさなければならない。

 麻痺側への荷重が問題でなかったから、麻痺側上肢の運動性の問題か?と再考して、治療計画を練りなおして、次のセラピーに当たる。

 そして、麻痺側上肢の自動運動でのROMや、あるいはブルンストロームステージを測定し、その変化と衣服の着脱の関連を見いだせれば徹底して上肢の運動性を上げるセラピーを行えばいいのだ。

 この積み重ねが患者との信頼関係を築き、患者のリハビリテーションに対する意欲を増すことにつながる。

まとめ

 特に老健施設や慢性期病院ではリハビリ拒否の患者も少なく無いと思う。もちろん認知症や感情失禁を伴っていて…というケースもあるのは分かる。

 しかし、そうではない患者のリハビリ拒否は確実にセラピストが作り出しているものだとボクは思っている。

 限られた時間の中であれもこれも沢山やりたい気持ちはわかるが、患者に必要なのは目に見えてわかる結果である。

 その結果を見せずして患者のモチベーション管理はできるはずがない。

 そして、これを継続することはセラピストの成長に繋がるのは言うまでもない。常に戦場だ!とまでは言わないが結果を出すことを迫られている現場でセラピーをするのが一番成長する。

 また、評価の精度も切れを増してくるだろう。

 あなたにとっても患者にとってもセラピーの効果判定は是非とも行って頂きたい。

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